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第44話 私は私の実力に驚愕する【未央side】


 未央は魔王城から外の景色を眺めていた。

 

 「う~ん、私的にはいい雰囲気だけど、これはアレだね。」

 

 「明るさが足りない!!」

 

 未央は魔王を就任してから色々バタバタしており、自分の時間を中々持てずにいた。

 

 そんな未央もやっと仕事が一段落し、今日はこうして外の景色をゆっくり眺めるような時間を取ることができていた。

 

 しかし、魔族領は暗黒大陸に位置し、暗黒の雲に覆われている。

 

 一年の間でそのほとんどが暗い日を過ごさなければいけなかった。

 

 いくらオカルト好きとはいえ、未央も花の女子高生。

 

 余りにも日照時間の少ない魔族領が少し嫌になっていた。

 

 「ねぇアリちゃん?」

 

 "なんだ未央――"

 

 「この魔族領ってあの雲のせいで太陽が当たらないじゃん。」

 

 "それはそうだが。"

 

 「私の力を使ってあの雲吹っ飛ばせないかな?」

 

 "まぁできなくもないが、そんなに暗いところが嫌か?"

 

 「暗いのは嫌じゃないけど、こう毎日だと流石に...嫌かな。」

 

 "ハハハ正直だな。"

 

 「じゃああの雲吹き飛ばそうか―――」

 

 実はこの世界に来て魔王となってから、事務仕事などで忙しかった。

 

 そのため実際に魔王の能力を使ったのは、ほとんどこれが初めてだった。

 

 未央は改めて自分のステータスを確認する。


-----------------------------------

名前:真島未央ましまみお

種族:人間

性別:女

Lv.90

クラス:魔王

◆パラメータ◆

体力:898

筋力:859

魔力:940

物理抵抗力:804

魔力抵抗力:921

精神力:895

器用さ:760

素早さ:830

◆装備◆

武器:なし

防具:学生服

◆アクティブスキル◆

《魔眼Lv.Max》《収納Lv.Max》《黒魔法Lv.Max》《転移Lv.Max》《飛翔Lv.Max》《召喚Lv.Max》《高速演算Lv.Max》《魔力制御Lv.Max》《王の威圧Lv.Max》《身体強化Lv.9》《魔力増強Lv.9》《暗剣技Lv.9》《話術Lv.8》《統率Lv.8》《錬金術Lv.8》《状態異常付加Lv.8》《付加魔法Lv.8》

◆パッシブスキル◆

《異世界語翻訳》《自動体力回復Lv.Max》《自動魔力回復Lv.Max》《完全状態異常耐性》《魔力完全吸収》

◆ユニークスキル◆

《進化の極意》《極大魔法》《暴走魔力》《憤怒》

◆称号◆

異世界から来たオカルト好きの少女

魔を統べる者

魔王の後継者

-----------------------------------


 改めて見ると、やっぱりチートだわ。

 

 「それじゃこの黒魔法を使ってみようかな。」

 

 未央は過去に日本にいた時、よく黒魔法を使おうと奮闘していた時期があったので、黒魔法には憧れがあった。

 

 そして念願の黒魔法を実際に使えるとなった今その興奮は留まることを知らないレベルだった。

 

 未央は自分の手を天に向けた。

 

 「黒魔法:黒穴ブラックホール

 

 未央の前に禍々しい真っ黒い球体が現れ、空に向かって高速で放たれた。

 

 そして、その黒い球体は、周りの物を全て飲み込んでいった。

 

 その威力で暗黒大陸全体が震えている。

 

 球体は当然の如く暗黒大陸を覆っている黒い雲を全て飲み込んで最後には消え、暗黒大陸全体は明るい太陽の光に包まれた。

 

 「アリちゃん!ホントにすごい威力だね!!!」

 

 未央が手を額に当て遠くを眺めながら言った。

 

 「当たり前だ―――」

 

 レベルマックスの黒魔法が使えるってことは、この世界の地形を変えるレベルの物が簡単に作り出せる。」

 

 「未央様何ですか!?今の衝撃は!」

 

 六魔将リカントが慌てて私のところまで来た。

 

 「リカントちゃんなんでそんな慌てているの?」

 

 「未央様に万が一のことがあったかと思い、馳せ参じました。」

 「これから獣人の国に攻め込む前に御身に何かあったらと思うと居てもたってもいられません。」

 

 「あ~、そういえばこれから獣人の国と戦争やるんだっけ...。」

 

 3日前、リカントの提案により、決められた獣人を攻める作戦。

 

 既に獣人の国には宣戦布告をしており、向こうもやる気満々みたいだった。

 

 「正直、憂鬱だわ~。私誰も傷つけないようにするっていったじゃん。」

 

 「まぁ世界を征服するってことは戦争をするってことだからな。」

 

 "被害は最小限にして、未央が大将を落とせばいいだけの話だぞ。"

 

 「まぁそれはそうなんだけどさぁ―――」

 

 未央は、はぁと深いため息をついていた。

 

 獣人の国と魔王軍の戦争は、3日後に行われることは既に決定していた。

 

 リカントは俄然やる気を出しており、六魔将の招集に力を入れていた。

 

 「アドラメレク、エレナ、ハイロン、モレクには既に連絡がついており、間もなくこの魔王城に到着するとのことでした。」

 「しかし、六魔将最後の一人、サンドルとは未だ連絡が付かず、私がこれから直接迎えに行こうかと考えております。」

 

 「そういえばそのサンドルさん?」

 「だっけ見たことないね~。」

 

 「そうです。」

 「奴は今まですべての会議に欠席しております。」

 「ハッキリ言って六魔将随一の問題児です。」

 

 「そうなんだ。その人ってどんな人なの?」

 

 「奴は、六魔将では私の次に強いオーガロードです。」

 「昔アリス様に牙を向けてアリス様にコテンパンにされてからと言うもの機を伺っては魔王の座を狙っていました。」

 「しかし、アリス様が勇者と相打ちになってからは誰とも接触をせずに引きこもっていると聞いております。」

 

 「そうなんだ。面白そうな人だね。会ってみたいな~。」

 

 「ハッ!何としても御身の前に連れてきます。」

 

 「リカントちゃんいってらっしゃ~い。」

 

 「それでは行って参ります。」

 

 リカントは転移のスキルを使い、そのサンドルを連れてくるため、未央の前から姿を消した。

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