第3章 忘れたくない。それだけで精いっぱい
さいきん、君のなまえを よくわすれる。
おもいだせるけど、わすれるのはいやだ。
けれど、あるひ めをさますと、すべてが きえていた。
――だれだ? お前。
でも、やさしくほほえんでこたえてくれた。
「あなたの 妻の きみこですよ」
あぁ、そうだ。きみこ。
おれは、君を わすれていたのか。
それが いちばん、こわかった。
第3章 忘れたくない。それだけで精いっぱい 中編(調整案)
きみの 名前を わすれてしまった。
それを きっかけに、日記を かくことにした。
つくえのうえに おいて、ねるまえに すこしずつ かく。
――〇月〇日。
きょうは、きみの そんざいを わすれてしまっていた。
でも、きみは やさしく おしえてくれた。
「だいじょうぶ。きっと また 思いだせますよ」
その声が あたたかくて、涙が こぼれた。
この文字が、あしたのぼくを たすけてくれますように。
あれから、すうねんが たった。
まごは しょうがくせいになった。
うんどうかいに いって、まごの はしるすがたを みた。
もう わたしも いいとしに なったな、と おもった。
そんな あるひ、なにか ちが和感を かんじた。
なにが おこっても いいように、
きみに てがみを かくことにした。
この きもちを ことばに しておきたい。
――その てがみの ないようは、




