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1章ー10

今日、何故かPVが爆上げしてました。ありがとうございます☆


PV5000突破です☆


でも、評価とブックマークは増えてません((+_+))


ぬーん。

僕は昨日、この世界に転生した事によってユーリとしての新たな生をはじめる事となった。


そしてなんとその日のうちにエルミナと出会い、僕はエルミナと許嫁の関係を結んだ。



これだけを聞くと僕って凄く軽い男に聞こえてしまうから不思議だ。







その後は何事もなく一夜が明け翌朝を迎えた。


「知らない天井だ。」


僕は取り敢えずオーソドックスにお約束をやっておいた。

…後悔はない。


本当の所、昨日の事はしっかりと覚えているし、ちゃんと寝る前にも見えていたので知っている天井である。


でも、せっかく異世界に転生した事なんだから絶対に1度くらいはやってみたかったんだよね。




この世界での僕は以前から人見知りの傾向が強かった。

なので屋敷内では着替えや湯あみなどは使用人を使わず自身で行っていた。


転生した今となってはその習慣はとてもありがたい事だ。



なにせメイドに風呂の世話をされたり着替えの世話をされたりと考えただけでも気恥ずかしい。

中にはご褒美だと思う人もいることだろう。


だが残念だったね。うちの使用人はとても熟練者ばかりなのさ。

何が残念っかって?腕が熟練者なら年齢も熟練者なんだよ。





手早く身支度を整えながら昨日の出来事を思いだす。


まず考えたのはやはり僕の天使、菜々美の事だった。


菜々美…お兄ちゃんはこっちの世界で生きていく決心がやっとついたみたいだよ。

もう、会えないだろうけど元気に長生きしてくれよ。


菜々美…さよならだ。



次に頭に浮かんだのは僕の許嫁。妖精…いやエルミナの事だった。


まさか僕が一瞬で恋に落ちるとは思わなかった。


「ハハ。何がハーレム目指す!だよ。女の子を攻略するどころか僕が堕とされてるじゃないか。」

思わず声を出して笑ってしまった。


エルミナと許嫁の関係を結べた事はとても嬉しい。


でも、僕はハーレムを目指すって決めている。

別に誰でもいいってわけじゃないけど…とにかくこれからの僕は積極的にいろんな人達と関わって生きていこう。


エルミナにはいつかちゃんと伝えよう。




僕が着替えを終え食堂に向かうと既に家族全員が揃っていた。


「ユーリもう起きていいのか?病み上がりだからと思って声はかけなかったのだが…」


「ユーリちゃん、もう少し休んでてもいいのよ?」


どうも父さん、母さんは心配性なようだ。


…でも、ないのか。僕は不治の病だったんだもんな…それどころか昨日実際には死んじゃってたんだもんね。


「父さん、母さんご心配をかけてごめんなさい。でも、僕は女神様のおかげで今はとても調子がいいんだよ。今まで病のせいで出来なった事を色々していこうと思うんだ。あと5年で成人なんだから将来の事も真剣に考えないと。」


そうなのである。

こちらの世界では男女ともに15歳で成人。


成人してからは基本的に自分の稼ぎで生活をしなければならない。


まぁ一般的には家業を手伝ったり、前世でいうバイトのような形で経験を積むことがほとんどなんだけど…。


当然、15歳から結婚も出来る。少なくとも許嫁のエルミナとは15歳で婚約か婚姻をするはずである。


10歳の今でさえ妖精のような可愛さのエルミナだ、その頃にはどんな風になっているのか想像も出来ない。



「あ~昨日のエルミナ可愛かったな。」



つい口に出してしまったよ。失敗失敗。


「えぇとなユーリちょっと言っておかないといけない事があるんだが…」


「え?どうしたんですか?」


何かそこはかとなく嫌な予感がするなぁ。



「エルミナとはしばらく…大体2年くらいは会えないと考えておいてくれ」


ほら、やっぱり。父さん気まずそうに何かを伝えるの多くないですか?


「2年!?それは長すぎます!どうしてですか?納得できません!」


エルミナに2年も会えないと寂しくて干からびちゃうよ。



「エルミナはユーリとの婚姻の為に花嫁修業に入る事となるのだ。まだ10歳ユーリは分かっているのか分からないがお前に爵位は与えられない。よってユーリ達の選択によっては市井に混ざり生活をしていく事になる。もし市井に混ざるのであれば…花嫁修業が必要なのだ。」


なんとなく分かる。長男のロイは伯爵を継ぐのだろうし次男のレオンはロイ兄さんに何かあった時に伯爵家を継ぐ事もありえるのだし分家筋へと行くのだろう。


3男の僕はスペアのスペアとして特にする事もなく飼い殺しのように生きるのか貴族の肩書を捨てて市井に降りるのかどちらかになるだろう。


楽に生きたいなら前者だろうな。でも僕には夢があるんだ。どちらを選ぶかは決まっている。


「父さん、大丈夫。僕はちゃんとわかってるし選択する道もすでに決めているよ。僕は市井に降りて冒険者になろうと思っているんだ」


父さんの眉がピクリと動く。


「家中に残るのでもなく市井でも商人など他の道に進むのではなく冒険者を選ぶのか?」


危ない道には進んでほしくないんだよね?分かるよ。僕も菜々美がこんな選択したら絶対に止めると思うから…でも…。


「僕は冒険者を選ぶよ。しかもSランクを目指すつもり。だって僕の夢はハーレムを作って幸せになる事なんだよ?」


父さんは首をかしげる。


「それがどうして冒険者…しかもSランクなんて話になるんだ?」


それは以前の世界での話。世界にはたくさんの物語があふれていたんだ。

その物語の世界ではいつも決まって女の子にモテるやつがいた。

いろんな物語があっていろんな条件があるんだけど、とにかく強くて優しいやつ。


でもただ強くてモテるだけじゃハーレムを作る為には全く足りない。

愛する人達を守れるような包容力と養っていける経済力も必要だ。となれば話は簡単だ。僕も父さんと同じような貴族になればいい。


包容力と優しさは昔、菜々美が「お兄ちゃんは妹に対する優しさがヤバイ」「包容力というかお兄ちゃんのは抱きしめて離してくれないって感じだよね、本当にヤバイよ」とお褒めの言葉を頂いているので問題ないと思う。


「一流の冒険者になれば女性とお近づきになりやすいし力をつければ女性を守る事も出来る。それに将来的には叙勲して貴族としてハーレムを維持していこうと考えたんだよ」


父さんは鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしている。


「叙勲か…その件に関しては俺の方からは何も手伝ってはやれないぞ?とにかくせっかく女神様に助けて頂いた命なんだ。好きに生きたらいいぞ。父さんは応援するよ」


「よかった。早速父さんと母さんに手伝ってもらいたい事があったんだよ。」


「ん?何か手伝える事があったか?」「あら、なにかしら?」


「父さんには剣技の指導と体力強化の手伝いを母さんには持っている知識を全て僕に伝えてほしいんだ」


これは昨日から思っていた事だ。スキルに振り回されているエルミナを見てスキルはただ覚えるだけではなくしっかり使いこなす事が大事なんだと。

その為には、身体的にも知識的にも基礎となる僕自身の強化が必須だと思った。


「おし、わかった。明日から厳しく指導しよう」「私も知っている事全部教えられるように頑張るわ」


翌日から訓練と勉強の毎日がはじまった。


母さんからは改めて大陸や国の話を講義してもらった。


「ユーリちゃん、この大陸の名前は分かる?」


それはいくらなんでも舐めすぎですよ母さん。


「うん。バルド大陸だよね。」


母さんはよく出来ましたとばかりに僕の頭をなでる。恥ずかしい。


「じゃあバルド大陸にある主要な5大国は?」


お、一気にレベルが上がったね。でも、これって3年前に勉強した内容じゃないか。


「えっと、まず僕たちが住んでいるエムリア王国が真ん中にあって、東にユグノア帝国。アダマス獣王国が南でダナン帝国が北だよね。それから、いくつかの小国が西にあって少し離れた所に黒髪の民族が多いユズリハ国!」


自身がある!余裕だったね。


「あら残念不正解よ。それは1年前までの話で今はユズリハ国滅んでるわよ?」


あれ?おかしいなぁ。あぁ病で勉強出来なかった期間に情勢が変わっていたんだね。


「今はそこに魔族が国を建てているみたい。他国とは一切の没交渉みたいなのよ。国の中が今どういう状態かは誰にも分かっていないの。周辺国は緊張状態なんだけどユズリハ国が滅んでからは一切攻めてきたりはしないみたいなの。魔族の国の名はデルモニアよ。」


やっぱり母さんは凄いや。知識も豊富だし教え方もうまい。

するすると覚えられてしまうよ。


「さぁ午後からは体力強化と剣の時間よ。いってらっしゃい」


母さんに送り出された後、広い庭を使って父さんと訓練を行った。


結果からいうと父さんの剣は見えなかった。全く見えないうちに木剣で叩かれていたのだ。

これが真剣だとばっさりだよね。


体力に関しては、説明する事もないだろう。病み上がり、それがすべてだ。

病で臥せっていた間に相当やつれてしまっていたので想定を超えるダメさだった。


時間のあいた時を使って「スキルの熟練度を上げる」ということにも手探りながら訓練をはじめている。


この熟練度というのが厄介で明確な数値が表示されないのである。鑑定を使っても分からない。

もしかしたら鑑定のレベルが足りないからかもしれない。そうなるとお手上げ状態だ。


剣なら相手を剣で倒したり、強い人との訓練を重ねる事が有用そうだと当たりをつけやすいのだが、例えば水魔法は?鑑定は?どうすればいいのだろう?


とにかく水を生成すればいいのかモンスターを水魔法で倒すのか、かたっぱしから鑑定回数を重ねればいいのか、貴重な物を鑑定すればいいのか…全く分からない。


「このまま訓練を継続していくとして…スキルの方も色々考えておかないとなぁ…」


それからは真剣に勉強と訓練に取り組んだ。





そして気が付けば1週間が経ち、再び『請願』スキルの使用回数が元に戻ったのだった。



お願いがあります。

この後書きの下部に☆☆☆☆☆という場所があります。

そこで作品を評価して頂く事が出来ます。

評価をするのはなろうにログインいなければいけないので面倒かと思います。

私も面倒だと思ってました。


しかし作者は評価をされると大変喜ぶ生き物です。単純です。

少し面倒をしてでも単純な私を喜ばせてみませんか?笑

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