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私による近代日本改革記  作者: スカーレッドG
(旧)アジアの夜明け
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アジアの夜明け:新国家誕生

小説を書いていて思ったことがあるのですが、やはり大勢の人に楽しむ文章を自分は提供できていないのではと思ってしまうことがあります、なるべく気を付けて書いていてもうまくできないことがあるかもしれないので本当に申し訳ございません。

できる限り、読みやすい文章と楽しませる文章を作ることを心掛けて切磋琢磨しながら書いていきたいと思っております。

……▼……


西暦1899年(明治32年)1月2日



新年早々間もないが、清国で発生していた内戦が暫くの間停戦する模様だ。

清国は史実では考えられないような国土の分断を経験することになる、中国大陸がちょうど南北地域に分断した形となっている。

山東・河南・陝西・四川から北側の地域が上清帝国の領土で、それより南側の地域が清国正統政府の領土となるという。

今回停戦した理由はロシア帝国の南下が大きく絡んでいる。

ロシア帝国軍が上清帝国と手を組んで大陸と朝鮮半島を南下したという知らせが入った際に、日英仏は極東ロシア軍ないし民兵軍の戦力はごく小規模であると予想したが、実際には野砲や最新鋭の装備を整えたロシア帝国正規軍と判明し、日英軍が指揮した山東奪還作戦では熟練されたロシア帝国正規軍に敗北し、前線を20キロ以上も押し戻されるという事態が生じた。



その原因が人の津波を発生させた人海戦術である。

上清帝国お抱えの仁義会が香港で効果のあった戦術を多用し、日英両軍を消耗させたのだ。

それは軍事訓練を行ってすらいない若者に薬物を投与し、興奮状態にさせたところを前線に突入させて前線を防衛している日本・イギリス軍の弾薬を消耗させて、消耗しきった所をロシア帝国軍の野砲による一斉砲火と武装した仁義会正規構成員による突撃による集中攻撃を開始した。

武器を持たずに突撃してくる市民に日英両軍は動揺し、その隙を狙ってロシア帝国陸軍の正規軍が野砲による集中砲火を行い、日英両軍の戦力を大きく削いでいった。

被害の多さから日英両軍は撤退を開始、山東省から追い出されるという「台児荘たいじそうの敗走戦」が起こった。



この戦闘では日英両軍の戦死者は2800名以上を出し、また山東省からの撤退中に山道で待ち伏せていた仁義会による追撃に遭い500名が戦死した。

この戦闘結果と具体的な内容が日本で報道されると、国民は上清帝国が行った戦術を批難し、武人らしく戦えといった声が聞かれた。その中でも、武器すら持っていない市民に薬物を投与して前線に送り込むという戦術は、非人道的であり極めて卑怯であると日本陸軍大臣の桂太郎が上清帝国を名指しで非難したほどだった。

史実でもソビエト連邦がスターリングラードの戦いにおいて、武器と弾薬が足りないので2人に1人しか武器か弾薬のどちらかしか持てなかったという状況があったが、それでも武器を持って戦った者はいたのに、この戦闘における犠牲者の大部分は薬物を投与された市民だったのだ。



上清帝国は薬物投与を認めたものの、その一部を否定した。

あくまでも市民が軍への参加を志願し、そして()()()に興奮剤を投与して前線に向かった。上清帝国は日本、イギリス、フランスよる不当な搾取に徹底抗戦するために市民が立ち上がったのだ…と、抗議した上で市民への薬物投与は合法であるという意志を貫きとおした。



停戦協定ではロシア帝国・ドイツ帝国が上清帝国の交渉役を引き受けて、清国正統政府には日本、イギリス、フランスが交渉役を引き受け、ドイツが租借地とした青島市において停戦協定が結ばれるようだ。

また、清国正統政府は停戦協定が発効次第、国民選挙を実施することを宣言している。

そして上清帝国と清国正統政府では違いが判らないという声が聞かれたので、上清帝国と決別するべく国名の変更を昨日実施したのだ。

新しい国名は「南中華帝国」…海外ではSouthChinaの頭文字を取ってSCと略されることになるだろう。

上清帝国はNorthChinaのNCとなる…史実の韓国・北朝鮮をそれぞれSouthKoreaとNorthKoreaをそれぞれSK、NKと略したように、列強諸国の仲介と介入によって清国は完全に二つの国家に分断されたのだ。


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私による明治食事物語
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