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未来知識で逆行した現代でスローライフを目指す  作者: Edf
第二部 第2章 新たなる出会い
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第18話 ある調教師と駿馬の出会い

 3日後土曜日、俺と小次郎と真理子さんと大谷さんの4人で再度北海道新冠の永浜牧場へ。


「まさか1カ月もしない内にここに戻ってくるとはね〜」


「テイオー元気にしてるかな〜」


「私もテイオーちゃんが見たいです!」


 真理子さん、忙しいのにまさか牧場まで着いてきてくれるとは思わなかった


「ここが永浜牧場ですか」


 大谷さんも永浜牧場は初めてらしくキョロキョロと見回している


「やあ、いらっしゃい風間オーナー」


 牧場長の榊さんがニコニコと俺達を迎えてくれた


「どうも榊さん、大谷さんにテイオーを見せたくてまた来させて頂きました」


「ほう、この方がテイオーの」


 榊さんが興味津々で大谷さんを見ている


「初めまして、調教師の大谷と言います、本日はよろしくお願いします」


 丁寧な挨拶の後大谷さんが頭を下げる


「牧場長の榊と申します、今後とも宜しく頼みます」


「それより早くテイオーを見せてよ榊さん!」


「コラ、小次郎まだ挨拶の最中だろう」


「ははは、小次郎君はテイオーに夢中のようだね」


「うん!」


「まったく、申し訳ない榊さん、先にテイオー見せてもらって良いですか?」


「良いですよ、今なら牧草地かな? 案内しよう」


 そうして僕達は再度テイオーに会う事に



 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆


「いたいた、あそこだよ」


 榊さんが指差す先にテイオーが休んでいる


「お〜い、テイオー!」


 小次郎が大声で呼びかける、まったく他馬もいるのに大声でと思っていたら、テイオーが早駆けでコッチに向かってくる、ちょっと待て柵が、と皆が慌てる中テイオーが平然と柵を飛び越える、俺達が唖然とする中、小次郎はテイオーに飛びついて撫でている。


「テイオー元気にしてた」 『ぶるん』


「あはは、やめろってくすぐったい」


 目の前で和やかな光景が繰り広げられるが周囲は唖然としたまま


「榊さん、テイオーが楽々柵越えしましたが知ってました?」


「私も長年馬産に関わってるが、この時期の幼駒が柵越えするのは初めて見たよ」


 俺達が話し合ってる中、大谷さんがちょっといいかな? とテイオーに話しかけた後に足元を一生懸命調べている、テイオーも失礼な奴と髪の毛をむしゃむしゃ口に入れるが知ったこっちゃないと気にせずに足を触ったり背中を触ったり夢中になってる


「ちょっと大谷さん!」


 周囲の様子も気にせず触診してた大谷さんは満足したのかテイオーに謝ってこちらに向かって歩いてきた、『フン』と不機嫌だったテイオーも小次郎から差し出されたリンゴを食べて機嫌を直したようだ


「いやすいません、あの跳躍で脚元に怪我がないか心配で、でも信じられませんあの仔凄いです、足首の柔軟性背中の柔らかさまるで全身バネです!」


 興奮して喋りまくる大谷さんを唖然として周囲が見ていたが


「いや、また貴方も変わってますな〜、テイオーが初見の方にあそこまで触らせてくれるとは」


「それより大谷さんどうですか、テイオーは?」


「……本当にこの仔を私に預けて頂けるのでしょうか? この仔なら私より」


 俺は大谷さんを遮る


「今目の前で見たようにこの子は天馬の類いです、ただそのバネは諸刃の剣となりかねません、馬の限界を見極め馬のケアを大事にする貴方だから預けてみたいと思ったんです、でもその弱気の虫は頂けませんね、早く診察を受けて克服してください」


 苦笑いした大谷さんは


「わかりました、弱気を克服して人生を賭けるつもりであたらさせて頂きます」


 こうしてチーム、テイオーがスタートしたのです


ウイポの幼駒柵越えイベントですが、テイオーは史実でリアルに幼駒の頃飛び越えた記録が残ってるそうです



お読み頂きありがとうございます、皆さんの閲覧励みになっております


 後もしよろしければいつでも結構ですのでブックマークの登録や↓欄の☆☆☆☆☆にご評価して下さると大変嬉しいです

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