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対面


「ここよ、さあ入って。」


好がつれて来られたのは事務所近くの小さなスタジオだった。


失礼します。そういって扉を開ける。

そこにはすでに先客がいたらしい。


男がひとり、退屈そうに座り紙になにかを書いていた。

スラリとしたシルエット、染められていない真っ黒な髪、・・・・・・・人形みたいな人だ。


顔がなかばよいと言うのもあるが、なによりその無表情に書き続けている様がそう思わせるのだろうか。

漠然とそんな印象を好は感じる。




男は振り向く。




「紹介するわね。彼は藤間とうま はじめ

 あなたのプロデューサーよ。」


「・・・・はじめまして、藤間 始です。」



それはあまりにも短い自己紹介だった。


プロデューサー?

好は内心首をかしげる。



「はじめまして、雨宮 好です。よろしくお願いします。」


ぶっちゃけ、なにをよろしくされるのかもわからないが、とりあえず頭を下げた。




「あぁ、はい聞いています。

 さっそくですが、歌っていただけますか?曲はなんでもかまいません。準備ができたらおねがいします。」




好は唖然とした。

そんな好をよそに、藤間はまた元の席に戻りたんたんと何かをまだ書き始める。


まるで、好になんか興味はない。という風に



彼は好に対して無関心な目をしていた。





「あ、・・・ちょっと、始!。あーもー、しかたないわね。気にしないでね。彼いつもああいう人だから。」



「え、あ、はい。」



とっさにそう返事はしたものの、嫌な感じは消えない。






・・・・・・・、いいわ、とにかく歌わないと。


そう思い直して、好は一人歌う準備を始める。



男。藤間はちらりと好を見やるもまたなにかをカリカリと書くだけだった。










「できました。歌えます。」



好が言うと始はうなずく。


それを合図に彼女は歌い始めた。



「----------♪    ♫ ~~~~~♪、--」




マイクを通して響き渡る好の声。



・・・・・・・・・・・・・・。あぁ。愉しい!!!!!!!!!。


やはり自分は歌っているときが一番生きているのだと実感できると好は感じた。




その様子に藤間はゆっくり目を見開く。




藤間の反応は気になるが、好はいつものごとく精一杯歌い切ったつもりだった。たとえ彼がこの異質に嫌悪を示したとしても。





なのに。





ドウシテコウナッタ。

何故自分はこんなことになっているのか、好は今の状況に頭がついていかなった。



「・・・・・・・え、」




歌い終わった好は今、藤間に押し倒され上に乗っかられているのだから。



・・・・・・・・・・・・・・え?






・・・・・・、久々の更新ですね。<(_ _)>

目指せ、一定の週一更新!!!!

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