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十二品目:食パンdeお手軽ラスク

 フライパンにバターを落として溶かして、一口サイズに切った食パンを入れる。パンの耳は4センチくらいの長さにして、それも投入。バターを絡めながら程良くカリカリにしていく。火を止め、砂糖をまぶすと手抜きラスクの出来上がりだ。


 一口つまむ。あちち。


「はあ゛あ゛ぁ゛ぁ゛。白い粉の甘さが脳に効くぅ。カリカリだし、バターも最高!! たまんないぃ!!」


 エヘヘ。ウェへへ。もう一つぅ。ヤベェ。止まらねぇ。


 脳にキマる甘さが病みつきになって手が止まらなくなってしまった。


 止まらなくなったわたしは次の一枚―― 二枚目の食パンに手を伸ばし、パン切り包丁を手にする。


「痛くない、痛くない。痛くても痛いのはほんの一瞬よ。直ぐにその痛さが快感に変わるわ」


 そうして、バラした食パンをフライパンに投入。コンビニの袋を探り、白い板を取り出して、こちらも包丁で切り刻む。


 塊はあるものの大雑把な白い粉にして、ボウルに入れて湯煎で溶かす。


 カリカリになったパンを溶かした白い液に絡めて、バットに並べて、冷蔵庫へ。


 パンの耳を白い液に浸し、食べる。


「ウェへへ。白い液のおかげで精神が安定してきたよ」


 白い板―― 俗にいう板チョコのホワイトチョコ。



 休日会社から緊急招集をかけられたお姉ちゃん。

 そのお姉ちゃんが火曜日の深夜近くに帰って来たと思ったら、精神状態がヤッベェことになって帰ってきた。


 美女がやってはいけない表情と声を出している。


 私は意を決してお姉ちゃんに近づく。もう、そんな姿のお姉ちゃんを見ていられなかった。


 お姉ちゃん、ごめん――と心の中で謝り、(ピコピコ)ハンマーを、その頭目掛けて振り下ろした。


 ビコッ☆


「ウヘ?」


 お姉ちゃんのヤベェ笑いが止まった。


「紗羅? ただいま。ごめんね。遅くなって」


「やっと正気に戻ったみたいだね」


 お姉ちゃんが、何が? という感じで首を傾げる。


「それより、おやつ作ったから、おやつにでも食べな」


「うん。ありがと」


 じゃあ、おやすみ、とフラフラとリビングへと向かうお姉ちゃんは、案の定ソファーをベッドにして寝ていた。

 

「あの状態でプラモ作る気だったんだ……」


 お姉ちゃんはプラモを作る前に、作り方や説明書をじっくり読んでから作る。箱を開けて、説明書を取り出して寝転んで読もうとして、そのまま落ちたようだ。


「仕方がないなぁ」


 お姉ちゃんの部屋から布団を持ってきて掛けて、リビングの電気を消して、労い、おやすみ、と、私も自室に戻り、眠りについた。

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