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とある魔皇になった人間の話  作者: スルート
魔皇の手記
7/24

7ページ目

「次は、あそこに行きましょう!」

苺さんはカフェを出た後も、俺を引っ張っていく。

しかし、苺さんがこんなに積極的だとは思わなかった。

ひょっとしたら、こういう経験をしたことがないのかもしれない。

司祭となると、なかなか外にも出れないだろうしな…

ん?そういえば、苺さんは結局なんて所の、どのくらいの地位の司祭なんだろう?




結局、昼にはファミレスに来た。

「なあ、苺さん?」


「何でしょう?」


「あんたは、結局どこの司祭なんだ?」


「私は、サンライトという国の最高司祭ですよ」


「へぇ…」

サンライトってのは、ここからずっと西にある魔法使いの国だ。

そこの最高司祭ってことは…

なんだ?王様みたいなもんか?


「そんな司祭さんが、なんだってこんなことしてんだ?」


「今は言いません。

あなたが、私を受け入れてくれたら話します」


「?」

受け入れる、ってどういう事だろう。







その後は服を買ったり、映画を見たりした。

完全に休日の友達同士の遊びそのものだが…

この人は友達ではない。

…いや、友達…みたいなもの…なのか?

なんだろう…この不思議な、暖かいような、複雑なような、気持ちは。




夜中、ふと目が覚めた。

何か声が聞こえてきたので苺さんの方を見ると、書物を広げて手を目の前で合わせて何か言っていた。

最初は祈りでも捧げてるのかなと思ったけど、よく聞いてると違った。

「ムベス…トゥク…デュラ…カリスティ…

カノム…ルーメゲレス…マラー…

カノテロバン·クォート·サノレマ…」

所々聞こえなくて、一瞬意味がわからなかったけど、すぐに理解できた。

高位の魔法使い系の異人にだけ通じる言葉で喋ってるみたいだが、訳すと「彼の者に無病息災を…抄の身に一時の幸せを…(しょう)(こう)らに永遠の安泰を…」って言ってる。


抄、抄皇、ってのは高位の異人が使う言葉で、前者は女が使う一人称。後者は「私達」とか「我々」って意味がある。







あれ?なんでこんなのわかるんだ?


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