間話 久しぶりの地元にて ①
「大輔兄さん、花蓮姉さん、お久しぶり〜」
「よ〜、永遠久しぶり」
「永遠ちゃん、また綺麗になったわね〜!」
「えへへ、ありがとう花蓮姉さん」
今回は久々に地元へ帰省で戻ってきたのだが、その際に永遠に愚痴を聞いてくれと頼まれたのだ、しかし久々に見る永遠は花蓮の言う通り随分と大人っぽくなり美人になったよな〜、とりあえずひとまず近くのレストランにて昼食を楽しむ事にする。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
「聞いてよ大輔兄さん、小次郎兄ったら、私に何の相談もせず大学をさっさと辞めて、ネクストに入社したんですよ、酷いと思いません?」
あ〜、その件に関しては俺が焚き付けた様なもんだからコメントし辛い。
「まあ、そのなんだ、小次郎にもやりたい事が出来たって事で喜ばしいじゃないか」
「だからって、入社直後に即海外へ渡航なんていきなりすぎるわよ!」
「ああ今頃豪州辺りか? 確かに動きが素早いってもんじゃねーな」
「そうですよ、大輔兄さんも小次郎兄に一言言ってやってよ!」
「無駄よ、だって大輔が小次郎を焚き付けた様なもんなんだから」
ちょっとそこでネタバレはやめて!
それを聞いた永遠の目が一瞬で獲物を狙う目になる、いやこえーよ!
「ふふふ、それは聞き捨てならない事を聞きましたわ、どう言う事ですか、大輔さん?」
いきなり兄の部分が取れてさん呼びに、その上足を組み生徒会長モード(現生徒会会長になったらしい)になる永遠、いやだからこえーって
しょうがなく俺は牧場で小次郎とやり合った状況を話し事態の鎮静を促す。
「ふ〜っ、小次郎兄がテイオーに入れ込んでたのは知ってたけど、まさか人生賭けるほど取り組むなんて…予定変更しなきゃならないかしら?」
「あら、六大学に進路変更するの?」
「いえ、大学うんぬんは別にどうでもいいのよ、元々小次郎兄や大輔兄さんの大学に入る予定だったんだけど、小次郎兄は大学辞めちゃったし、結局私は小次郎兄の側に入れれば満足だもの」
俺は思わず飲んでいたコーヒーを吹き出しそうになって堪える
「えっ、えっ、どう言う事でせうか?」
「は〜、本当大輔はこう言う事に関しては鈍いわね、かなり前から永遠は小次郎の事、自分の兄ではなく人生のパートナーとして見てたって言うのに…」
えっ!? そう言う事なの、いや義理とは言え兄妹でってあり? 目の前には整然と紅茶を飲む永遠の姿が、いや少し耳が赤いので照れてはいるらしい
「と言う事なので、大輔兄さんには今後色々と手伝って貰うのでよろしくお願いするわ!」
この後、様々なトラブルを頻発しながらも、永遠は高校卒業後に無事ネクストへ入社し、小次郎を追いかける事になる、その結果は…まあいずれ語る事になるだろうさ。
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