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第670話 サミット④


~聖王国~

 

 サミットがもう少しで開始されるようだ。

 

 進達はそれぞれ別室での待機を指示されていた。

 

 「なぁ、なぁ、唯我!!」

 

 花がベットに寝そべっている新に声を掛ける。

 

 「どしたん?」

 

 「世界中の偉い人が集まってどーなるんだろうね!」

 

 「知るか、んなもん―――」

 

 投げやりに答える。

 

 「もー、ちゃんと考えてよ―!!」

 

 頬を膨らませる花。

 

 新に難しいことはよく分からない。

 

 でも何となく感じるのは、ネオ魔王軍との闘い自体は避けられないということ。

 

 「あと3日か―――」

 

 新は手を伸ばしガシッと拳を握る。

 

 

 ◆◆◆

 

 「皆様、お集まり頂き、感謝いたします。」

 「私、ウィリアムが代表してこの場の進行をさせていただきます。」

 

 そして、各国の代表者が一堂に会し、サミットが開始した。

 

 「・・・・・・。」

 

 皆、一様に無言で彼らの視線がウィルに集まる。

 

 ★参加者

 

 ・ウィリアム(聖王国代表)

 ・レオ(クロヴィス代表)

 ・ジルダ(ドラコミシア代表)

 ・セルフィ(ガラドミア代表)

 ・アーバイン(ランジネット代表)

 ・小春姫(オリエンシャルペイ代表)

 ・アーサー(エアルベア代表)

 

 参加者は7人。

 

 先日、ブロワ王国と魔導国の国王はシンにやられたことで不在となる。

 

 こればかりは仕方ないだろう。

 

 「皆さんに集まって頂いたのは他でもない―――」

 「皆さんもご存じの通り、あの空を飲み込む時空の渦。」

 「あの渦を生み出した元凶―――」

 「ネオ魔王軍の魔王シンを討伐することについてです。」

 

 「時間の猶予はあまりありません。」

 「残り3日―――」

 「それまでにあのシンを倒さねば、我々に未来はないということです。」

 「今こそ、世界の国が手を取り合わねばなりません。」

 

 ウィルは声を上げ、各国の代表者に説いた。

 

 「私はその為に皆で協力して、最終決戦に臨みたいと考えております。」

 「皆さん、いかがでしょうか?」

 

 真剣な眼差しでウィルは周りを見渡した。

 

 「私は異論ない―――」

 一番最初に声を上げたのはクロヴィスの王レオだった。

 

 長年、聖王国と獣人国クロヴィスが争っていたという話は有名。

 

 そんな獣人の国が真っ先に協力に応じたのは他の国王からしたら意外だっただろう。

 

 「我も協力しよう。」

 

 セルフィが手を上げる。

 

 このエルフの長が人前に出てくるなんて、珍しいこともある。

 

 アーサーはそう思った。

 

 アーサーもセルフィの名前は聞いたことくらいあるが実際に見たのはコレが初めて。

 

 レオ、セルフィの反応に続くようにジルダ、小春姫、アーサーも賛成する。

 

 「ぐぐぐぐ・・・!!」

 

 強く歯ぎしりをするアーバイン。

 

 震える手を上げ、賛成の意を示す。

 

 悔しそうな表情だ。

 

 しかし、こうして各国の王達が協力することに同意した。

 

 その意思を確認できただけでもこの会は意味があったと言えるだろう。

 

 そして、これからがもっと重要だ。

 

 「皆さん、ありがとうございます。」

 「それではここからどうやって後3日であの魔王シンを討伐するかです。」

 

 「まずは皆さんの国の被害状況を整理しましょう。」

 

 「まずは私の聖王国ですが―――」

 

 ウィルは被害状況について各国との共有を始めた。

 

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