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1章ー17

本日も読んで頂き誠にありがとうございます☆

評価とブクマして頂き感謝感激です!


まだの方はよろしくね!

~カティ視点~


あたしは今日、生まれて初めて好きな人が出来た。


あたしは同じ年齢の女性と比べて身長が低い。

顔つきも幼く見られがちなせいもあり、今まで色恋とは無縁な生活を送っていたの。


きっと身長に合わせるように心の成長も遅かったのかもしれない。


なにせ初恋が15歳だ。…しかも相手は10歳の子供。

年齢だけみれば犯罪臭がするかもしれない。

だれど、外見はあたしとそんなに変わらないくらいだからから大丈夫!…だと思いたい。



昨日は朝から驚きの連続だった。


初めての冒険。初めてのパーティー、…そして裏切り。

別にあの冒険者を全面的に信じていた訳じゃない、でも初めて参加したパーティーでの裏切りにはさすがにズボラなあたしでも傷ついた。



もうダメだって覚悟を決めた時、あの人が『ユーリ君』が助けてくれたのよ!


普通なら絶対に助からなかったと思う。現にあの逃げた冒険者以外は全滅だったし。



大量のゴブリンに囲まれる中を、たった10歳でしかない少年が一人で自分を助ける為に飛び込んできてくれたのだ。


こんなの、もう惚れてしまうに決まっているじゃない!!



ずっと茂みに隠れて彼が戦う姿をジッと見ていた。負った傷がパッと瞬時に塞がったり、剣術が巧みだったり、水魔法を使っていたり…おかしな事はたくさんあった。



だけどそんな事は全く気にならないくらいに…カッコいいと思ったわ。

彼の雄姿をあたしはまるで物語のヒロインになったような気持ちで眺めていたのよ。

このズボラなあたしがよ?今までならきっと今の自分を鼻で笑っていたでしょうね。



最後の1匹になった時、彼の顔を見た瞬間、あたしはとても嫌な予感がした。

ユーリ君はとても疲れた表情で立っているのが精一杯といった雰囲気だった。


あたしはすぐに行動を開始する事にしたわ。こういう時の直観には自身があるの。


彼の集中の邪魔をしないように気をつけて隠れながら彼の側面に移動したの。


ちょうどその時の事だった、彼の一撃はゴブリンの首にスッと吸い込まれていった。


でも…ゴブリンの首は両断されていなかった。

多分、もう彼の腕には両断する程の力が残ってないんだと思う。むしろまだ子供なのにここまでよく戦えたもんだ。


後はこのお姉さん(ロリ)にまかせておきなさい!!


火魔法、ファイヤーボール!あたしの精一杯の力を振り絞り3つ連続で火の玉を放った。


そして…見事にやってしまった。

助けようと思って、必死だった。


…だから忘れていたのよ。


私は凄く魔法のコントロールが苦手だって事を。

そう、世間一般で言う…いわゆるノーコンなんだって事を。


あたしの放った火の玉三連弾は全て相手の顔にクリーンヒットした。


そうあたしが助けたかった彼の顔面に。


彼は火の玉の攻撃で吹っ飛んでいった。

でも、そのおかげ(?)でゴブリンからは距離を取る事が出来ていた。


ごめんなさい!今の攻撃で顔が変わってしまったらどうしよう。その時はあたしが責任を取るわ!いえ、むしろ責任を取らせてちょうだい。


彼は必死になってあたしを助けてくれた。


あたしにとって彼は救世主なの。いえ、それ以上よ!彼はあたしのヒーロー。


そしてあたしは彼にとってのヒロインになりたい。



火の玉をくらって吹っ飛んだ彼は少し驚いた表情を浮かべながらスッと立ち上がる。

あれ?あたしの攻撃で受けた傷がなんで回復していくの?分からない事だらけだった。


でも、よかった。彼が無事で。

まぁ無事も何も彼をヤッたのは私なんだけど…。



彼があたしに声をかけてくれた。心配してくれているんだ、とっても嬉しい!


そういえばゴブリンの攻撃が来ないわね?戦闘中だったのに彼の事ばかり見ていて気が付かなかった。



ふと先ほどまで彼が倒れていた辺りを見る。先ほどのゴブリンは静かに息絶えていた。



彼と挨拶を交わす。へぇ彼はユーリって名前なんだぁ~。


あ!肝心な事を忘れてた。ちゃんと謝らないと・・。


彼はすぐに許してくれた。

思わずぎゅっと抱きしめちゃった。嬉しすぎて我慢なんてできなかった。


ユーリ君にここまでの経緯を話す事にした。

騙されたあたしにも甘いところがあったんだと思う。


だけど騙して逃げたあいつをあたしは絶対に許さない。




ユーリ君がお礼は体でいいなんて言ってきた。全然そんな気はないくせに。

あたしが気にしないように冗談を言ってくれてるんだね。


……これ、チャンスだわ。絶好の機会よ!あたしは乗るの!このビッグウェーブに。



言っちゃった。流れで押し切っちゃったよ。押し切れちゃったよーー。


ユーリ君とは今日出会ったばかりなんだけど、今からあたしとユーリ君は婚約者よ!

初恋は実らないって話だけど種を撒いた瞬間に実をつけちゃったくらいなもんよね。


まぁ10歳相手に少し無理やりだったかもしれない。

でもユーリ君の方も満更じゃなさそうなのよね。


だって、さっきからチラチラとあたしの事を見てくるんだもの。

特に顔の下にある物を。やっぱり子供に見えるユーリ君でも男の子なのね。


その辺の男ならチョン斬ってやるんだけどユーリ君になら…。





それにしても今日は本当に驚いてばかりだったわ。

ユーリ君といると、これからも驚く事がたくさんの楽しい生活を送れそうな気がするわ!




今日の驚きはこれで終わり!そう思っていたんだけどね…一番の驚きはこの後に待っていたの。


ユーリ君、何この城?

え?家?

誰の?

伯爵様の家が自宅という事はユーリ君って伯爵様のご子息だったの!?



衝撃の事実だった。でも、あたしが彼と婚約を決めた気持ちに揺るぎはないわ!

ただ、これは色々と覚悟をしないとダメよね。

チラリとユーリ君の顔を見る。顔を青くさせたりニヤついたり感情が全て表情に出てしまっているようで実に分かりやすい…。



もう!本当にユーリ君は凄く分かりやすいんだもの。顔を見れば分かるわ!

あの顔、絶対に他にも良い仲の女性がいるのよ。


まぁ貴族様だからしょうがないんだろうけどね。


…でも、あたしは負けないわよ!

あたしは元々庶民だから正妻とか順列とかそんなものはどうでもいいの。


ただあたしは、ユーリ君に一番愛される女性になりたいだけ。



さぁ明日から忙しくなるわ!!訓練も家事も勉強も(ついでに夜のお勉強も)頑張る!!

色仕掛けだってなんだってやってやるわ!恋は戦争なのよ!!




取り敢えず今晩はユーリ君のお部屋に忍び込もうっと。

ブックマークと評価をよろしくお願いします!

一人一人の評価でこの小説が出来ていると言っても過言ではないのです><


なので、まだの方は是非!登録してない方もこの機会に登録してみて下さい(^_-)-☆

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