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1章ー4

ヒロイン初登場!名前って考えるの中々難しいですね。

父さんの言葉に僕は驚きを隠せなかった。


まさか僕に許嫁がいたなんて! 許嫁なんているなら忘れているはずないよね…。


許嫁どころかユーリとしては女の子と関わった事もない。


改めて僕はユーリとしての10年間の記憶を探る。


自慢じゃないけど記憶力は自分でもいい方だと思っている。



…やっぱり知らない。少なくとも僕は聞いてない。えぇ普通は許嫁がいるなら僕に言うよね?


え?それとも貴族のルールだと許嫁は内緒にしておくようなサプライズ的要素があるんだろうか…いや、ないよ。それはない。


「えっと父さん、僕には許嫁がいるの?聞いた事ないんだけど…」


僕が質問すると父さんは大きく頷いた。


「あぁユーリには伝えてなかったが許嫁はいるぞ。子爵家の次女の子だ」


やっぱりいるらしい。カワイイ子だったらいいなぁ…。

それはそれとしてちゃんと疑問は解決しないとね。気になってうずうずしちゃう。


「うん。僕に許嫁がいることは分かりました。会ったことがないというのも…貴族だから親同士が決めたからとか、そういう物なのかな?と理解出来ます。でも、なんで今まで僕に伝えて頂けなかったのでしょうか?」


父さんは言葉にするのを少し迷っていた。とても気まずそう。


え?そんなに重苦しい感じなの?

“父さんうっかりして忘れてたよ”くらいの軽い感じだと思ってたんだけど…。


「ねぇあなた?ユーリちゃんも元気になったんですし、正直に伝えましょうよ。」


母さんのフォローを受け父さんは重い口を開けた。やっぱりむちゃくちゃ気まずそうだな…。


え?もしかしてゴリラみたいな筋骨隆々女子とか、行き遅れた40代後半のでっぷりおばさんとの年の差婚とか…そういうので言うに言えなかったとか…。


それは聞きたくないなぁ。


スキル請願使って許嫁チェンジ出来ないかな?…使えないよね。すいません。


「どうしたユーリ?顔が真っ青だぞ。あのな、ユーリには半年前に許嫁の話が来ていたのだ。先方の強い希望でな。去年に子爵家で開かれたパーティーがあっただろう?」


確かにパーティーに行った記憶はある。


あの時は初めて参加する貴族家のパーティーだった事もあって緊張でいっぱいだった。


緊張していた僕は他家の方々と満足に話をする事も出来ず挨拶を交わした程度しか関わらなかったはずだ。思い返しても特筆すべき事はないし。同年代の子との会話さえしていない。


…もっと頑張れよ。去年の僕。


「その時にユーリを見かけた子爵家の次女が一目で気に入ったらしい。強い希望でな、取り敢えず顔合わせをしてからという話で仮に許嫁にという事にしたんだ。」


一目惚れかぁ~なんだけ照れるよね。前世では全くもてなかったし…。

まぁ僕としては妹一筋だったからいいんだけどね。


あれ?でも結局の所、それって僕聞いてないよね?

半年前って言っていたのに未だに顔合わせもしてない。


「そのまま顔合わせをして正式に許嫁になる予定だったのだ。しかし…ユーリは重い病気に罹ってしまった。」


…あぁそうか。そうだったんだ。

だから父さんは気まずそうだったんだね。


「それで許嫁は解消されたんだね。だから半年たっても会ってないんだ?」


そうか…許嫁どんな人だったのかな。一回くらい会ってみたかったな。


「いや、それなんだがな…ユーリの命がもう長くないと分かって、こちらから許嫁の件には断りの連絡をいれたんだ。しかし、先方が許嫁の解消を認めなかったのだ。その結果、もう先が長くないと診断されていたユーリに許嫁の件を伝えるのも酷だと思い、今日まで黙っていたのだ。」


家族のみんなには気を遣わせちゃったな…。それじゃ僕には伝えられないよね。


「それでな。今日はユーリの最後のお別れをしていたと言ったのを覚えているか?」


うん聞いた。覚えてる。そこでさっき「おはよう」とかやらかしたんだもんね。


「来るんだよ」


え、何?


「彼女、ユーリにお別れを言いに来るんだよ。今日。ここに。」


ちょうどその時、部屋の扉を開けて父さんんの執事があらわれた。


「旦那様。お客様がお見えです。その…ユーリ様にお別れの挨拶を、と。」


執事さんも気まずそうにチラリと僕を見る。

すいません。僕ぴんぴんしてます。


「ここに通していい、お連れしろ」


執事が部屋を去ってすぐにその娘はやってきた。



「失礼します。わたくしグランツ子爵家次女エルミナ・フォン・グランツです」



僕は最愛の妹である菜々美と死に別れ、この世界に転生した初日である今日。


自分でも笑っちゃうくらい。自分でさえ信じられないくらい簡単に。


その娘を見た瞬間。



僕、『ユーリ』として初めての恋をした。


読んで頂いてありがとうございます。

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