聖石と精霊(エレメント)
盗賊団のアジトである洞窟内にて、孝哉が光の精霊を目覚めさせ光の精霊戦士として覚醒した。
銀色に輝くスーツに狼を模したマスク。
背中には大きな剣。
かっこよすぎだろ!!
「なんだ?あの小僧も姿が変わりやがったぞ!!」
「なんなんだこのガキども!?」
やばい、影人が孝哉に襲い掛かって来た。
「ふ!」
「ぎゃああああ!!」
孝哉が剣を構えて影人を次々と撃退していっている。
これが孝哉の精霊の力なのか!?
「この野郎!これならどうだ!」
孝哉が剣を振りかざしてきた。
「三日月斬!」
孝哉が剣を三日月を描くように振り回して影人を消滅させた。
すげえ・・・。
俺の精霊のリズよりすげえかもしれねえ・・・。
***
盗賊団は撃退されて村は平和になった。
村人からお礼として俺達は一宿一飯のお世話になる事になった。
「しかし、孝哉も精霊戦士になるとはな・・・」
「俺も一応、勇者としてこの世界に来たからな・・・」
詳しく聞くと、孝哉の精霊は光の力を持つ「ミラ」という名前らしい。
「でも気になっていたんだけど、精霊って何なの?聖石っていうのも何なの?」
薫が不思議な雰囲気で質問して来た。
確かに俺も気になるな・・・。
世界を救う為に必要な存在としか聞いていないし・・・。
「では改めて説明しましょう!」
***
リーシャが説明を始めると、俺達は静かになった。
数百年前、この世界では大きな戦争があったらしい。
その戦争を止めたのが精霊だった事。
そして役目を終えた精霊は聖石と一体化して自らを封印した事。
色々な事実が明かされた。
そんな大事な事になっていたなんて・・・。
驚きものだぜ・・・。
そんなすげえやつの力を借りていたなんて・・・。
「しかし、精霊は実はたくさんいるのでそれぞれで力が異なります!」
「え?」
「たくさん見つければそれだけ戦力が増えます!なので皆さんも、精霊探しを旅の目的の1つにしてみませんか?」
精霊はどれだけいるのか分かんねえけど、確かにたくさんいればすげえかもな!
「俺はやるぜ!」
「また安請け合いしやがって・・・」
「なんか大輔くんらしく思えたかも・・・」
皆に呆れられ那賀も、俺達は新たな旅の目的を見つけたのだった。
盗賊を討伐し、手に入れた精霊は今の所2体。
あとはどこにいるのか・・・。