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とある魔皇になった人間の話  作者: スルート
魔皇の手記
11/24

11ページ目

しばらくは平和が続いた。

異人が何とかっていうような事件が起きる事もなく、俺と苺さんは穏やかに暮らせていた。

まあ、あの一件以降少しずつ魔人を見かけるようになっていったし、うちに時折夜桜達が遊びにくるようになったから、賑やかではあったけど。


そんなある日、久しぶりに事件が起きた。

何でも、北の山間の街の木こりが、みんな眠ったまま目を覚まさなくなってしまったらしい。

現地では奇病とも呪いとも言われ恐れられているという。

だが、実際に現地を訪れてみて、俺と苺さんにはわかった。

これは病気じゃない。誰かに術をかけられているんだ。


色々調査した挙げ句、犯人とその居場所をおおよそ特定できた。

「またか…」

今度の場所は、ニームという街。

行ったことはないが、水兵の街らしい。

「レークといい、どうして水兵ってのは面倒事を起こしたがるのかね…」


「まず行きましょう」




外はまだ日も昇っておらず、真っ暗だ。

「そう言えば、苺さんは何もしないのかい?」


「私は立場上、異人間の揉め事や騒ぎには容易に干渉出来ないんです。

だからこそ、あなたに一任しているんですよ」


「そうか」


ってな会話をしてるうちに、街についた。

「わかってますよね?」


「ああ」

今度の元凶も神殿にいるらしい。

こうしてみると、2年前レークに行った時の事を思い出す。





神殿の奥の玉座の間に、一人の水兵がいた。

彼女はこちらを見て、

「司祭様と、魔皇様ですか…」

と言ってきた。

「あら、よくわかりましたね」


「私の異能を使えば容易な事です。

今回の事件の元凶ですが…」


「あんたなのか?」


「いえ、私ではなく、私の姉です。

今は北東の岬にいるはずです」


「そうですか。

ではすぐに向かいましょう」



一つ、疑問が浮かんだ。

なんで、この子は自分の姉…今回の事件の元凶の居場所を、あっさり教えたのだろう?



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