表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/5

お花畑は秘境にありますかですよねー

始まります。

 管理課とは、工場の仕事において1番最初の要である。注文を指示書におこし、材料管理の上製造課へ速やかに回さなくてはならない。



 そこの事務補助として男性社員のフォローをしているの女性陣の中に、人見優芽(ひとみゆめ)さんがいる。



 ナチュラルに男性と女性とで声音がワントーン違うという。実際聞いた事あるけど、事実だった。ちなみに、社内放送もワントーン半上がってた。なんて言ったらいいんだろう、社内放送って「〇〇さん、1番にお電話です」がベースなんだけど、最後の「です」がやたらと跳ねる。跳ね上がる。



 年上にはナチュラルにワントーン上がるけど、年下にはワントーン下がるそうだ。彼女の1個下の営業さんが「すっげぇ笑顔でタメ口でディスられた」とガクブルしていたので、マイルールの上下関係があるみたいだ。常識で言えばその上下関係は正しくないんだけどさ。



 そんなマイルールで生きてる人なので、周りからは生暖かく見守られながらお仕事して……ないな。月末締めになると「終わらないんですぅ」って泣きながらおっさんに手伝ってもらってるって聞いたことあるし。



 さらに言うなら、ガッツリ仕事してる人に「わたしとおんなじでいそがしいんですねぇ」とか宣ったそうだ。その人は毎日きちんとやっても終わらない仕事任されてる人なんだけど。10対0くらいに比があるんだけど。泣けるよね、慰めたよもちろん。



 彼女は満場一致で、アマゾンの未踏お花畑でキャッキャウフフしてる未確認生命体その1と認定された。



 彼女、脳内彼氏が白馬に跨った王子さまだそうなので。いや、マジで脳内彼氏。誰も見たことないのに、「えっとぉ、うちのかれぴがぁ」とか言うらしい。彼いない歴イコール年齢@36歳。ギャルもぶりっ子も卒業する年じゃないかね?



 他にもいろいろあるけど、人見さんがすごいのはそこじゃない。自宅で彼女が食卓につくと、食事がテーブルに並び食後にはお茶がすっと出され食器はささっと片付くという、ホテル並のお・も・て・な・しが繰り広げられるようだ、毎日。マジで人見母なにやってんの!?



 その人見母、娘に尽くす系なわりにボケかます人みたいで、夫婦旅行に行った時の話を人見さんの口調で出来るだけ再現する。



「ちょぉっとぉ、聞いてくださいよぉう! うちのおかぁさん旅行にいったんですけどぉ、千円しかお金おいていかなかったんですよぉう!? ひどいと思いませぇん!? 3日もいないのにぃ!」



 いや、千円あれば野菜と肉買って3日くらい凌げるわ。弁当とか外食するつもりなら、自分の給料あるやん。自宅にお金入れてないんだから使い放題やろ? と聞いた勇者がいたらしい。



「なぁんでわたしのお金を使わなきゃいけないんですかぁ!? 旅行にいったのにわたしのごはんを考えてなかったのはおかぁさんのせいですよぉう!?」



 いや、家事一切何も出来ない自分のせいだよ。お金持ってない子供じゃあるまいし、ご飯くらい自分で作れや。



 全員が思ったけど言わなかったそうだ。もう救いようがないだろうと。



 最後に、ここ1番のヒット事件を。



 うちの会社、バレンタインの義理チョコをやめて数年経つのに、いきなり復活した部署があるらしい。まぁ、いわずとしれた管理課なんだけど。



 人見さんが全員分自分で買って自分でラッピングして自分でメッセージ手書きして自分で配ったらしい。で、管理課女子に割り勘請求かましたんだと。事後承諾の上カツアゲかよ。



 とどめのセリフを私も生で聞いた。



「〇〇さぁん♡ ハッピーバレンタイン☆」



 後ろから蹴り飛ばすかと思ったわー。





序の口です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 一話と内容が被ってない?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ