001 自由
かなり前に書いていた妖怪“オキナ”をまたリメイクして投稿していきます!前回から見てくださっていた方!お待たせ致しました!今回から見てくださる方!是非!妖の世界に飲まれていってください!
「自由」。自分のやりたいことをすること。やりたいことをするとき拒むものが何もないことさて、「自由」という言葉を聞いたとき、何を思い浮かべるだろう。何を自由だと思うだろう。親元を離れ一人で過ごすこと。学校の昼休み。日曜日の休暇。人それぞれに「自由」に対する価値観があるだろう。俺がペットショップで売られている鳥ならば籠から出て大空へ羽ばたいていくことを「自由」と思うだろうか。はたまた誰かに買われ養ってもらうことを「自由」と思うのだろうか。先に言ってしまおう。俺は「自由」なんてものはこの世には一つもないと思っている。確かに、親元を離れ一人で暮らすことで結果的に自分のやりたいことができる空間を手に入れられる。しかし拒むものが何もないわけではない。今まで親がしてきたであろう食費や家賃などなどの生活費の出費。自立したことによる責任感の重み。法律の縛り。先程の鳥の話をするならば、本当に籠から解き放たれ大空を舞うことが「自由」だとして、餌を自分で探さなければならない自立。解き放たれたとはいえ俺から言わせれば小さな貝から大きな貝へ移ったヤドカリに過ぎないのだ。だったら縛っているものそのものを無くしてしまえば「自由」が手に入るのか。手に入る。しかしそれは果たして手に入れたかった「自由」といえるのだろうか。それを紐解く物語。