対馬動乱:フェーズ1
オーバーラップWEB大賞に応募したら落選したので初投稿です
改めて現状を整理しよう。
まず朝鮮半島は大陸のつま先であり、日本は喉元を剣で突き付けられている状態だ。
大韓帝国には陸軍が数個師団程度有しているが、彼らはロシア帝国から最新鋭の武器を供給されており、また人的資源も上清帝国が援助を行っているという情報がもたらされている。
遼東半島は完全に要塞化されており、その中でも旅順要塞は史実よりも強固な作りになっているらしい。
日本帝国が放ったスパイからもたらされた情報では、旅順要塞には戦艦の主砲を要塞用に転用して設置されており、それも現時点で4門が完成しており、日本が黄海からロシア帝国にとってアジア地域への支配権を握る不凍港である旅順港は完全に鎧を纏って日本軍への迎撃準備を整えているそうだ。
「ロシアは朝鮮半島において漢城府周辺に陸上要塞を建設しております。日清戦争の時に敗走した上清帝国の教訓を活かして同じ手を食わせないと目論んでいると推測されます。陸軍では漢城府の陸上要塞を攻略するには最低でも1カ月はかかると予測しております。」
陸軍大臣である桂太郎は朝鮮半島において急激な軍備増強を図っている大韓帝国陸軍に対しては甘い見解をせずに、常に脅威であると認識した上で話しているようだ。
上清帝国やロシア帝国から日本への防波堤としての役割を任されているので、仮に日本軍が漢城府を突破し満州方面へと進軍をすれば遼東半島のロシア帝国軍を閉じ込めることになる。
だが、遼東半島にはあの旅順攻略において難攻不落とされた二〇三高地が立ちはだかるので、攻略をするのは容易ではない。
「最大の問題は旅順港とウラジオストクにいるロシア帝国海軍の極東艦隊だな………どちらかを最初に全力で叩かないと我が帝国海軍は圧倒的に不利になるだろう」
山本海軍大臣は仮に、大韓帝国とロシア帝国との戦争になった際に、分散こそしているが強敵であるロシア帝国海軍への対処に苦悩しているようであった。
というのも、現在日本海軍が保有している軍艦の数と排水量をロシア帝国海軍と比べても、日本海軍:ロシア帝国海軍極東艦隊だけで21万t:19万tと、極東艦隊だけで日本海軍とほぼ互角なのだ。
さらにこれにロシア帝国海軍の本隊であるバルチック艦隊が加われば総排水量51万tという日本海軍を総出でかき集めても二倍以上の敵となり、またドイツ帝国から購入した装甲艦隊を保有する上清帝国を合わせれば述べ55万tになるという試算結果も出ている。
戦艦三笠も史実よりも建造を急がせており、早ければ10月までには実戦投入が可能になるようにしているようだが、それでも鍛錬不足で出撃してしまえばロシア帝国海軍にやられてしまうのは目に見えている。
日英同盟を理由にイギリス艦隊を引っ張り出すという手段も考案されているが、あのイギリスが極東地域に態々首を突っ込むような状況にならない限りは武器弾薬の類の支援のみで静観をするかもしれない。
しかしながら去年の清国内戦において日本陸軍がイギリスの香港守備隊を守り抜いた信頼関係が構築されているので、イギリスはもしかしたら陸軍一個師団、海軍は小艦隊程度であれば派遣してくれると予想している。
そして、ようやく私が航空機について語る番が回ってきた。
「航空機の実戦投入についてだが…阿南くん、航空機を使った陸海軍合同の作戦案について具体的に説明してくれないか?」
「ええ、では航空機を使った具体的な作戦についてご説明いたします」
ファンタジー小説書きたい………
異種恋愛小説も書きたい………
うぅぅ………アイディアまとまらないので筆破壊したいマンです




