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3 『韋駄天』さんはマジで神。

闇の国の王、つまり前の死神から討伐命令がきた。

どうやら死神という立場は王直轄の暗殺者か兵士ようなものらしい。

こういう討伐命令がない場合は毎晩、鎌を一振りすることで世界中の魂は回収している。

「それで、なんでアンタが俺に乗っかってるわけ?」

「そんなの簡単なことですよ。歩きたくないからです。」

そう、俺はいま命令に従って目的地に歩いている。

そして俺の肩には使い魔がちょこんと乗っかっていた。

「ていうか俺たち、どこに行ってるのさ。さっきから指示を聞いて歩いてるだけなんだけど」

「目的地は風の国の主要都市のひとつ、アズルートです。これがちょっと特殊で都市を魔導書図書館が支配してるんです。その魔導書図書館が風の結界を張って侵入できないんですよ」

「は?なんで魔導書図書館が支配しているのさ」

「住民が魔導書図書館が作り出す風の結界を崇拝していて同時に魔導書図書館も聖地のようになっているんです。それでそういう体制ができたわけです」

「なるほど。でもなぜ国王は死神だった時に討伐しなかったんだ?いくらでもできたはずだ」

「実はその体制ができたのは国王が戴冠したあとだったんです。国王は戴冠したあと、20年間ずっと次に死神になってくれる人物を探していました」

「それが俺だったと」

「はい。そしてやっと初任務ってかんじですね」

その時、ガサガサと音がした。

「なにこれ。嫌な予感しかしないのは気のせいだろうか」

すると狼男が目の前に飛び出してきた。

「狼男って夜しか動けないんじゃないの…?」

獣人(ワービースト)ですね。ただ自我を失っています。めんどくさいから殺しちゃっていいですよ。あれを生かしておくと死者が続出しますから」

「いや、酷いな!でも犠牲者を出さないためには必要な殺生だ。許せ」

狼男が突進してくる。

『冥土送り』発動。

黒い渦が狼男を飲み込んでいく。


《スキル『空間魔法』が追加されました。使用可能魔法に『乱舞』『韋駄天』が追加されました》


あ、なんか追加された。

ステータスオープン。



《称号   死神

 名前   テオ・マルティネス

 魔法属性 闇

 HP    618/618

 魔力   618/618

 攻撃力  618

 防御力  618

 スキル

 『闇魔法LV3』『影魔法LV1』『空間魔法LV1』

 使用可能魔法

 『闇の豪雨』『冥土送り』『乱舞(new)』『影の舞』『韋駄天(new)』

 アイテム

 『死神の鎌』



「おー。増えてる増えてる」

『乱舞』:指定座標の半径5メートルの場所に不特定多数の闇の門(ゲート)を発生させ、そこから目標にむかっ闇の光線が射出される魔法。

『韋駄天』:移動速度を5倍にする魔法。瞬発力もあがる。

韋駄天さん、神なんじゃね。

これで時間か縮小される…

「エクスキューズミー。私のことを忘れないでください」

「オー。ソーリーソーリー」

『韋駄天』発動。



30分後。

「やっと着いたー」

「足遅いです」

「いやいや距離が遠かっただけだから」

目の前には風の砦が見えている。

「さて、どうやって入ろう」

「鎌の結界を使えばいいんですよ。ご主人様が防御に使えるなんて言ってたけど本当は結界が機能して守ってるんです」

「なるほどね」

俺は鎌を取り出し結界に歩き出した。

さあ、

「正面突破だ!」





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― 新着の感想 ―
[一言] 死神はやっぱり鎌もってなんぼですよね。こういう世界観は好きです。続きを楽しみにしています。
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