コミュ障の対応方法
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
彼女と親交を深めて数日。段々と人となりが分かってきた。基本的に話すのは凄く苦手。言いたい事が声を掛けた途端に飛ぶようで、暫く、しどろもどろしている。話すまで凡そ三秒。それからも中々纏まらない会話を続けている所を見ると、会話をすること自体がストレスになっているようだった。それから全てを言い終えると、疲れた様なほっとしたような顔をして、はにかんだ様に頭を下げる。
「あの……」
「ん?」
目の前には頭一個分低い背丈の女性がいた。髪は長い。ストレート。パステルカラーのブラウスとチェックのスカートが、より一層少女らしさを倍増させていた。
目を合わせようと、顔を近付けると、ひゅっと息を飲んで俯いてしまう。目を合わせるのもそんなに得意じゃない。きっと対人恐怖症。それでも頑張って話しかけて来た所を高く評価して上げたい。……自己肯定感が低い子にありがちだからね。
そんな事を考えているうちに数秒が経過した。彼女は大きく頷くと、ぽってりとした唇を開いた。
「私だけ筆談しても……? ご不快に……」
「大丈夫だよ」
安心させる様に声を掛けると、強ばっていた肩の力が抜けた。ほっとしたのも束の間。直ぐにポケットからスマホを取り出すと、何やら文字を打ち始めた。
――有難う御座います。
「どういたしまして」
――我儘を一つお許し下さい。お話はしたいのですけど、本日は少し疲れてしまって。いつも以上に会話になると色々飛んでしまって伝わり難い思います。なので本日は筆談で。……すみません……もう少し頑張れたら良いのですけど。
そこそこ長い文章を二つの指で打っていく。物凄い速度で。思わず目を丸くして居ると、漸く顔を上げてくれた。顔には怯えが混ざっていた。
「構わないよ。伝われば良いからね」
そう言うとほんのりと頬を染めて、軽く会釈した。ずっと良い顔になっている。
それから彼女と筆談による会話を楽しんだ後、互いに手を振って別れた。話しかけて来た時よりも明るい顔をしていた。
時は変わって翌日。僕は彼女の友人と食堂でだべっていた。だらしなく頬杖を着いて、いちご牛乳を啜る友人は、昨日のあの子と似ても似つかない。友人は僅かに口角を上げると、手短にあったスマホを指さした。
「どうだった? あの子との筆談」
「聞いたのか……」
女子同士の情報共有の速さを嘗めていた。思いの外早い。こりゃ昨日の会話も全て筒抜けだろうな……。そんな苦々しい顔を見て、友人は舌なめずりを一つ。いんや、諸悪の根源は此奴だな。
「嬉しそうだったから問い質した」
やっぱり……。あの子が進んで男と話した事を公言するとは思えない。
余りせっつくなよ。と小言を言おうとした時だった。友人は何時になく真面目な顔をして、目を合わせてきた。
「君が嫌じゃ無ければ、これからもあの子の気持を汲んで欲しい。怖〜い先生にドヤされて以降、余計悪化したから。昨日もそうだったけど」
思わず絶句した。あぁ、昨日の『疲れてしまって』が此処に繋がるのか……。可哀想に。
「君のことは気に入ってるようだよ。筆談持ちかける位だし。それは誇っていい。あたし以外に初めてだ」
そう言うと席を立ち、空になったパックを捨てた。振り向き様に舌先を出すと、悪戯っ子の顔で捨て台詞を吐いた。
「好きにおなりよあの子の事。君なら送り出せそう」
そりゃどうも。
女の子
質問した先生に『なんでもっと大きな声で話さないんだ!!』とドヤされたトラウマ持ち。
しどろもどろになっている最中、追い打ちをかけるように『早く話せ』と言われて以来、かなりのコミュ障。
業務連絡ぐらいなら、視線を合わせなければ出来る。
3回目ぐらいから疲れが出てくる。
優しそうな人なら自ら進んで擦り寄る。(怒鳴らない人)
友人の紹介で知り合った『彼』は優しそうな雰囲気から好意的。
筆談を持ち掛けるのは、彼女なりの信頼の証。
言いたいことを十割伝えたいときの行動。
文字は汚いのでスマホから。
今回も会話で済ませようとしたが、本格的に疲れたのと10割の会話がしたい為、筆談にした。心理学の話でもしてそう。
彼氏
友人の紹介で知り合った。
興味があるため心理学をほんのり齧ってる。
女子ちゃんには割と一目惚れ。
いずれ物にしたい狼さん。
友人
自分以外の理解者を作りたくて、彼を紹介した。
物腰は柔らかいし、怒鳴らないので紹介するには良き相手だと思ってる。
狼さんである事は薄々理解してる。
でも丁重に扱いそうなので、黙認決定。楽しそうだし。
以下なんでも許せる方向け
あとがき長い事でお馴染みだと思いますが、筋金入りのコミュ障です。
プラカードで会話したいし、代わりに話してくれる小動物が欲しいです。いやほんと。
コミュ障なキャラを見るとついつい感情移入してしまいます。
人に話しかけるとき、考える事が多すぎて口と脳内が連動しないんですよ。で、支離滅裂……。
文字にすると書いたことが目に入るので、分かり易いんですけど(;・∀・)
全国のお話苦手な方、どうでしょうね……(^^;)
もし同じで迷惑でなかったら、脳内で固い握手交わしましょう- ̗̀ ( ˶'ᵕ'˶) ̖́