表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
とある魔皇になった人間の話  作者: スルート
魔皇の手記
21/24

29ページ目

翌日も学院は休みであった。

ちょっと水兵長に連絡を取ってから、苺さんの元へ向かった。

戦況の確認と、伝えたい事があったからだ。



「おはよう、苺さん」


「あら、おはよう…って、その姿は!」

彼女は俺の姿を見て驚いたようだった。


「昨晩、一人休暇を嗜んでいたんだがな…

その時に、目覚めたんだよ」


「あ…あぁ…」

俺の右手の中指には、銀色の指輪。

左手には、青い杖。

そして首に下げるは、白い目玉の形をした装飾品。

これは、魔皇の正装である。

そして同時に、魔皇として当然の、「本来の姿」になった時の格好でもある。


「苺さん、あなたはずっと、俺にこうなって欲しかったのではないか?」

そう尋ねると、彼女は唖然としながらも頷いた。


「はい…

私は、確かにあなたにこうなって欲しかった。

言葉にしなかっただけで、ずっとこの姿を理想としていた…」

俺は彼女を静かに抱きしめた。

今まで抱きしめたことなどなかった彼女の体は、とても暖かく…

そして、柔らかいものであった。






戦況の確認に移る。

先日のコンヌ峠での戦いは敗北。敵の戦力はかなり減らす事ができたようだが。

敵は、一週間後にはより我が国本土に近いケデー大橋を攻めるつもりのようだ。


ケデー大橋にはこっちの最後の出城がある。

もしここを落とされれば、戦況は絶望的だ。

苺さんは全ての術士を集め、まだ私達は負けていない、最後まで戦おうと皆を激励し、戦闘に出てくれる者を募った。


希望者が出揃い、集会が終わった後、苺さんに自分の考えを話した。

それは、俺自身が戦地に赴くことだ。



たとえ反対されようと行くつもりだったが、苺さんは反対してこなかった。

かわりに、俺の手を握りしめて言ってきた。

「必ず、無事に帰ってきて。

私、これが最後だなんて思ってないから。

私の「思い」を、「現実」にして」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ