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世界が『酒呑童子』を忌む理由

 明治初期に『赤闇一族』が禁忌に指定されてから、禁忌はこれ以上増えないと思われていた。あの忌々しい『七夕の悪夢』までは、誰もがそうだったはずだ。

 案外、『百鬼夜行』のメンバーですら予想出来なかったかもしれない。

 十四年前の七月七日。

 始まりは、某地方都市の高層ビルで突如として起きた籠城事件。

 より厳密には、籠城事件で使われた『人質』の誘拐。事件の数日前から、財閥や政治家の御曹司や令嬢の誘拐が同時多発的に起きていて、警察が捜査していた。身の代金の要求はおろか、犯人から何のアプローチもなかったため捜査が難航していた矢先、悪夢が起きた。

 早朝の警備員しかいないような時間帯に、ビルにトラックが突っ込んだらしい。トラックから降りた武装したテロリストがビルを占拠。人質らもこのトラックに乗せられていた模様。現場にいた警備員は皆殺しにされ、死体は切り刻まれて道路に投げ出された。ビル周辺のマスコミがバッチリ撮影していた。

 局地的な事件だと、あの時点では思われたはずだ。日本中を巻き込んだ史上最悪の幕開けだと、誰にも分からなかったから。唯一、『酒呑童子』を除いて。

 政財界の息子娘が人質に取られているため、現場の警察は下手な出だしを禁止されていた。強行突入など論外だった。

 この時、強行突入をしていたら、ひょっとして『七夕の悪夢』は起きなかったのかもしれない。……いや、後に多くの評論家が述べるように、更に被害が巨大化した可能性の方が大きかっただろう。

 ビル内の電話を使って警察の交渉に応じたのは終始、『酒呑童子』だった。

 彼の最初のメッセージが、これだ。


「ゲームをしよう。俺達が負けたら俺達は死ぬ。ただし、お前らが負けたら一回負ける度に一万人殺す」


 その言葉に対して警察は本気にしなかった。当然の対応だが、浅はかだった。

「それは降参、つまりはお前らの負けだな」

 この時、彼は心底嬉しそうに笑っていたそうだ。人質の中にいた同時の財務大臣の息子が証言している。


「まず、最初の一万人を殺そう」


 同時刻。

 都心の某大企業本社ビルが、何者かに爆破された。しかも一カ所だけではない。立て続けに、連続的に、だ。

 交通は麻痺し、都心全体が恐怖に包まれた。爆破が『百鬼夜行』の仕業であると判明したのは、爆破の一時間後である。

 彼らは前日までに、ビルのどこかしらに爆弾を仕込んでいたのだ。

 遠隔操作か、付近で自爆したのか。

 警備の厳しいビルにどうやって爆弾など設置していたか今なお判明していないが、この爆破だけで一万人が死んだ。ビル内にいた人間だけでなく、ビル周辺にいたため倒壊に巻き込まれて死んだ人間も大勢いる。

 死者はおよそ一万人。この時点で、世紀の大殺戮となっただろう。だが、終わらなかった。

 ビル倒壊と『百鬼夜行』の関係が判明しても、日本中が恐怖に震えた訳ではなかった。どこか皆、他人事だったのだ。都心周辺は危機感があったが、籠城事件の起きた地方以外では警戒さえしていなかった。

 午前十時を回る頃、『酒呑童子』は二回目のゲームを提案してきた。断るという選択肢は存在しなかった。

 二回目のゲーム内容はチェスだった。勿論、直に打ち合う訳ではない。電話で互いの手を言い合う形だ。

 国内有数の名人が呼ばれた。テロリスト相手に真面目に一人で相手にすることはない。当時最先端のスーパーコンピューターも動員された。

 だが、惨敗だった。果たして『百鬼夜行』側の手を誰が打っていたのかは不明だが、その正体不明の敵に人も機械も勝てなかった。

 そして、次の二万人が殺された。

 今度は爆弾ではなく、毒ガスだった。使用された場所も、都心でも地方都市でもなかった。

 主には、下町や田舎が襲われた。何の共通点もないような穏やかな町や街に、同時多発的に毒ガスが流れた。

 合計の死者は、またしても一万人にのぼった。

 三回目、四回目、五回目と要求は繰り返された。途中、交渉も行われたが『百鬼夜行』は耳を持たなかった。一部の勝手な判断による強行突入もあったが、突撃班が返り討ちに遭い、皆殺しにされるという結果になった。

 当然、『十戒家』も動いた。呪術師による呪いで解決しようとしたが、『百鬼夜行』には効かなかった。どんな理屈を使ったか分かっていない。最高峰クラスの殺し屋を雇いもしたが、警察の突撃班と同じ結果になった。

 いくつもの組織が動いたが、何も出来なかった。

 そして、午後十一時五十分。十一回目のゲームに警察は、いや、政府は、いやいや、日本は負けた。

 ただし、今回のゲームで、一万人が死ぬことはなかった。代わりに、三十人が死んだ。


 『酒呑童子』を含むビルを占拠していた『百鬼夜行』のメンバー三十人が、自殺した。


 意図は分からない。いや、『百鬼夜行』に関することで分かっていることなど、一つもないのだ。

 今なお、『酒呑童子』がどこの誰であるのか分からないくらいなのだから。

 自殺した他のメンバーは全員判明している。『百鬼夜行』に入った経緯は不明だが、身元は判明している。だが、『酒呑童子』の正体はまだ分からない。

 彼がどこで生きていたのか、どうやって生きていたのか。それを知る人間は、この世界に誰一人としていない。

 彼の子を産んだ例外的な女性を除いて。





 井伊藍は元々、清水流水さんが道端で行き倒れていたのを拾ってきた。半年前のことだった。

 リアルな行き倒れなんて初めて見たし、それが美少女なので驚きの二乗だった。

 最初は拾ってきた流水さんに対してさえ敵対心をむき出しにしていた。特に、ぼくに対しては親の仇でも見るような鋭い目で睨んでいた。ツンデレだと良いなあとか寝ぼけた願望を抱いていたのでよく覚えている。

 それがいつの間にか、あだ名で呼ぶくらいフレンドリーになった。何かきっかけがあったと思うが忘れた。まあ、いつの間にかと言っても一週間くらいだったと思うが。

 身元不明本名不明の家出人だけど、元々変人しかいない『ホームズ』にはすぐに馴染んだ。

 まあ、これだけ言っておこう。

 ぼく、唯原飛翔にとってあの子は、大切な存在なんだ。





「ちっ、逃げられちまった」

 御灯光景が壁をぶち破った三分後。

 壁だけでなく『ホームズ』全体が崩壊した。笑いが絶えなかったシェアハウスは最早、瓦礫の山と化していた。

「……説明はしてくれるのよね、光景君。藍ちゃんが『酒呑童子』の子ってのはどういう意味?」

「そうだぜ、光景。本当なのか?」

 その場にいたのは、本来この家の住人ではない満礫みいらと鹿羽無黒、御灯光景だけだった。本来の住人達は、誰の姿も影も見えない。

 三つのパターンに分けられる。

 一つは『百鬼夜行』として光景の攻撃から藍を守ろうとした者達。首塚花道と万屋正義、音無、そして『百鬼夜行』ではないが花道の恋人の不知火由紀。光景の口から出た驚愕の真実に対して、彼らの思考と行動は迅速だった。すぐに藍を抱えて逃げ出す者と、光景相手に時間稼ぎをする者に分かれた。

 一つは逃げた者を追う者達。唯原飛翔と灯台下千影だ。二人の目的には大きな差がある。飛翔は真剣に藍を追うが、千影は興味本位の遊び半分だ。

 そして最後に、助けを求めに行った者達。刃宮凪茶と如月傘子、そして斑崎絆。

住人ではないが鎌倉仮名美も同行している。清水流水は依然として帰ってくる様子はない。おそらく今頃はジャングルで変な魚でも食していることだろう。この事態を知れば飛んで帰ってくるだろうが。

 絆達が誰に助けを求めに行ったかと言えば、それは五食同盟だろう。壱圏極地に繋がりのある守永明時なら、今回の件について何か知っているかもしれないと藍を追い掛ける前に飛翔が言ったのだ。

 あの飛翔があの明時を当てにするとは、彼にとっても余程の事態なのだ。そして、切羽詰まっている。予想出来るはずもない。


 半年も同じ屋根の下で生活していた少女があの『百鬼夜行』頭領『酒呑童子』の娘などと。


「タチの最悪な冗談であって欲しいわね、本当。『戦争』で数を半減されて、あの悪夢から十年以上過ぎて、数少ない生き残りも飛翔君や明時君が処理し尽くそうって段階で、あの化け鬼の娘だなんて……」

「俺だって冗談であって欲しいよ。けどマジだ」

 光景は億劫そうに溜め息を吐いた。後を追わないのは別に逃がすためではない。

 極秘任務であるため人は動かせないが、閉鎖性結界は張ってある。この町から抜け出すことは出来ないはずだ。だから、相手がどこかで足止めされるのを待っているのだ。一度ハマると蜘蛛の巣のように『餌』の位置を教えてくれる結界なのだ。

「あのガキのこと、明時や極地先輩が調べたんだけどよ」

「可愛い飛翔君の同居人に、身元不明の家出人なんかいたらそりゃ調べるでしょうね。職権を濫用してでも」

「問題発言だぞ、みいら先輩。まあ、その通りなんだけど」

「あの二人らしいぜ」

 裏世界最高峰クラスの三人は同時に深い溜め息を吐いた。

「で、調べている内に『酒呑童子』に辿り着いたってこと?」

「いや、むしろ逆だと」

「逆?」

「何も分からなかった、だと」

「………」

「まあ、先輩や無黒には言うまでもないかもしれないが、『十戒家』の最高権利者ってことは裏世界を支配しているのとほぼ同じ意味だ。そんな奴が本気で調べて何一つ正体を掴めないなんて、馬鹿な話があるか? 漫画ほど簡単じゃねえぜ? 身元を完全に隠すってのは。まして、直接動いたのは明時の奴だ。あいつが本気で調べ物したら、地球の黒歴史を知り尽くすよ」

 ただし、何事にも例外はある。認められなくとも、例外は存在してしまう。

「『十戒家』に分からないことなんて、『酒呑童子』のことくらいだ」

「……同感だぜ」

 無黒も渋い顔になる。

「だとしても早計だぜ? あの子が『酒呑童子』の娘ってのは」

「まあな。だがな、ただ一つだけあの娘について分かっていることがあるんだ」

「何だぜ?」

「井伊藍の遺伝子は、『酒呑童子』と一致する」

「……なるほど。って、ちょっと待て。『酒呑童子』の死体は俺の研究室に厳重に保管してあるはずだぜ! どうやって調べたんだぜ!?」

 そんな遺伝子の調査をした覚えもないし、部下がしたという報告も聞いていない。勿論、依頼は来た気配すら感じなかった。

「井伊藍の方は明時がセクハラして手に入れたらしい」

「スルーされたが、ツッコミ入れるしかない発言だから律儀な俺はちゃんとツッコんでやるぜ。何やってんだぜ、あの道化師は!」

「ちなみに、本人より飛翔に怒られたらしく、その後、三日くらい立ち直れなかったんだと」

「自業自得だぜ」

 呆れる無黒に対して、みいらは思案顔だ。

「死体は残ってたものねえ。全く、あの様子だと花道君も知らなかったみたいだし、ひょっとして本人も自覚はないんじゃない? いや、あの子は家出人らしいから、もしかして自分のルーツが家出の原因? でも知っていたなら、無防備よね……」

「何かご意見ですか? 名探偵」

 茶化すように言う光景に、みいらはクールに返す。

「意見はないわ、違和感はあるけど。先に確認しておくけど、極地君の指令は正確にはどんな内容なの?」

「えーと、『この井伊藍というガキを殺せ。手段は問わん。一秒でも早く地獄に送ってやれ』、だったかな」「ふーん。実に壱圏極地らしい命令文ね。地獄に送ってやれってのは、『酒呑童子』の血から解放してやれって意味なんでしょうね」

「深読みじゃないかだぜ」

「まあ、これに関してはどうでもいいのよ。間違いだろうと正解だろうと。問題なのは、藍ちゃんのことね」

「…………」

 正体を知って尚、『ちゃん』を付けられるみいらの器に、無黒と光景は改めて驚いた。

「彼女がこの町で行き倒れていたのは、偶然? 意図して? だとしたら目的は『茨木童子』? それとも七丁目一言? はたまた唯原飛翔?」

 自分でも分からないが、最後の可能性が一番しっくり来る気がするのだ。

 ならば、あることを調べておく必要がある。

「無黒、ちょっと頼まれてくれる?」

「モチだぜ」

 鹿羽無黒には、満礫みいらの頼み事を断るという理由も選択肢もない。いつ、どこであろうと。





 ある意味、『百鬼夜行』は『七夕の悪夢』だけでなく『戦争』を引き起こしたとも言える。

 五年前、七丁目一言は自分のことを孤独だと思っていた。

『十戒家』所属でも最下級の人間として、同級生からは見下された。両親は七丁目が幼い頃に他界していた。許嫁はいたが、家同士が勝手に決めた相手であり七丁目は彼女のことを好いてはいなかった。姉はいたが、彼女は両親なき『七丁目』を守るために七丁目とあまり接することはなかった。彼は、自分が独りだと思っていた。誰からも愛されていないと酔っていた。

 そんなある日、当時十三歳の七丁目は謎の集団に襲われた。謎と言っても、七丁目にはその正体が分かっていた。『屍笞』の分家で暗殺専門部署だった。理由は知らなかったが自分は『十戒家』には必要ないらしいと、七丁目は理解した。そして、それを受け入れた。

 実は『朽邦』で、ある予言が出たのだ。曰わく、『七丁目一言は世界を終わらせる』と。予言者本人でさえ疑うような内容の予言が。

 だが、『七丁目』のような消えても問題ないような分家の人間であったことから、万が一を考えての処刑が即決された。当時の『壱圏』当主の独断であった。

 不要どころか邪魔どころか、危険と判断されたのだ。聞いたところで、七丁目は何も感じなかっただろうが。

 だから七丁目はそのまま処刑されるはずだった。が、彼は生きている。

 彼を打ち抜くはずだった銃弾は、七丁目一言を庇った彼の姉、七丁目ななちょうめひとみを貫くこととなったからだ。

 状況を理解出来ない七丁目は、瀕死の姉を担いでその場から逃げ切った。なぜ姉が自分を庇ったのか、七丁目には理解出来なかった。姉は、自分よりも家を愛していたはずでは?

「ごめんね、一言」

 逃げ切ってから、姉の口から出たのは謝罪だった。

「貴方から両親を奪ったのは、私なの」

 七丁目の両親は、何者かによって殺されていた。犯人は未だに不明。

「両親は貴方の才能を恐れていた。だから、貴方を殺そうとしていたの。それを知った私は、どうしたら良いのか分からなかった。……そんな時、ある鬼に提案されたの」

 鬼? まさか……

「そう、『酒呑童子』に貴方を助ける取引をされたの……」

 自分の代わりに姉が出した対価を、七丁目は今も知らない。知りたくもない。それに、姉も両親を殺されるとは思っていなかったはずだ。姉だって、騙されたようなものだ。しかも、自分なんかの為に。

「ごめんね、一言」

 姉、七丁目瞳は謝罪を重ねる。

「ごめんね、生きている貴方の為にも死んだ両親の為にも『七丁目』を断絶させる訳にはいかなかったの。本当はもっと、貴方と過ごしたかった」

 七丁目はこの時、初めて瞳の涙を見た。そして、これが最後となった。

「両親の死は、私の責任よ。貴方は何も悪くない。強過ぎるなんて理由で、愛されないなんてことはないんだから。私が鬼の提案を断っても、父さんも母さんも貴方を殺すはずなかったのに……。馬鹿な娘で馬鹿な姉だったけど、最後にこれだけは言わせて」

 この瞳の遺言が七丁目を『殺神犯』に成り上がらせることになる。


「愛していたわ、弟よ」


 瞳の命はここで途絶えた。

「うう……」

 七丁目一言は、呪術の天才であった。

「ぐぐぐぐ……」

 同時に、禁術の天才であった。

「ぐあぐあぐあ…………」

 この段階で、一言はある禁術を独学で創作した。人類史上最悪と言っても過言ではない、神をも殺せる大禁術を。

 机上の空論である上、犠牲にする物が大きいが故、七丁目は使用する気など微塵もなかった。だが、姉の死を目の当たりにして、彼はそれを発動させた。

「ずあらあああああああ!」

 それは、神聖地の霊脈一つと自らの人生を犠牲として発動する。ただし、その効果は魔力とは無縁、むしろ対極にある。

 本人曰わく、効果はただ一つ、『最強』になること。



 結果的に、禁術は成功した。

 この時点で事実上の『最強』となった七丁目は、まず姉を殺した暗殺部隊を見つけ出し、皆殺しにした。『十戒家』内でも上位の実力者ばかりの部隊が、一分で全滅した。七丁目はじっくり殺すつもりだったが、加減が分からず即死させてしまった。

 その直後、七丁目は『百鬼夜行』のメンバーを名乗る男に声を掛けられた。

「君の姉は『十戒家』に殺された。君は、そこの連中だけでは満足しないだろう。我々と供に……」

「…………だ」

「うん?」

「何故、俺を生かしたんだ! 俺の為に、何故、姉さんだけじゃない、父さんや母さんが死ななければならなかった!」

 結果的に見て、『百鬼夜行』第六位『鴉天狗』は七丁目の怒りを世界に向けてしまったと言っていい。

 何故『酒呑童子』が七丁目を生かしたかと言えば、彼の危険極まりない才能を見抜いていたからだが、計算違いが起きてしまった。だが、この時点で死んでいる『酒呑童子』には何も出来ない。

 仮にこれが計算通りなら、『酒呑童子』はそれこそ世界を滅ぼそうとしていたことになる。

 後に、七丁目一言は道化師に騙されて世界を巻き込んだ自殺に失敗し、交渉人に諭されて『神』を殺害することになる。

 それは世界の歴史にさえ影響を及ぼし、間違いなく、この星の未来を傾けた。悪い意味でも、良い意味でも。

 最終的に、『戦争』は終わった。それは刃宮凪茶の功績。人を殺し、龍や鬼のような化け物を殺し、常識や法則を覆し、虐殺や殲滅を繰り返し、禁忌を滅ぼし、『神』さえ殺した七丁目に対して、七丁目瞳の墓前で再会した凪茶は、こう言ったのだ。


「一言、無事で良かった」


 姉から愛の告白で『戦争』は始まり、許嫁からの愛の言葉で『戦争』は終わった。時代が流れれば間違いなく、神話として語り継がれることだろう。

 世界を改めた、愛の物語として。

 ならば、その元凶である『酒呑童子』を、世界はどう評価すべきなのだろう?


今年はこれが最後の投稿です。

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