第67話 これにて高校生活お終いであります!
様々な出来事があった2月も終わり3月、今日3月1日は高校の卒業式です
「ほら大輔君、ちゃんとこっちを見て!」
「いいよ美和子さん、大丈夫だって」
「何を言ってるの、今日は高校生活の最後の日よ! しっかりと身嗜みを整えないと」
美和子さんが俺の身嗜みを整える
「これで良し! うんカッコいいわよ大輔君」
「それはいつもの事だから!」
「ふ〜ん、中々言うじゃない」
俺の返しに微笑む美和子さん、しかしこの巻き戻し人生もとうとう高校卒業を迎える事になったか、色々あったな〜感慨深い
正直俺達が資金的な面でこれから苦労するような事はもう無いだろう
大学卒業を迎える96年頃にになればwin95の登場でMSが世界を席巻し始める、その時になればネクストと俺が保持してるMSの株価が跳ね上がる事は確定してるからな
その後世界はIT全盛期へ向けて加速し始める、日本でもネット環境が整備され様々なIT関連の会社が芽吹き始めるんだ、この荒波もしっかりと乗り越なしネクストを日本一の投資会社とするのも夢があって良いやね
「はい、誠司君もこれでヨシ!」
「有り難う母さん!」
そういやいつの間にか誠司は美和子さんを母さんと言うようになったよな〜
「2人共、私達も後から行くから気をつけていってらっしゃい」
「兄貴達、俺も向こうで待ってるからな!」
「私も母さんと一緒に行くから」
「私も美和子と姫花も連れて行くから頑張って」
「「行ってきます!」」
こうして俺達は高校生活最後の舞台に向かって歩き始める
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
「よう大輔!」 「おはよう大輔君、誠司君」
「よう!」 「おはよう〜」
校門の所で健太と早苗と合流する
「いや〜とうとう高校も卒業やね〜」
「そうだな〜、大輔の所為で俺等もだいぶ振り回されたわ!」
「本当そうよね〜!」
「全くだ!」
「おいおい全部俺の所為にするんじゃね〜よ、言うて3割……お、多く見積もっても半分くらいだろ?」
俺の返事に全員から白い目で見られて俺は思わず顔を逸らす。
「まあなんだ、3年間ありがとよ」
俺がぼそっと礼を言ったのが聞こえたのか驚いたものの3人も照れながら顔を逸らす。
さて卒業式に臨みますかね!
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
三年A組 出席番号7番 風間大輔君
呼ばれた俺は「はい!」としっかりと返事を返し登壇する、皆が注目する中俺は証書を受け取り振り返ると家族や仲間が俺を見て喜んでいる姿が見える
た
高校3年間色々な事があったが思い返して見ると楽しかった事しか思い浮かばないな、俺は思わず全員に向かって自然と頭を下げて元の位置に戻った
やがて卒業式は校長の挨拶で幕を閉じる筈だったのだがスピーチが終わったその瞬間卒業生全員が
『卒業おめでとう!』
の合図と共に貰った証書を筒ごと上空に投げ上げた
少しお行儀が悪いが全員でやる事を決めていたのだ、周りが唖然とする中で笑顔の卒業式は幕を閉じたのである
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
周りでは後輩達から花束や胸のボタンをねだる光景で溢れていた、健太や早苗は剣道部の後輩から、誠司は料理研の後輩から、畜生羨ましいと思いながら校門に向かうとそこには花蓮の姿が
「どうせ羨ましいとか思ってたんでしょう? ほら花束とその胸にある第二ボタンを頂戴」
俺は思わず苦笑をしつつ胸のボタンを外して花蓮に渡す
「うん有り難う、それじゃあお返し」
そう言うやいなや花蓮は俺と口付けを交わす、俺が目ん玉を丸くして驚いてる中、周囲からは口笛や拍手が響いてる
「大輔君、卒業おめでとう」
家族がおめでとうと言ってくれるが俺はそれどころではなかった
「ごめん美和子さん、車貸して出来れば2時間程!」
「えっ! 別に良いけど、どうしたの?」
「えーい、辛抱堪らんわ!」
俺は皆が唖然とする中、花蓮をそのままお姫様抱っこして車に連れ込み走り出した、某ご休憩所に向けて
こうして俺の高校生活は幕を降ろしたのである。
これにて第二部の終了になります、3部については正直やる事は終わったかなと考えてるのでボチボチと間話として続きを書こうかなと思ってます、今までご閲覧頂きまして本当に有り難うございました
少し休んでからそろそろもう一つのお話の続きも書いていこうと思ってますのでよろしければこちらもよろしくお願いします