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「うう…」
あっさり決着がついてしまった。
「どうして…?
なんで、人間が魔皇の力を使えるの…?」
「俺はな…ある司祭に魔皇にされたんだよ」
「…何それ!」
「まず、本当の黒幕の名前を教えな。
あんた、誰かに言われてやってたんだろ?」
「…はぁ。
わかったわよ、言う!言うから見逃して!」
そして、今回の事件の首謀者が、神殿にいるエミナ?という水兵の長だと聞き出した。
神殿についたのは昼過ぎだった。
さっきの水兵からは奥の玉座にいると聞いたのだが、いなかった。
そこで神殿を一回出て、裏へ行くと…
いた。
「あら、人間さん。私に何か用がおありで?」
「ああ。この町に来る人間を水兵に変えてるの、あんたなんだろ?」
「…なぜあなたがそれを知ってるの?」
「灯台の水兵から聞いたよ」
「へえ、シェルマからねぇ…
てことは、あなたは彼女を倒したの?」
「ああ…」
「ふーん…
それで、そのまま私も倒せると思ってここに来た訳?
…悪い冗談なの?それとも自意識過剰なの?」
「そういう訳じゃないが…」
「ああそう…
そんなに生き急いでるのなら、そう言いなさい!
奥義 [幻の死兆星]」
やはり、話しあいでは解決出来なさそうだ。
なら…
「[魔王の爪痕]」
「えっ!?どうして…!?」
やはりあっさり終わってしまった。
「どういう事…?ただの人間が、魔皇になれるなんて…」
「灯台の水兵にも言ったけど…
俺は、白いローブの司祭さんに魔皇にされたんだよ…」
「白いローブ…って、苺に?」
「あ、あの人苺って名前なのか?」
「…もしかしてその人、凄く言葉遣い丁寧じゃなかった?」
「ああ…確かに偉く丁寧な喋り方だったな」
「それ、絶対苺じゃないの…そんなの勝てる訳ないわ!」
「ま、とにかく人間達を元に戻すんだな」
「わかったわよ…」
そうして…