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第36話 ゴブリン討伐クエスト①


 

 超ラーニングを習得したことで、一気に自分とマリーのレベルアップが図れると考えていた進。

 

 「マリー、オレが先行する。」

 「離れないでついてきてくれ。」

 

 

 進は、ここに来るまで気配察知と鷹の目を常時発動させていた。

 

 その警戒をゴブリンの巣に入ってからも継続している。

 

 万が一の挟撃等を避けるため。

 

 洞窟内に人間が捕らえられていない状況ならば、洞窟前で火を燃やし炙り出すという戦略も取れたわけだが―――

 

 今回は救出も兼ねている。

 

 そこは仕方ないだろう。

 

 「白魔法:ライト!」

 

 進は明かりを照らし、洞窟内を照らす。

 

 魔物に位置を知らせることになるが、どのみち暗い場所ではマリーとの連携が取り辛い。

 

 

 さらに遠くまで見渡せる鷹の目によって、敵の存在を確認する。

 

 「本当にゴブリンたちはいるんですかね?」

 

 「まだ分からない―――」

 「スキルは発動しているが、まだ引っかからないな。」

 「この洞窟自体はそれなりの長さがあるみたいだ。」

 

 しばらく歩くと、進の鷹の目がゴブリン達の存在を捉えた。

 

 「いたぞ。」

 

 進がひそかな声でマリーに伝える。

 

 「ホントですか?」

 「何匹ですか?」

 

 マリーはすぐに武器を構える。

 

 「5匹だ。」

 

 ゴブリン達も進たちの明かりに気付いたようで、警戒しているようだった。

 

 そのうちの一匹が後ろに後退した。

 

 どうやら奥の仲間たちにオレたちが来たことを伝えに行ったのであろう。

 

 「まずいな。」

 「ゴブリンの一匹が仲間にオレたちの存在を伝えに行ったみたいだ。」

 「それなりの知恵はあるって訳か―――」

 

 「それってまずいですよね―――」

 

 「あぁ、結構まずい。」

 「敵の規模が分からないからな。」

 

 進は、4匹のゴブリン達に向かって走り出した。

 

 ゴブリンはキキーと鳴き声を上げながら進に向かって攻撃を仕掛けてきた。

 

 ゴブリン一匹のステータスを鑑定で確認した。


-----------------------------------

名前:なし

種族:ゴブリン

性別:不明

Lv.14

クラス:ゴブリン兵

◆パラメータ◆

体力:60

筋力:56

魔力:20

物理抵抗力:48

魔力抵抗力:31

精神力:28

器用さ:22

素早さ:31

◆装備◆

武器:銅の剣

防具:革の胸当て

◆アクティブスキル◆

《近接武器Lv.4》《集団戦術Lv.4》《危機察知Lv.1》

◆パッシブスキル◆

なし

◆称号◆

なし

-----------------------------------



 初めてリンの森林で出会ったゴブリンよりも強い。

 

 ゴブリンの巣にいるゴブリンはそれなりの戦闘力を持っているってことなのかもしれない。

 

 しかし、ゴブリンの能力よりも進の方が圧倒的に上で為、進にとってはゴブリン共の攻撃はさして問題ではない。

 

 ここは、洞窟内―――

 

 神聖剣の威力は余りにも大き過ぎる。

 

 下手に使用すると洞窟自体を崩れさせてしまう危険があるので使用しない。

 

 進は持ち前の格闘術でゴブリン達を駆除することを決めていた。

 

 ゴブリンの背後に回り、その首を捻じ曲げて一匹ずつ殺していった。

 

 「ススムさん!後ろからゴブリンが!」

 マリーが焦って声を上げるが、進は動じていない。

 

 「分かっている。」

 

 ゴブリンが進の後ろから持ってた剣を振り下ろしてきた。

 

 

 当然鷹の目で捉えていたが、今攻撃しているゴブリンへの対処の途中であった。

 

 その為、少しゴブリンの攻撃を受けてしまった。

 

 少し痛みはあったが、考えていても仕方ない。

 

 そのまま攻撃してきたゴブリンの腹部に一発ジャブを与えてダウンさせ、他と同様に首を捻じ曲げた。

 

 とりあえず、ゴブリンを4匹駆除した。

 

 「レベルが上がりました。」

 

 頭の中でレベルアップを伝える声が聞こえた。

 


-----------------------------------

名前:天童進てんどうすすむ

種族:人間

性別:男

Lv.23

クラス:エンハンサー

残SP: 40SP

◆パラメータ◆

体力:120

筋力:115

魔力:190

物理抵抗力:114

魔力抵抗力:130

精神力:126

器用さ:150

素早さ:148

◆装備◆

武器:神聖剣セイクリッドブレード(+200)

防具:銅の胸当て(+25)

◆アクティブスキル◆

《鑑定Lv.5》《収納Lv.5》《格闘術Lv.6》《高速演算Lv.6》《料理Lv.5》《魔力制御Lv.5》《挑発Lv.5》《短剣Lv.3》《気配察知Lv.3》《白魔法Lv.4》《鷹の目Lv.3》《黄土魔法Lv.2》

◆パッシブスキル◆

《異世界語翻訳》《自動体力回復Lv.2》

◆ユニークスキル◆

《超ラーニング》

◆称号◆

異世界の天才児

-----------------------------------


鑑定を使用して、マリーの方のステータスを見ると、一気に3もレベルが上がっているようだ。

-----------------------------------

名前:マリー

種族:人間

性別:女

Lv.14

クラス:ウィッチ

残SP: 40SP

◆パラメータ◆

体力:50

筋力:43

魔力:105

物理抵抗力:54

魔力抵抗力:76

精神力:69

器用さ:64

素早さ:58

◆装備◆

武器:魔導士の杖(+30)

防具:魔導士のローブ(+30)

◆アクティブスキル◆

《青魔法Lv.2》《魔力制御Lv.2》

◆パッシブスキル◆

《苦痛耐性Lv.1》

◆称号◆

旅立つ覚悟を決めた村娘

-----------------------------------



 こうしてみると、先ほど取得した《超ラーニング》がいかにヤバいかわかる。

 

 今ゴブリンを4匹討伐したが、スキルによって40匹分のゴブリンを討伐したことと同じになってしまったわけだ。

 

 SPも本来なら1匹につき1だったのにもう40も獲得してしまった。

 

 どこまで強くなれるか楽しみにしながら、進たちはさらに奥に行くことにした。

 

 しかし、この動かされている感。

 

 女神の手の平の上で動かされている感。

 

 気に喰わない―――

 

 一体、ヤツはこの世界でオレに何をさせたいんだ?

 





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