追放されて旅だちからの出会い
自己満で投稿しています。
興味があったら読んでみてください。
アンチコメでもくるだけ嬉しいなでなんかコメントまっています。
「星歴250年。7つの種族で争っていました。各種族は他種族より優れていると示すために戦争を始めます。これに参加したのは人族、巨人族、魔族、天使、悪魔、魚人族です。唯一、エルフだけはこの戦争に参加しませんでした。この戦争の勝者はいません。何故ならいまもまだ戦いは300年間にわたり続いているからです。人族はこの戦いで勝たなければなりません。そのためには勇者の存在が必要なのです。お前たちはそのために生まれてきた、この勇者の家系に。」
今日も朝から同じ話を聞く。同じ部屋で同じ奴から。一体何回目だろうか。
俺の家系は代々勇者を送り出した。初代勇者様はどうやら他の世界から来たのだという。その勇者は人族を守る為に戦い、この国の姫と結婚して子を育んだ。その子供もまた勇者となり戦った。そのため勇者の家系から勇者を生み出すのが当たり前になった。
勇者の家系に生まれてしまったせいで鍛錬と勉学に追われる日々は飽きてしまった。
俺はそんな日々を抜け出す為に落ちこぼれる事にした。
俺の名前は七星ゼファクロイツ。
自分でもわかるぐらいに気持ち悪い名前だ。
七星というのは初代の勇者がそう呼ばれていたのを継承し続けた。苗字みたいなものだ。
元々、勇者は一人だけではない。七人の勇者が異世界からやってきたのだ。勇者でも人族全体を一人で守れるわけではない。
一星、ニ星、三星、四星、五星、六星、七星となる。どっかの願い玉みたいだ。
各家系は己の領地や国を守り続けている。
「おい!ゼファ!何ぼーとしてんだよ、そんなんだからお前は期待されないんだぞ。」
「そうですね。兄さん」
(こいつは俺の実の兄でフォルトソートだ。俺をいつも馬鹿にしている。だが実際の実力この家系で最下位。)
「ソート兄様、あまりゼファ兄様を虐めるのはよしてあげてください。」
(今俺を庇ったのは妹のアイギスだ。うちの家系のアイドル。そして一番当主=勇者に近い存在。)
「ありがとう。アイギス、でもいいんだ兄さんの言う事は間違っていない。」
そういってアイギスの頭をなでる。
するとアイギスはニコッとわらった。
(あー。なんて可愛いのだろう。俺には勿体ない最高の妹だ。)
「こら。お前たち!私の話を聞いているのですか?お前たちは立派な勇者にならなければならない。だからちゃんと話を聞け。」
今叱った男は、父の弟のアルバード。父が勇者になった為に勇者にはなれず、国の騎士団で副団長の仕事をしながら俺たちに勉学や剣の扱いを教える指南役だ。
こうして毎日つまらない勉学に励むのだった。
座学がおわった。しかし次は能力測定。
この世界では10歳までに能力が必ず発現する。一人一つ能力が発現し唯一無二である。
アイギスとフォルトソートは発現しており、アイギスは断絶。なんでもすべてをも切り裂くというチートであった。
フォルトソートは神の身技という能力。全ての武器を達人以上に使いこなす能力。こちらもなかなかぶっ壊れである。さすがは勇者の家系。
俺の能力は実は発現していた。しかし色々な検査を行っているが不明であった。
自分には何の能力かは分かっていた。何故それを伝えないのかというと勇者になりたくないからだ。
そして検査が終わった結果はやはり不明であった。
俺はもう18歳だ。勇者の家系で能力なしは家の恥なためどうしても能力を明らかにしたいらしい。
そんなこんなでくらしていたらついに家を出る事に成功した。実際は能力なしと判断されて七星から追放されたのだ。
自室で支度を済ませて屋敷の門まできた。
するとアイギスが走ってきた。
「ゼファ兄様!本当に出ていってしまわれるのですか!私は嫌です!もっと一緒にいたいのです!」
「アイギス。これは俺が決めた事だ。それにお前は勇者だ能力無しの俺と一緒にいてば必ず舐めならる。」
アイギスには家を追放された事は伝えられていない。俺も伝える気にはなれず、旅をするという形になっていた。16歳の女の子に家から追放など恥ずかしくて言えないし、兄の威厳がなくなる。
「私は舐められても構いません!側にいるだけで幸せなのです。」
屋敷の扉から声がする。
「アイギス。ゼファの判断は正しい。お前みたいな出来損ないが居なくなれば七星からの汚点がなくなる。わかったら早く失せろ。」
そういうとフォルトソートは屋敷にもどった。アイギスと俺は門に二人取り残された。
「そうだ。アイギス。お前が立派な勇者になってこの世界が平和になったらまたもどってくる。それまで我慢してくれ。」
「わかりました。絶対ですよ。約束しましたよ。」
俺はその言葉を最後に屋敷をでた。
我ながら酷いことをしてしまったな。この世界が平和になる事はない。叶わぬ約束をした。
アイギスはいつまでも手を振っていた。
一章
俺は屋敷を出てから隣の国に向かって旅をしている。人間の国は7つあり七人の勇者がその国を守っていた。
これから向かっているのは四星が守る領土だ。
今の四星の勇者はその家系でも歴代最強と呼ばれていた。単独で魔族の砦を壊滅させた話は有名だった。
山を抜ければその四星が守る国メグレイズである。
山道を歩いていると女の子が座り込んでいた。
「おーい。どうしたこんなところで。」
すると女の子はムスッとした顔でこっちをみた。髪は紅くすこし黄色毛がまじっている。
「あんた誰よ。こんな山道にいたいけな女の子に話しかけてくる男は大体変態って相場が決まっているのよ。」
「おいおい。勘弁してくれよ。無駄口が叩けるなら一人でも大丈夫だな。じゃあなー。」
さっそうとあとにしようとすると服の裾を引っ張ってきた。
「ちょっと。待ちなさいよ。置いていくなんて頭がいかれてるんですか?」
「うん。いかれてるよ。じぁあね。」
すると涙を浮かべて腕に抱きついてきた。
「うそよ。うそ。ごめんなさい。話を聞いてほしいの!」
「最初からいえや。」
ないている女の子をなだめながら少しひらけた丘で座って話を聞いた。
「私はルビィー。家が嫌で家から飛び出してきたの。だけど暇だから少し話し相手になって欲しいの。」
「なるほど家出だな。俺はゼファ。年は18歳。いまは訳あって旅をしている。」
「18歳か。私より年上だったんだ。私は12歳だけど歳上相手だからって気は使わないわよ。」
「別に気を使わなくていいさ。ところで何で家出したんだ。」
「私、こう見えて名家の生まれなのだから色々厳しくて嫌になった。まぁ、あんたにはわからないと思うけど。」
(わからなくないんだよな。俺もそれが嫌で家を飛び出したんだ。俺よりも歳下の子が悩んでいるのは可哀想だか俺が口出す問題でもないな。)
ドゴッーン
急にに激しい音が轟き、凄まじい衝撃と風圧が俺たちを襲った。
「みつけました。」
俺が何だと困惑していると巻き上がる砂煙の奥から声がした。
「ゼファ!逃げるわよ!」
そういってルビィは俺の手を引いた。
しかしルビィはすぐに止まった。
「無駄です。お嬢様帰りますよ。」
そこには赤と白が混じった桃色のような神の短い少女がたっていた。少女といっても多分歳は同じぐらいであろう。
「嫌!私は帰らない!」
「仕方ありませんね。」
その瞬間凄まじい速度で俺とルビィーに接近してルビィーの手を掴もうとした。
だが女よりもはやくルビィーを抱えて後方へとんだ。
「あなたなんですか。」
「いや。なんというか。友達?」
「大人しくお嬢様を返しなさい。従わないのなら少し怪我をする事になりますよ。」
(えっええー!怖っ!今の女の子ってこんな怖いの。今思うとアイギス相当優しいかったんか。もっとおやつ分けとけばよかった。)
「ゼファ。いいの。もう私に関わらなくて。」
ルビィーは涙を浮かべて下を向いた。
「さぁ。お嬢様帰りますよ。」
そう言って女が近づいてきた。
「決めた。俺はルビィーを助けるわ。」
「なんで!あんたが危険よ。だって彼女は...」
「大丈夫!こう見えて俺は少し戦える!」
ルビィーの言葉を遮りいった。
「舐められたものです。とても不快です。」
少女がいった。
その瞬間頬が痺れる感覚を感じた。
少女が一歩足を出した刹那、俺は殴られていた。
体が吹っ飛ぶ。
「ゼファッ!やめて、やめてよ。帰るから。」
「大丈夫だ。まだ戦えるぞ。」
俺は体を起こしたった。
正直、びっくりしたあの少女は魔力を雷に変換し自分の筋肉を刺激して高速で動く。
本来ならば体が爆散する。だが何かしらの身体強化を施しているのだろう。
一般人なら死んでいてもおかしくない。
「少し本気でいくぞ。」
「私の拳が直撃してまだ立てるとは驚きです。つぎは仕留めますよ。」
するとさっきよりも雷量が増えた。身体から溢れ出していた。
「こい。避雷針。」
ゼファが呟くとのの目の前に一つの剣が高速で降りてきた。剣を握った。
少女は少し警戒したが構わずに突っ込んできた。少女はまたもや拳をとばした。さっきの何倍もの速度だ。
それをからだを捻り避けて剣を振り下ろす。
しかし少女は雷を手から放ち、剣を弾く。
反対の手で顔を狙い雷を飛ばす。体を逸らしそれを避ける。
だが止まらなかった。そのまま踵落としを放った。
それを片手で受け止めた。
ドーンと鈍いおとがする。少女は驚いた。何故なら体に雷の魔力を感じない。
「時間切れのようだ。いやー。危なかった。ギリギリ間に合った。」
少女は足を下ろした。
「どうやら、私の負けのようです。しかし何をしたのですか。私から魔力を感じません。」
「まぁ。本当はネタバレはしたくないんだけど。この剣は避雷針といって雷系統の魔力を吸収することができる。だから吸収した。」
魔力を吸収してしまえば身体強化もつかえない。そこら辺の女の子と変わらない戦闘力だ。
「そんなことが可能だとは...。勇者でもそのような事は難しい。あなたは何者なんですか。」
「駄々の落ちこぼれだ。」
「ありえない。だが私の負けは負けだ。好きにするといい。負けて何も言えないがあなたの能力は教えてくれないか。」
「まぁ。いいよ。俺の能力は剣を召喚するだけだよ。」
(本当は嘘だ。本当の能力は神器作成。自分の欲しいと思う神器を作り出すことができる。魔力で作る為、魔力消費量は凄まじい。だがあらかじめ作ったことのある神器はノーコストで呼び出すことができる為魔力を消費しない。今回はあらかじめ作っていなかったから魔力を消費した。)
「そんなことどうでもいいわ。ゼファ!あんたは何でここまで...」
するとルビィーが抱きついてきた。
その瞬間、視界が暗くなった。
「あー。魔力つかいすぎた。」
そうして俺は倒れたのだった。
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目覚めて初めに見たのは白い天井だった。
どこかわからず辺りをみわたす。どうやらどこかの部屋のようだ。
部屋には金色のテーブルと椅子があった。
ベッドに寝ていた俺は少し魔力が回復したので立ち上がり部屋を出た。
外には長い通路があり、とりあえず歩いて最初に見えた部屋にノックした。
コンッ コンッ
「はい。どちら様でしょう?」
どこかで聞き覚えのある女性の声だ。
「すいません。少しお尋ねしたい事がありまして...。」
といいながら部屋に入るとそこにはさっきの雷の少女が椅子に座っていた。
「あ、あなたは先程の。体は大丈夫でしょうか?」
「あー。俺は大丈夫です。えーと、あなたの方は大丈夫ですか?」
「私は大丈夫です。」
女がそう言って会話が途切れた。
シーンとした空気がつづく。
すると少女がハッとした顔して喋り出した。
「名乗りがおくれました。私は四星リアーナです。一応この国では勇者と呼ばれています。」
(ええー!こいつ勇者だったんか。知らなかったわ。もしかしたら殺されてたかもしれないじゃん!」
「ゆ、勇者ですか。なる程、強いわけだ。俺はゼファといいます。今は訳あって旅をしている。」
「旅ですか。いいですね。私もしてみたいです。」
リアーナは少し悲しそうな顔をして言った。
ドンッ!
扉が急に開いた。
「リアーナ!いますか!」
大声をあげ、勢いよくルビィーがはいってきた。ルビィーは何故ここに居るのと言いたげな顔して見てきた。
「ゼファ!無事だったのね。よかった。でも何であんな無茶したの?!心配したのよ。」
「いや、なんとなくといいますか。」
「何となくで行動しないで!あっ。そうだ。リアーナ、父が呼んでいました。」
リアーナは無言で頷くと席を立ち歩いて行った。
部屋にはルビィーと二人になった。ルビィーはゼファが倒れてから語り出した。
どうやらここはルビィーの屋敷らしく、リアーナが抱えて運んだというのだ。
美少女に抱られる経験はないので起きていればと後悔した。
リアーナはここに仕える勇者だという話も聞いた。
元々彼女は孤児だったらしく能力の才能を見込まれ四星に養子という形で引き取られ鍛錬し勇者になった。
しばらくするとリアーナが戻ってきた。
リアーナは先程の部屋着ではなく鎧を身につけて腰にはいかにも高そうな剣を拵えている。
「リアーナ。やはり出撃ですか?」
「はい。行って参ります。」
(出撃?ということはもしすると魔族が攻めてきたのか。)
「リアーナ。無茶です。連日魔族と戦い、魔力も無いはず。それにさっきゼファに魔力を全てすわれているのですよ。」
(えっ。てことはあれ本気じゃなかったのか!全開のリアーナと戦ってたら死んでたんじゃないか俺は、)
「それでも...。いかなければ。」
リアーナは無言で扉に向かった。
扉の前でとまり、こちらを振り返らずに喋り出した。
「お嬢様。今回は敵の精鋭がこちらを本気で攻め落としにきます。以前の様な雑魚が来るわけでもありません。外は危険なのです。だから今回の様な家出はやめて下さい。私は助けに行く事ができませんので。」
そう言ってすぐに扉をあけ駆け出していった。ルビィーは何かを悟ったように元気がなくなった。
「ルビィー、魔族は精鋭と聞いたがどれほど強いんだ?」
「推定ですが、今回魔族の将が出てくるのでしょう。以前にリアーナと戦っているのですが互角でした。しかも以前は魔力も全開で準備万端の状態です。」
「おっと。それはかなりまずいんじゃないか。リアーナは今かなり消耗している。」
「そうですね...。」
(やばいな。これ圧倒的に俺が悪い説あるな。魔力をかなり吸ったと思う。今回ばかしは俺の責任だ。ケジメをつけなきゃな。」
今にも泣きくずれそうなルビィーの頭に手を置いた。
「今回は俺が魔力を吸収したのも原因だ。だから俺も戦争に参加してくる。」
「でも危険ですよ。しかしリアーナに勝利したあなたに頼むほかありません。リアーナを助けて!お願い!」
ルビィーの頭をなでまかせろと告げて戦争の起きている場所をきいた。
すぐにむかった。場所は国の外にある大きな平原だ。
砂煙や大きな爆発がすでに起こっている。もう開戦している様子だった。
魔力を足にこめて体に強化の魔法を付与しておもいっきり跳躍した。
平原の全体を見渡した。これは酷い。魔族に蹂躙されていた。
国直属の兵士みたいなのもいたがすでに陣形が崩れていた。
中央でリアーナがいた。前には武装したトロールの様な怪物がたっていた。大きさは5メートルほどあり魔力も満ち溢れていた。手には怪物よりも大きな剣を持っていた。
「勇者よ。以前戦った時よりも弱いな。俺様と互角にやれたのは久しぶりでなかなか楽しかった。だがそれも終わり。」
「まだ。私は戦える...。お前を倒すまでは死ねない!」
リアーナの体は限界だった。彼女の能力は炎雷怒涛。この能力は雷の力で筋肉を高速で刺激し、炎の熱で筋肉温めていつでも万端に戦える。そして魔力を炎と雷に変換させ放出する事も可能。ゼファと戦った時は魔力不足により雷のみしか扱えなかった。今は魔力もなく身体強化もできず生身だった。
「死ね!勇者!」
リアーナは覚悟をきめ目を瞑った。
ブォオオーン!
大きな音が轟いた。ジェット機が飛ぶ音の様な音が上空にこだまする。
「こい。魔剣、龍王!」
ゼファに向かって黒い剣が飛来してきた。
それをつかみ大きく振り上げた。
背中には筒状の平べったい機械がくっつく、その機械から蒸気の様なものが放出されありえない速度で魔族の将にせまる。
魔剣 龍王
ゼファがお伽話の神話の大戦に出てくる最強の龍バハムートをモチーフに作成した神器。半年間魔力を注ぎ込み作成した究極の魔剣。
ブォオオーンと音を立てながら速度が上がる。
魔族の将は上空を見上げた。
「なんだ、あれは。」
その瞬間には魔剣を振り下ろし将に直撃しようとしていた。
だが将は凄まじい反射速度だ。大きな大剣を盾の様につかい魔剣の一撃を受け止めた。
周囲は風圧と凄まじい音で大混乱であった。他の魔族は吹っ飛ばされた。リアーナは剣を地面に刺して耐えていた。
「へぇー。この一撃耐えるんだ。」
「何者だ。貴様!」
剣と剣がまだぶつかりあっていた。
しかし魔剣が黒く光出す。それは禍々しく不気味だった。
「アヴァロンドレイク。」
ゼファがつぶやいた瞬間、魔剣から高出力な一撃が放たれた。まさに龍がブレスを吐く様なその一撃は将をのみこんだ。
ドゴーンと大きな音をたて爆発した。
その衝撃でゼファは一回転しながら後方へとび着地した。
近くにはリアーナがいた。リアーナは多少怪我をしているが無事だった。
「ゼファ!何故きたのですか!お嬢様を頼んだのに。」
「そのお嬢様にら頼まれたんだ。それにお前の魔力吸ったのは俺だから責任があってここにきた。」
すると砂煙の奥から声がする。
将はまだ生きていた。
「何だ今の。この俺様の両手が吹っ飛んだぞ。許さん。殺してやる!」
将の両手はすぐに再生していた。
すぐさま大剣を振り上げて斬りかかってくる。
片手でリアーナを抱えた。わっ!と少し声を上げて何をするんですか!とリアーナが言ってくるが無視して将の攻撃をかわす。
攻撃速度はかなり早いが単調なため避けるのは簡単だった。反撃をしたいがあの回復の速度ではあまり有効だにはならないだろうと判断して広範囲に一撃で技を使うことに決めた。
攻撃を掻い潜り接近する。しかし接近するにつれ攻撃のパターンがかわる。
口から魔力弾を放ってきた。これは避けきれない。龍王を盾にして攻撃を防ごうとした。
将はさらに大剣を大きく振りかざした。うでは筋肉が膨らみ明らかに本気の一撃だった。
「しねぇぇえぇ!」
魔力弾と大剣が直撃する。受け止めれば体がぐちゃぐちゃになる。
「魔力解放!」
瞬間、魔剣から黒い魔力が溢れ出た。その威力は魔力弾を打ち消し、将の一撃すら吹っ飛ばした。
その隙をつき将の胴体へ一撃を入れた。
体を切り裂きながらアヴァロンドレイクを放つ。
ドゴゴゴーと大きな音がなった。
魔力を解放させた為先程のアヴァロンドレイクとは比較にならない程の威力だった。
将の肉体は半分になり、切れた断面から崩壊がはじまった。アヴァロンドレイクは破壊のエネルギーを凝縮させたものな為それを受けたものは全て崩壊していく。
戦いは終わったのだ。
読んで頂きありがとうございます!
不定期になりますがよろしくお願いします。