アリス部屋
さぁ、あなたの道を僕が教えよう。
不思議の国のアリスという物語は知っているだろう。少女が白い兎を追いかけて不思議な世界に迷い込むという作品だ。そのなかにチャシャ猫というキャラがいる。彼は不思議で謎に道を教える。
そんな彼のもとに、また一人「アリス」がやってくる。
「ここは?」
わたしたしか電車に乗って、うとうとしてたはず……
「ん?あぁ、気付いたかい?」
え、誰?知らない人から声をかけられることほど怖い事はない。しかも電車に乗っていたから……変態か?とおそるおそる目をあけるとそこには……
…………えーと、とても森です。え?私何してたの?なんで森のど真ん中で切り株に腰かけているの?
「だからどうしたんだい?」
そこには猫?が座っていた。
いやいやまさか猫がしゃべるなんて……
「喋ってるんだよ!」
ほんとだ!ってどうやって心のなかがわかる!
「はぁ、ここにきた人はみんなそういうよ。ふつうだと思うんだけどなぁ」
普通ではない……よな?
「とりあえず、ここは?」
「ここはアリス部屋。ここで休むのもよし、立ち上がるのもよし、たまには転ぶのもありだね」
なにそのダサいネーミングはと言う前に
「君には、立ち上がるべきだね。待ってて、すこし準備するよ。すこし待ってて」
彼?が行った後、私は私の事を思い出す。
毎日毎日が繰り返しの流れ作業のように感じ、それではだめだと思いながらただただ日々に流されていた。
それにSNSの進歩により人々はプライベートのシャッターを全開にしているので、日々は監視され新しい事を始めようにも「無理」と先に烙印を押されてしまう。そんなイマで何を変えたらいいのか…
「どうしたんだい。僕がいなくなったらずいぶんひどい顔をしているじゃないか?」
その時、この猫には話をしてもいいんじゃないかという気になった。所詮、猫にまともな回答が出来るはずもないし、こんな話誰が信じるんだろう。
なら、ここが夢の中か何かなら話してもいいんじゃないかと
「なるほどね。そのSNS?とやらはよくはわからないが、君の頑張りが足りないとかいう回答は面白くないな。僕は日々を変化させるのは難しいけど、馴らしていく事を提案するよ。例えば、人は生まれた時から話したらそれは怪奇以外の何物でもない。それでも大人になっても話せないと不審がられる。赤ん坊が急に成長していたら君は動揺しないかい?でも赤ん坊はゆっくり言葉をはなすようになり、身体も成長するだろう?君だってまだまだ先は長いんだから、ゆっくり変化していけばいいんだよ。焦らなくてもいいよ。君は日々を過ごし何かをゆっくりやりとげればいいさ。するとおのずと新しい自分が見えてくるよ。」
驚いた。まさか猫に意見に頷く日がくるとは……
ただ日々にすこしだけ希望が持てた。
「もう、大丈夫そうだね。なら帰れるだろう。それじゃあ、さよなら。良い夢を」
「待って」
「?どうしたんだい?」
「まだ、あなたの名前を聞いてなかった。」
「もう来ないほうがいいから名前なんで良いのに。ぼくはチャシャ猫。ただの猫さ」
「お客さん?もう終点ですよ?」
の声に目を覚ます。飛びあがりダッシュで電車から降りるとあたりは真っ暗に
「あぁ~。もうどうすんのよ」
少女は真っ暗な所から再び歩き出す。
明日へ
「とりあえず、どうやって帰ろうかな」
ただただ童話っぽいのを書きたかった(´・ω・`)
一様、続きはあるのですが、読みたい人がいたなら投稿します。ぜひ感想をお願い致します。