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里美シリーズ② あの人は今日もブランクカード

タロットカード歴十年の里美は、今まで持ってはいたが試していなかったブランクカードを混ぜて占って見たらどうだろうと思いついた。


先日ようやく縁の切れた曲者のお客様の過去の鑑定依頼分を、ブランクカード入りで再度占って見ると······


出るわ出るわブランクカード!


三回に一回は出るという······。


ブランクカードとは、白紙の予備カードのことで、絵も文字も何も描かれていない真っ白なカードのことを、そう呼ばれている。


ブランクカードの付属しいていないデッキもあるけれど、各デッキには大抵二枚のブランクカードがついて来る。そのカードは予備カードとしての役目以外にも、カードが持っている魔力(ここは突っ込まないで欲しい)を、使用しない時にやたら放出しないように白いカードで蓋をする役目なのだとか。

上下に一枚ずつおいてデッキ本体を挟んで保管するためのものという役割もあるそうだ。


主にそのカードデッキに無い解釈や意味の時に出る、引くというものだけれど、件のクライアント様は、おそらく嘘をついているのだと里美は判断した。


全部嘘、全部デタラメに近いのではと。


占い師にまで嘘をつく、そういう人はたまにいる。事実と違うことばかり言うとか、何か隠しておきたいことがある人は、せっかくお金を支払って相談しているにも関わらず、本当のことを言わないものなのだ。


後ろめたいことがある人、嫌な結果や厳しいことを言われたくないという防衛意識が強い人は、無意識でもそうしてしまうこともある。

だから、占いの結果がブレたり、スッキリしないものになりやすいから、結局その人の悩みや問題も解決しにくいということになるわけだ。

自分で問題を先送りにして長引かせ、悪化させてしまうとか、手遅れにさせてしまう人に多いパターンだ。


占い師には勇気を出して全部打ち明ける、親兄弟や伴侶、友人に言えないことも全部本音を吐いてみる!


それぐらいじゃないと、占いで問題を解決するのは難しいものなのだ。

そこに本人の本気度がどれだけあるか無いかでも違ってくる。


ちゃんと答えを出して問題を解決しようと思っているのかどうなのか?

今の状況を本気で好転させたいと思っているのかどうかが本当に大切。


ブランクカードばかりを出す人、引く人は、そこまで本気じゃないの。


自分の本当の希望や願望が自分でわからない、自分を見失っている時に出るんじゃないかな。


自分にとって都合の良い答え、言って欲しいことや自分の気分を上げてくれるようなものしか受け付けない、そればっかりだと延々解決できないのよね。


それにね、そういう人って、超絶面倒くさい人、ワガママな駄々っ子みたいな扱い難い大人だから、それで対人関係にしろ仕事にしても上手くいかないのよ。


そのような人に本当に必要なのは占いではないわ。



里美は今後ブランクカード入りで本格的に占って行こうと決意した時、ピコンとメールの受信音がした。


それは件のクライアント様からの鑑定依頼だった。


ええ。上等よ、ブランクカード入りでやったるで!


占いは当たるも八卦当たらぬも八卦とか言われてしまうけれど、こちとら、いつでも真剣勝負なのよ。



(了)

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