第59話 1992年 風間本家にて
何とか書けました
恒例になった新年のやり取りを終え、1月2日今日は風間家が揃って新年の挨拶に本家へ伺っております。
「この子が姫花ちゃんね、目元が美和子の小さい時にそっくり!」
「誠司君と永遠ちゃんは初めてね、私の姉さんの泰子さんよ」
「初めまして、自分は風間誠司と申します」
「私は風間永遠です!」
「ご挨拶ご丁寧にありがとう、私は風間泰子、美和子の姉よ」
終始和やかに挨拶を交わす泰子さん、ホッ、どうやら機嫌は悪くないみたいだ、俺は横目で罰の為正座をしている由佳さんを眺めつつ尋ねる
「そういや今日は康二兄は来てないの?」
「昨日来て挨拶だけして帰ったよ、どうも何か問題があったみたいで今日は会社に行ってる」
何だろう、正月から忙しいのかね?
「やあ、誠司君に永遠ちゃんだね、僕は風間史泰、君達の従兄妹になるのかな?」
「初めまして、風間誠司です」
「風間永遠です!」
「よろしく〜、早速だけど僕の部屋に来ないかい? 色々な物を用意してるよ!」
あ〜早速いつものスネちゃま仕草が発動してるな、誠司達は初めてだから色々自慢したいんだろう
「大輔、いいかな?」
「ああいいよ行っといで、史泰さん永遠も含めてお願いします」
「任せてよ! じゃあこっちついて来て!」
ニコニコで2人を案内する史泰さん、まあ誠司と永遠なら大丈夫だろう。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
「さて由佳反省したわね?」
「反省はしました、でも所謂愛の仕業というか成り行きというか、反省はしたけど後悔はしてない!」
「はあ、全くこの子は誰に似たのやら?」
「間違いなく姉さんね」
美和子さんの突っ込みに殺気を込めた視線で睨み返す泰子さん、信康さんとの馴れ初めの話で色々あったとは聞いてるんだよね〜
「そう言えば今日久々に東京から信康さん帰って来てるんだよね? 俺挨拶したいんだけど?」
俺の返事に急に態度を変化させた泰子さんが少し待って欲しいと言う、俺が何故かと尋ねると
「それが正月東京から帰って来てから、どうも信康さんの態度がおかしいのよね、煮詰まってると言うか……返事も上の空と言うか?」
この時俺達は何があったのかわからなかったのだが、2月日本の政治経済に大影響を与える大事件が発生し、その件で康二兄が忙しくしてる事や、そののち俺も巻き込まれる事になるとは想像もしていなかった。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
「いや〜誠司君と永遠ちゃんは良いね、大輔君みたいにひねた所が無いのが実に良い!」
疲れ果てた誠司と永遠を見ながら戯けた事を抜かす史泰さん、おい喧嘩ならノシをつけて買ってやるぞ!
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