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1章ー19

いつも応援ありがとうございます!

今日でこの小説を初めて15日目が経ちました。

そして20000PVを達成しました~(*'ω'*)


今後も頑張って連載続けます!!

「どうしてこうなった!?」


いや、本当にどうしてこんな事になったんだ!?

僕は粗相はしないようにって気をつけていたはずだぞ!

なのになんであっちから厄介事がやってくるんだよ!



僕は先ほど起こった出来事を少し整理してみようと思う。


結果的に言えば父さんの送った手紙が届いてすぐの昨夜のうちに侯爵様は外出して行ったらしい。そのせいで会う事が出来なかった。


その代わり、侯爵家の次女コゼット・フォン・ダリル様が僕たちと対面する事になった。

「お初にお目にかかりますの。(わたくし)はコゼットと申しますの。若輩ものですが以後、お見知りおきを」

ここでのメインは父さんとコゼットさんだ。僕たちは無難に挨拶をこなす。


侯爵家には父さんと僕の二人だけが通されている。

カティとサツキ姫は侯爵家の敷地内には入れたものの馬車の中でお留守番だ。



コゼット様は来年社交デビュー予定の11歳でその訓練も兼ねて今回の歓待役をという事らしい。

傍には老齢の執事が控えており、会談はスムーズに進行していった。


そして何の問題もなく会談が終わろうとしていた時にそれは起こったのだった。


「それじゃ私どもはこれから冒険者ギルドへ立ち寄った後に伯爵領へ帰ろうと思います。冒険者ギルドでは少し力を行使させて頂くかもしれませんが、手筈通りにと侯爵にはお伝えください。」


慣れない歓待役で疲れていたのかもしれない。


「こちらこそ、肝心な時に父が不在にしてすいません。案内しますの、こちらへ…きゃっ!?」


コゼット様が何かに躓いたのか倒れてしまいそうだった。

僕は咄嗟にコゼット様の下に滑り込みクッションとなる事に成功した。


助ける事には成功したのだが、ある意味盛大に失敗してしまっていた。




絡まる足、胸にかかる手、そして重なる唇。


これは何をどう言い訳しても無理だよね?僕、今回は本当に悪気なんて一切なかったよ。

完全なる偶然だった。事故なんだ。弁護士を呼んでくれ!!


ただ、どうせ誰も信用などしてはくれないだろう。

なにせ相手は侯爵家の令嬢だ。僕なんて吹けば飛ぶような存在だろう。


自棄にでもなったのだろうか、僕はあろう事か手の平に覆われたそれを握ってしまったのである。

しかも何度も繰り返し。



なんとか態勢を戻し言い訳を試みたものの受け入れられるはずもなかった。

それもそのはず何度もニギニギしちゃったし唇も完全に密着していたからね!


「この変態!!」僕の両頬に平手打ちが何度も浴びせられる。

避けようと思えば避けられるとは思う。

でも。きっとこれは避けたらダメなヤツだ。


頬が腫れあがりもはや誰かも判別がつかなくなった頃になってようやくコゼット様のビンタは終わった。


「わたくしの手の平が痛くなったのでもう結構ですの!もう2度と会いたくありませんの!」


おぅ手の平が無事だったらまだやれたって事か。

お嬢様のくせに中々いいビンタだった。またお願いします…。


危ない新たな世界への扉が開きかけたよ。あの扉は10歳にはまだ早い。


「大変失礼しました。早々に立ち去らせて頂きます」僕は頭を下げて謝罪する。


「待つですの!あなたの名前はなんだったかしら?こんなに辱められたのは生まれて初めてなの!だからちゃんと覚えておいてやるの!…後で呪ってやるの!!」


おぅ僕呪われるのか…。解呪の魔法も覚えた方がいいかもな。


「僕はユーリです。ユーリ・フォン・コーリング、以後お見知りおきを」


コゼット様は羞恥か怒りか原因はさだかではないが顔を真っ赤にさせている。


「見知りおきませんの!あなたには呪いの手紙を送りつけてやるから覚悟するですの!それから呪いが効くのか分からないから返信は絶対にするの!」


「かしこまりました。この度は大変失礼いたしました。それでは、冒険者ギルドに向かいます。」




<コゼット視点>


なんですの、なんですの、なんなんですのあの男は!?


侯爵家次女であるわたくしに対してなんて事をしてくれたんですの!!


倒れそうになった事は自分でも分かっているの!助けてくれようとした事も!!

それでも、許せないですの!わたくしが将来結婚する相手の為に大事にしていた口づけを!!

あの男は奪ってしまったんですの!


しかも、それだけじゃ飽き足らずわたくしの…まで触られたの!

いえ、触られたなんてもんじゃないですの!あれは絶対に揉んでいたの!


あの男…いえ、名を名乗らせたはず確かユーリと…。

ユーリ…絶対に許さないですの!!


わたくしが怒りの炎を燃やしていると「トントン」と控えめに扉をノックする音がした。


このノックの仕方はあの子なの!ちょうどいいところに来たの!愚痴を聞いてもらうの!!



「すいません失礼します。コゼット様、お客人が見えたとか…?」


キョロキョロと周りを見回す年若いメイド。この子は最近入ったばかりのお気に入りのメイドなの。

どこかの子爵家の娘だそうだけど嫁入り修業も兼ねて侯爵家であるうちでメイドをする事になったの。


「こっちに来るの()()()()。」


わたくしは年が近いし同じ貴族の娘だというこの子とはお友達のつもりなの。


「さっきまでここに他家の貴族がいたの。父上の大事なお客だったから他家のエルミナには伝えられなかったの。ごめんなの」


「コゼット様が気になさる事はありませんよ。それより何か不機嫌ですね?何かありましたか?」


コゼットはよく気が付く子なの。料理も上手だし夫になる相手が羨ましいの。わたくしからお友達を奪っていく男をいっそ呪ってやりたいの。


「さっきとっても嫌な男にあったの!突然、口づけをされて胸まで揉まれましたの!!」


エルミナの表情が険しくなったの。わたくしの為に怒ってくれているの。なんだか嬉しいの!!


「コゼット様、そのような男は斬り捨ててしまわれた方が…」


確かに侯爵家の娘にそれだけの事をしたの。首を斬っても問題はないかもしれないの。

でも…それはちょっとだけ可哀そうなの。


「大丈夫なの。あの男には呪いをかけてやるの!次に会った時が楽しみなの!」


わたくしのスキルで呪ってやるの!ちゃんと効いてるか手紙で確認するの!フフフ…楽しみですの。


「あの…それだけ嫌な変態男なら、もう会わない方がいいんじゃないでしょうか?」



多分そんなに悪い男ではないの。助けてくれようとしたのは事実なの。


私のビンタもすべて抵抗せずに受け入れたの。むしろやり過ぎたの…。




「…いいの。あの男はわたくしのスキルの実験台にしてやるの!!」




いつもお願いばかりして申し訳ないのですが…


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