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私による近代日本改革記  作者: スカーレッドG
(旧)KaiserReich
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KaiserReich:祝会

ゲーミングPCやスマートフォンなど高額な商品を買うときは一括払いしている作者なので初投稿です


軍の将校が帰った後で、二ノ宮航空研究所の職員や開発に掛かったテスラ博士など関係者一同で祝会を開いた。また、世界初の飛行機の試みが諏訪湖で開かれて成功したということもあってか、豊田村の人たちが祝いの品まで持ってきたほどだ。

職員の人たちも公開飛行が成功を収めたことでかなり盛り上がっている、持ってきた日本酒でワイワイテーブルを囲って飲んでいるほどだ、私は酒は飲めないのでサイダーを飲んで公開飛行が成功したことを祝した。



料理もたくさんふるまわれた、カレーライスにざるそば、赤飯など…地元の人たちがもってきた野菜や肉などを使って様々な料理がふるまわれ、バイキング方式で料理を食べていった。

人前に出るのが苦手なテスラ博士も、今日はすこぶる気分がいいようで、ワインを飲んでかなりご機嫌だった。

研究所での祝会は大いに盛り上がり、酒も進んで職員たちは二ノ宮博士の許可を取って寮に移って酒を浴びるように飲みだした。

職員も大いに頑張ってくれたことだし、これぐらいは大目に見ても大丈夫だろう。

研究所に残っているのは宿直として残っている職員数名と、私と二ノ宮・テスラ博士だ。

私は二人にお礼を言った。



「二ノ宮博士・テスラ博士…今日は本当にありがとうございました、これで航空機産業が発達するのは確実でしょう。本当にありがとうございます」



「いえいえ、むしろ感謝しなければならないのは私の方ですよ、軍に航空機の重要性を訴えても聞き言えれてもらえなかった私を拾ってくれたのは阿南さんだったではありませんか。あのまま手間取っていたら私は飛行機を作れなかったでしょう…ここまでこれたのも、阿南さん…あなたのおかげですよ」



「その通りです、アメリカに小切手入りの手紙を送ってきてくれたのも阿南さんでしたね、私に好きな研究を許可してくださったのも阿南さんのご指示があったからこそです。今日の公開飛行が成功したのも阿南さんの協力があったからこそできたのです。本当にありがとう…」



大勢の職員がいなくなり、静かになった食堂で二ノ宮博士とテスラ博士の二人は、頭を下げて私にお礼を言ってくれたのだ。

心の奥深くで涙腺が緩む感じがしてきたので、私は二人に握手をしてから一足先に私は研究所の来客専用の寝室を使わせてもらい、そこでゆっくりと就寝することにした。

何かと取材や将校との会話は緊張してしまい疲れてしまう、おまけに私自身がタ式航空機が空を飛んだ瞬間に大喜びしてはしゃいだこともあって、昼間の興奮が疲れに代わってしまったこともあり、私はみんなより先に就寝することになる。



「ようやくここまできたわけだ…先々週でこの世界に来て4年目になる…長かったなぁ…」



職員の人が容易してくれた布団の中に潜り込んで、目を閉じる。

思い返せば、ここまで自分の事業が上手くいくとは思ってもみなかった。

気の短い兄がいる横浜の商店の末っ子に転生し、前世の食品会社にいた知識を使って雑穀煎餅を作り出し、気の短い兄とヤクザまがいのことをしているもう一人の兄は悪徳会社の放ったヤクザもんに殺されて、両親はそのショックから精神病を患い自殺…。

知り合いの伝手を頼って浅草で店を開いたところ、横浜の時に比べて売上はぐんと上がり、雑穀煎餅だけで収益もたんまりと出た。



そして、転生というネット小説のテンプレートともいえる行為を行った蒼龍もやってきた結果、気がつけば国内有数の大企業へと発展し、今日はライト兄弟よりも4年も早く飛行機を作り上げてしまった。

もし、私が未来からやってきた未来人だと言っても誰も信じてはもらえないだろう。

私の正体を知っているのは蒼龍と范さんなど手の指で数える程度の人にしか教えていない。

インスタントラーメンに飛行機…次は発電事業の開発が待っている。

あと、お菓子やジュースといった事業もやってみるのもいいな、元々そうしたものを作るのが前世で本業をしていたからね、ひと段落したらやってみるのも悪くない。

さて、明日の午前8時には東京に帰らないといけないからもう寝よう。

明日の朝刊がどんな記事を書くのか楽しみだ…。

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