1章ー25
いつも見ていて下さってありがとうございます☆
今日の話で一応、1章終わりとなります!
次の話から閑話を挟んで2章になる予定です。
ですが…ちょっと目の調子が悪くて入院する事になりました。
そんなに長くないはずですが、少しお休みすると思います(*'ω'*)
~コゼット視点~
昨日、お父様が帰ってきたの。
わたくしはお父様にユーリの事を告げ口してやったの。
会談でこけて恥をかく所を助けられた事。
その結果、わたくしの口づけと胸を触られた事。
てっきりお父様は烈火のごとくお怒りになるものと思っていたの。
これでユーリもおしまいなの!でも、ちょっと可哀そうなの…と。
でも、お父様は暫く考えた後、何も言わず出ていってしまったの。
何だかおもしろくないの。
次にお父様が帰って来たのは、すっかり夜も更けた頃だったの。
お父様はわたくしの姿を見つけるなりこう言ったの。
「お前の結婚相手が決まった」と。
わたくしも侯爵家の娘なの。
いつか政略結婚の駒にされるくらいの事は覚悟していたの。
それにしても唐突なの。全然、心の準備が出来てないの。
わたくしは思い切ってお父様に結婚相手の事を質問したの。
お父様は事も無げに言ったの…。
「そんなもん決まっとるだろ。コゼット、お前の旦那になるのはユーリだ。ユーリ・フォン・コーリング。お前も昼間に会ったのだろう。」
わたくしはこの日、生まれて初めてお父様に文句を言ったの。
何故、彼なのか?どういう経緯でそうなったのか?と。
「お前はすでにユーリに唇を奪われておる。しかも体にまで触れられてな。これでは他の貴族への嫁入りは難しくなる。よくて年の離れた貴族の妾になるくらいじゃろう。それでいいのか?」
それは…確かにいやなの。
でも、だからってそんな勝手に決められるのは納得できないの!
「それにな、あのユーリの坊主は年の割にしっかりしとるし頭も切れよる。しかも、あの年ですでにDランク冒険者を子供扱いじゃった。あれは逸材じゃわ」
お父様がここまで手放しで人を褒めるのは珍しいの。
そんなにあいつ凄かったの?そんな風には見えなかったの。
「あいつはきっと将来大物になる。この国を背負うような人材になるやもしれん。その血を我が一族にも取り入れるべきだと儂は考えとるんだ。」
貴族にとって優秀な者や強いスキル持ちとの結婚は、かなり推進されているの。
確かにユーリが強く、優秀な能力者ならお父様の考えもわかるの。
…確かにちゃんと落ち着いて考えると悪くない結婚かもしれないの。
それにちょっとエッチな人かもしれないけど咄嗟にわたくしを助けてくれたの。
きっと優しい人なの。それにちょっとかっこよかったの。
強く、賢く、優しく、かっこいい。何それ凄く好条件なの!!
よし、決めたの。しょうがないからユーリと結婚してやるの!
ふふ、わたくしと結婚するからには浮気は絶対に認めないの!
…取り敢えずエルミナに頼んでいた呪いの準備は中止なの。
翌日になってエルミナには呪いの準備の取りやめをお願いしたの。
「あれ?もういいんですか?あれ程恨んでらっしゃったのに。それに凄く嬉しそうですけど何かいいことでもありましたか?」
エルミナに聞かれて顔から火が出るかと思ったの。
わたくしが嬉しそうにしていたですの?
自分では分からなかったですの。案外わたくしはこの結婚に乗り気だったみたいですの。
エルミナには良縁があって結婚が決まった事を話したの。
「へぇ~コゼット様も婚約が決まったんですね。おめでとうございます!」
なんだかこういうのは照れ臭いの。
「それでコゼット様を射止めた男性はどちらのお方なのですか?」
とても照れ臭いの。結婚の日まで内緒なの。
そういえばエルミナの許嫁について聞いた事なかったの。
今までは色恋に興味がなかった事もあって聞いてこなかったの。
でも、今はとっても気になるの!!
「コゼット様が秘密になさるなら私も秘密です。結婚式には招待しますので楽しみにしていて下さい」
しょうがないの。
やっぱり今更言う事なんて出来ないの。
これからはわたくしも花嫁修業をするの。
ちょうどエルミナがいるから一緒に頑張るの!
2年後に会える日を楽しみにしているの!!
~ダリル侯爵視点~
これでユーリとの縁組も問題ないじゃろう。
ユーリは相手が嫌がるからと拒否しおったが、コゼットは案外ユーリを気にしとったようだしこれで婚約は成立じゃ。
まぁ嫌がるからと断ったわけじゃから嫌われておらなんだらユーリも問題なかろう。
別にこちらから詳細を伝える事もないだろう。
カインの奴とだけは正式な約定を交わしておくかの。
そういえば何かコゼットに伝え忘れておるような気がするんじゃが…。
あぁそうじゃった。ユーリの夢についてじゃったな。
あやつはハーレムを目指しておる。
今回の結婚はその中の一人としての婚姻じゃ。
しかし、それも些細な事じゃの。
あれも貴族の娘じゃ、それくらいの事で文句は言わんじゃろう。
ちょうどエルミナもおる事だしな。伝えなくても勝手に知りよるじゃろう。
今は結婚に水を差す事もあるまい。
いつかそのうち伝えればええじゃろう。
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