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第32話 戦闘訓練①


 三日後に行われる大規模なダンジョン探索に向けて―――

 

 オレとマリーは戦闘訓練を行うことにした。

 

 オレの場合、この神聖剣セイクリッドブレードの使い心地を確認すること。

 

 そして、魔法の訓練を主にしようと考えていた。

 

 マリーは、魔力制御を中心に行い、慣れていく。

 

 そして、実際に魔法を発動していく方向で考えている。

 

 先日マリーは魔力制御の基礎中の基礎ができるようになった。

 

 だから、あまり無理をするのも良くはない。

 

 体調が悪くなったらその旨を報告するようには言っておいた。

 

 「マリーこれから戦闘訓練を行うわけだが、まず最初に確認しておくことがあります!」

 

 「一番大切な"強さ"とは何か?」

 

 進は教師のような言い方で、マリーに尋ねた。

 

 「一番大切な"強さ"ですか―――」

 

 「う~ん、強力な魔法とか強力なスキルですか?」

 

 そう恐る恐る確認するように進に確認してきた。

 

 「そうですね。確かに相手を無力化するために強力な魔法やスキルは必要だと思います。」

 「ですが、一番大切な"強さ"ではないとオレは考えています。」

 

 ここから先は大切なことなので、一呼吸おいてから進は説明を始めた。

 

 「オレの前に住んでいた所の先人の知恵になるんだが、こんなことを言った人が居たんだ。」

 

 『最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。』

 

 

 これは元の世界の生物学者ダーウィンが言った言葉だ。

 

 「この言葉の意味は、力とか知識よりもその環境に先に適応した者が強いってことなんだ。」

 「オレの前に住んでいたところは、その昔"恐竜"って生き物が生息していた。」

 「その恐竜は、人間よりも遥かに強い力を持っていたけど、ある日絶滅した。」

 「理由としては、そいつらが生息していたときに気温が低下し、そいつらは寒さで絶滅ってわけだ。」

 「その恐竜はその寒さに適応できなかった。」

 「それで奴らは世界から姿を消した。人間よりも遥かに強い力を持っていたにも関わらずにね。」

 

 その説明にマリーはごくりと息を呑んだ。

 

 「まぁオレが言いたいのは、力とか知識も必要だが、それはあくまで戦闘をどうしても回避できなかった場合に限るって話だ。」

 「一番理想的なのは、戦闘を回避し、自分たちの損害を可能な限り少なくするってことだ。」

 「どんなに強い"個"がいたとしても集団には負けるし、誰からも相手をされなくなったら、孤立し実質死んだも同然になる。」

 「だからオレはこの言葉に賛成をしているし、マリーにもこの言葉を覚えていてもらいたい。」

 

 マリーはハイと言い、それから魔法の特訓に入った。

 

 魔法にも恐らく適性のようなものがあると考えている。

 

 それがマリーにとって何なのかそれを調べることから始めないといけない。

 

 「マリーまた手を出して、手の平に魔力を集めて放出してみて。」

 そうオレはマリーにお願いした。

 

 

 マリーは数回の深呼吸を始めた。

 

 マリーが集中し、魔力を手の平に込める。そして、その貯めた魔力を空中に放つ。

 

 すると、マリーの手の平からブシャーと水が放たれた。

 

 「おお!マリーできてるよ。魔法出てるよ。」

 

 「え!?あっホントだ!」

 

 「初めてにしては上手だよ。」

 

 どうやらマリーの適性は水系の"青魔法"のようだった。


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名前:マリー

種族:人間

性別:女

Lv.11

クラス:ウィッチ

◆パラメータ◆

体力:36

筋力:24

魔力:73

物理抵抗力:36

魔力抵抗力:58

精神力:56

器用さ:54

素早さ:42

◆装備◆

武器:魔導士の杖

防具:旅人の服

◆アクティブスキル◆

《青魔法Lv.1》《魔力制御Lv.1》

◆パッシブスキル◆

《苦痛耐性Lv.1》

◆称号◆

旅立つ覚悟を決めた村娘

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 進とマリーの二人は喜びながらも特訓を続けていった...。


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