セールスじゃないですよ
「で、そういう建物あったんですよ」
「へぇ、今度行ってみようかな?」
「おすすめですよぉ」
「何か新しい商売でも始めた?」
「いいえ」
「いつもと口調が違うからさ」
「そうですか?」
水色のショートカットヘアの彼女は川崎茜さん、エブリンさん家での出来事を話したら興味を持ってくれた。いつもだったら最中とかお茶貰うけど。もしかして図々しく思われてるかもしれないので。今回限りで終わりにしよう。ところでこの前の施術師の事を教えたいという欲が上回っているので今回は点検はしないし、仮にしたとしても私の意思で出向いてるので料金は取らない。
「どこらへんにあるの?」
「案内しますね」
私の家の少し遠く離れた森の中に寂しげに建っている。
「随分と深い森だね」
「何かいいですよね趣があって」
すると、待っていたかのようにエブリンさんが出てきた。
「いらっしゃい、川崎さん」
「貴方人間じゃないね」
「そうね、魔法が使える人間と言ったら理解してもらえるかしら?」
「私、川崎茜よろしく」
「エブリン・スカーレットよ、よろしく」
「早速だけどお願いできる?」
「食事は済んだ?」
「えぇ、まぁ」
「じゃ、始めるわ」
私は「お先に失礼します」と言ってエブリンさんの家を後にした。お、丁度お腹が空いてきた早めに帰って食事を済ませ、旅館のを開けよう。もしかしたら、首を長くして今か今かと待ちわびているお客さんが居るかもしれないので。けどあの家の雰囲気が身体に染み付いて忘れられない。今度行くとき学びつつ取り入れてみようと思った。




