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第677話 【第一ゲート】仕事の仕事人 六谷 五人 VS 詐取 祝呪①



~古びた教会~

 

 「ゲートの先がこんな立派な教会なんてね―――」

 

 六谷は辺りを見渡す。

 

 ゲートの転移先はさっきとは全然違う。

 

 一体どこなのか?

 

 それは分からない。

 

 分かるのはこの先に"敵"がいるということ。

 

 ただそれだけ。

 

 「両親は熱心なキリスト信徒だったが―――」

 「父親は正教、母親はカトリック。」

 「そんな両親の元、生まれたのがオイラ。」

 

 祭壇に立つ祝呪―――

 

 正教?カトリック?

 

 地球生まれ?いや、そうとも限らない。

 

 少し似た異世界など無数に存在するのだから。

 

 それよりもこの状況―――

 

 シンの元へ向かう進様の戦力を分断すると云った所か―――

 

 六谷はそう思考する。

 

 「御託はいいっす―――」

 「さっさと戦闘やろうぜ!!」

 

 六谷が手から球体を取り出す。

 

 「《6-シックス・ツール》!!」

 

 六谷の手に持つ球体が形を変化させる。

 

 六つの武器を形状記憶している特殊球体。

 

 それを六谷はメインとして戦闘を行う。

 

 「・・・・・まぁ、そう焦らなくてもいいじゃないですか?」

 

 祝呪はそう云った―――

 

 しかし、六谷は足のつま先に自分の全力を注ぎ込む。

 

 瞬発力―――

 

 一瞬で最高速度まで加速する六谷。

 

 先手必勝で祝呪を潰す算段だ。

 

 「行動力は絶対正義ッ!!」

 

 丸太ほどの太さに変形した巨大なドライバー「6-シックス・ツール」を祝呪に打ち込む。

 

 彼のドライバーは祝呪の腹部を貫いたっ!!

 

 「よくいるんすよね―――」

 「綺麗な理想や夢を口にして、それを実行に移さない奴。」

 「でも俺は違う―――」

 「仕事人(プロ)として任務は全うする。」

 

 六谷の眼は覚醒している。

 

 冷たい2つの黒点が祝呪を捉える。

 

 

 「アンタは祝福を得る為に人を殺せる?」

 

 祝呪がねっとりした不気味な笑みを浮かべて六谷に顔を向ける。

 

 

 

 グググっ・・・・!!

 

 力が・・・・入らない―――

 

 

 巨大なドライバーは祝呪を貫いているのにまるで感触がない。

 

 コイツの生命力は一切、減少していない。

 

 

 「束縛の呪詛(カースチェイン)!!」

 

 呪いの文様が六谷の腕に刻み込まれる。

 

 不用意に近づきすぎた。

 

 六谷の脳がそれを察する。

 

 祝呪がゆっくりと腹部のドライバーを抜く。

 

 穴の開いた傷はすぐに塞がる。

 

 再生なんてもんじゃない。

 

 まるで空っぽの容器に水が注ぎこまれるように何事も無かったかのように元に戻る。

 

 「オイラは殺したことがあるっす―――」

 「祝福をその身に受けて生まれた実の兄をね。」

 

 「6-シックス・ツールっーーー!!」

 

 六谷の6-シックス・ツールが今度は杖に変わる。

 

 「《スペルキャンセル》!!」

 

 六谷は呪いを破棄しようとする。

 

 しかし、六谷の力では祝呪の呪いは完全に解けない。

 

 

 

 一部は解けたみたいっすけど―――

 

 これじゃあ、まともに闘えない。

 

 呪いの効果は身体能力と魔力の低下。

 

 そして、身体の免疫も低下する。

 

 つまり、状態異常になりやすい。

 

 祝福はその逆。

 

 祝福された者の身体能力と魔力を向上。

 

 そして、耐性も強化される。ついでに運も上がる。

 

 

 この祝呪は祝福と呪いのスペシャリスト―――

 

 

 間違いなく強敵―――

 

 やはり、先手で始末できれば一番良かったんっすけど・・・

 

 六谷はそう考える。

 

 先のガラドミアの戦闘でこの祝呪との長期戦は危険だと判断した。

 

 さらにこの者はよく分からないが、身体の再生能力まで持っている。

 

 「コレは攻略に骨が折れそうっすね―――」

 

 ゴクリと六谷は生唾を飲み込む。

 

 

 「アンタを呪って呪って呪い楽しませてやるっすよ!!」

 

 

 六谷 VS 祝呪。

 

 

 

 

 Fight It Out!!

 

 





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