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とある魔皇になった人間の話  作者: スルート
魔皇の手記
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9ページ目

かくして、戦いは即座に蹴りがついた。


「うっ…」

女の子は涙目で、何やら必死になっていた。

「嘘よ!こんな事ある訳ない!私が、人間に負けるなんて!

こんな事、あるはずないわ!」


「あら、彼は人間ではありませんよ?」


「え?」


「ああそうさ…俺は人間じゃない。

魔皇さ…魔皇」


「魔皇…?

なんでそんな奴がここに来るのよ…」


「彼は、私が選んだ人間なのです。

あなた達のような、秩序を乱す者を倒すためにね。

彼には相当の力を与えたので、並みの異人ではとても打ち勝てないレベルですよ?」


「はあ…?

じゃ、私は初めから勝てない戦いをしてたって事?

あ、あははは…」


「さあ、あなたのお姉さんの居場所を教えなさい。

あなたはあくまで実行犯でしょう?」


「わかったわよ…」





そして、今回の事件の真の元凶であるという夜桜の姉の部屋へ来たのだが。

「…誰?」

それは、妹にも似た綺麗な紫の髪をした女だった。

「単刀直入に言おう…お前を倒しに来た」

すると、女は怖いくらい鋭い目で俺を見てきた。

「…あなたが?」


「ああ」


「へえ…つまんないわね」

そして、

「夜桜に殺されてた方が、余程ましだったでしょうに!」

女は刀を抜き、赤黒い斬撃を放ってきた…





と思ったのだが、俺は無傷だった。

「え?」


「え?」

俺も女も驚いた。

「どうして…」


「どうして平気な顔してられるの?

人間なら即死するはずなのに…」


「俺はもう人間じゃないんだよ…魔皇にされたんだ」


「魔皇…?」

女はぽとりと刀を落とした。

「…もう悪い事はしない。だから…許して?

私達、もう地上にあがろうなんてしないから…」


「俺はそこまで単純じゃない。事情があるなら聞く」

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