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6 4つ目の持続可能性?

これまで、持続可能性は政策課題なので、

政策の区分に対応して考えられると書きながらも、

4つの政策に対し、3つの持続可能性しか挙げませんでした。


技術的政策に対応する物的資源の持続可能性、

経済・社会政策に対応する経済・社会活動の持続可能性、

人的資源政策に対応する人的資源の持続可能性を挙げて、

行政管理政策に対応する制度・政策の持続可能性を、

挙げていなかったのです。


第一の理由は、前述のように、

制度・政策も広い意味では経済・社会活動の一部といえるので、

経済・社会活動の持続可能性に含められる、ということです。

たとえば税や保険料をもとに給付を行う社会保障制度の持続可能性は、

収益で配当や給与をまかなう企業活動の持続可能性と同じ、という考えです。


理由は、他にもありました。


第二の理由は、制度・政策の存続自体が自己目的のように見える恐れがある、

ということです。

持続できない政策が社会にとって必須でなければ廃止や民間開放すべきだし、

必須ならばそれはもはや経済・社会活動の持続可能性に等しいといえます。


第三の理由は、3という数字が、ある二分法に対して次の切り口を示す

マジックナンバーであり、印象的で分かりやすいということです。

この場合は富の生産か分配かと言う区分法に対して、

作って分ける人間自身という、新しい切り口です。


しかし実は、制度・政策の持続可能性を考えることも可能です。

その理由は、人間自身という切り口からは、

さらに二つの区分ができるはずでは?ということです。


人的資源という切り口は、

『我々自身の健康や教育も、最も重要な富として、

生産(向上)や分配(活用)が可能かつ必要になりつつある』

ということを示している、と見ることもできます。


ならば、教育や保健といった人的資源政策において、

いわば人間という富の生産面にあたる、

政策の客体(聞き手、担い手)としての人材の確保・向上を

問題とするだけでは不十分ではないか?


行政管理政策における政策の高度化や、巨大化と分権化の同時進行を

可能にするための、いわば人間という富の分配面ともいえる、

政策の主体(語り手、作り手)としての人材の配置・活用すなわち、

国際化や政治的民主化、経済的自由化、地方分権の流れに応じた、

決定も含めた参加(参画)の権限配分を考えることも必要なのではないか?


そして、それこそが制度・政策の持続可能性なのではないか? とも考えました。


しかし、現在のところ人的資源の活用面は、物的資源の分配と合わせて、

経済・社会活動の持続可能性の中に含めることができると考え、

3つの持続可能性としました。


富の分配と人の活用を、富(権限)と人のマッチングとしてまとめ、

経済・社会活動の課題として考えるのです。

(5+6+5+4をそのまま計算せず、

5+5+[6+4]として計算する感じです。)


その背景には、文明の発展段階に関する私見もあります。

農業~工業時代は技術的政策の時代、

工業~情報時代は経済・社会政策の時代、

情報~人工知能時代は人的資源政策の時代、

人工知能~宇宙進出時代を行政管理政策の時代とみると、

現在はまだ人工知能時代の初期にあたるので、

まずは人的資源の向上が必要な段階であり、

活用はその次に本格的な課題となっていく、と思われます。

(この見解は拙作『文明の潮流(トレンド)』に書きましたので、

よろしければそちらもご覧ください。)


ただし今後、社会活動の複雑加速化や仕事の省力化に伴い、

政策の分権化やそれに必要な人的資源の向上が進んでゆけば、

もっと皆で政策を考え、行うことが可能かつ必要になります。


そうなると、民間組織も含めた社会的な意思決定に関わる、

行政管理政策の比重が増していくので、それに対応した、

制度・政策の持続可能性が求められていくことも予想されます。


すでに、基礎的目標から先進的目標まで広く含む国連の政策、

17のSDGs(持続可能な開発[発展]の目標)にも、

富の生産・確保に関わる資源・環境や、

富の平和的分配に関わる貧困・差別・紛争、

人の育成・向上に関わる教育・医療の他に、

人の参画・活用に関わるものがあり、

国際協力や参加型意思決定、官民協働といったものが求められています。


この考えに立つと、技術的政策、経済・社会政策、

人的資源政策、行政管理政策という4つの政策から、

富の生産と分配だけでなく、人の向上と活用すなわち、

健康や教育という最も貴重な富の増進と利用も含めた、

4つの課題が導かれるともいえます。


将来的には、物的資源、経済・社会活動、

人的資源、制度・政策という4つの持続可能性が、

一般的にも求められていくのかもしれません。

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