表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ラブコメのモブキャラがこんなにも辛いとは  作者: 佐和田
モブの夏休み(1編)

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

12/27

モブと夏休み8


ー8月1日ー

「んー………ん?!うわぁ?!」

「ひゃっ?!」

"ドタン"

「どうした?!奇襲か?!」

「いや……え?なんで、菊が?」

「んだよ脅かすなよー」

「鋼ー!ベーコン焦げてるぞい!」

「あっ、やべー!」

「……あの」

「ごめん、颯が寝たあと私も眠たくなって……気づいたらこれ。まぁでもー、幼馴染が隣りで寝てるなんて、良いイベントじゃない?」

「否定はしない」

「2人ともご飯じゃぞー」

「はーい、行こ」

「うん」



ー神田駅前ー

今度は買い出しかよ、えっとー牛肉、にんじん、玉ねぎ、じゃがいも…こりゃカレーだな?カレーっていろんな具材が入ってるけど一番の主役ってりんごだよな?あれのお陰で甘くて美味しいカレーができるんだから、よく肉が主役とかいうけどさ、それシチューにも八宝菜にも肉じゃがにも言ってるんでしょ?もっと野菜のありがたみを感じてほしいものだよ。


「ちょっと、やめてください」

「良いじゃん、君可愛いんだし」


可哀想に、昼間からキャッチか、いやナンパか?


「誰か、助けて」


豊田さん?!嘘、いや、助けないと


「やめr」

「やめろ!」


?!


「この子の同級生だけど、あんた捕まるよ?」

「チッ、ガキかよ」


わーーかっけーー


「大丈夫?豊田さん?」

「ありがと、三鷹氏」


おいおい、びっくりして隠れちゃったけど、あいつ三鷹じゃねえか


「じゃ」

「待って!」

「ん?」

「お礼、したい」

「お礼か…じゃさ、ちょっと買い物付き合ってよ、服買いたいんだ」

「服?でも我、そういう物を選ぶセンスないよ?」

「いーの、それに、2人のほうがいいでしょ?」

「……わかった」

「じゃ行こっか」


なるほどな……久しぶりにやるか、すぅーーーー、死ねぇぇ!!なんでいいとこもってくんじゃ量産型槍珍め!!



ー秘密基地ー

「兄さん、どうします?」

「とりあえず、従うしかないな」

「どうしたんですか?」

「あぁ、これ見てくれ」


「本日の19時に秋葉原駅前に来い。ただし、2人でくること。従わなかった場合、立川の命はないと思え。以上」


「なんだこの手紙、脅迫か?」

「この文を見る限り本物だろうな。よし、私と日野颯で行こう」

「僕?!」

「私は疲れたので帰ります」

「残りのみんなは?」

「今日はみんな外出中」

「なんでだよ……」

「ほら、暇人2人で行くぞー」

「くぅ……」



ー秋葉原駅前ー

「そろそろお出ましかな」

「そうですね」

「おっ、ちゃーんと来てるじゃん、か」

「……」

「なんだお前ら、なぜ私たちを呼んだんだ、消すつもりか」

「違うよー、いや違くない、か。そそ、君たちを消すつもりだよー」

「……」

「なっ」

「ちょっとちょっと!ここで戦うのは無しっしょ!今日はお話するだけじゃん、か」

「話?」

「その前に自己紹介、俺たちは、軍部省ぐんぶしょう鎮圧部所属、葛西かさい織安おりやす

「同じく鎮圧部、行徳ぎょうとく唯子ゆいこ


喋った。


「まぁ言いたいことは1つ、交渉しよっ、か」

「交渉だと?」

「俺らもあんま騒ぎ起こしたくないからさ、話は簡単、この子くれ」

「ちょっ!」

「そのかわり、立川くん返すかr」

「断る、話にならないな」

「言っとくけど、この子ただの人間だぞ?」

「……」

「東くんは大丈夫かも知れないけど、この子は1発撃ち抜かれただけで死ぬ。さて、あまり時間をかけたくない、はやく答えを出してくれない、か?」

「くっ……」

"パァン"

「ぐはぁ」

「走って!!」

「菊?!」

「説明は後!!」

「日野颯、早く!」

「はい!」

「……大胆だな」

「帰る、か。徳唯とくゆい起きろー」

葛織かおりを守ったんだぞ」

「だからその呼び方やめろよー」

「かおりだって俺のこととくゆいって呼んでんじゃん。お互い様だ」

「お互い様、か。それもそうだな……日野颯、か」

「かっこつけたな」

「つけてなーい!!」




ー秘密基地ー

「私がここに来たときみんないなくて、探してたらこんな手紙見つけて、慌てて向かったって訳」

「いや、本当に助かった」

「ありがと、菊」

「いいってことよー!それより、やばい相手と関わったみたいじゃない」

「まさか鎮圧部の奴らが出てくるとはな」

「鎮圧部って?」

「私たちみたいな反朝廷組織を消す仕事よ、多分中野雫が手を回したんだろうな」

「中野さんの次は鎮圧部かぁ」

「とりあえず今日は解散だ、また明日な」



ー夜ー

そういえば、あの2人、あっちのほうじゃなくて、豊田さんたちのほう、あの後なんかあったのかな?でも僕には関係ないし、でも気になるし、あぁーー寝れない。ん?明かりついてんじゃん、最後の人ちゃんと消してよー、僕がいくか

"ガチャ"

「うわっ?!」

「きゃっ?!……って、脅かさないでよー」

「菊、まだいたんだ、てかそれ何?救急箱?」

「あぁうん、怪我しちゃって」

「え?どこに?」

「男子には見せられないとこですー、私が消しとくから、颯は寝ていーよ」

「あぁわかった。じゃあおやすみ」

「おやすみー」



ー8月2日ー

「みんな聞いてくれ、早速だが、これから私立優満高校へ向かう!」

「……まじで?」

「ニコが言ってたんだろ?もしかしたら本当にいるかもしれない。とっ捕まえて洗いざらい話してもらうつもりだ」

「おぉ、ついにそれっぽいやつ来たー!!」

「鋼騒ぎすぎじゃ」

「布陣は前回と同じです。が、極力敵との接触は避けてください。標的はあくまでも中野雫ですから」

「颯、今回も頑張ろ」

「うん」


中野さん、なんでこんなことしてるんだろ……




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ