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私による近代日本改革記  作者: スカーレッドG
(旧)黄龍の分裂
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黄龍の分裂:香港死守命令

某SNSでブロックされても、別のブラウザから覗けば鍵垢でない限り見ることができますからなぁ…。

深淵を塞いでも、別の深淵からブロックされた奴はその深淵から貴方を見ているのだ…。

香港統治軍の士気は最悪の一言であった。

現在、上清帝国お抱えの武装組織「仁義会」は反英感情を剥き出しにしている自国民に武器を持たせて突撃してきているが、その膨大な人口で次々と突入させている。

何度も銃で撃ち殺しても、その屍の上を狂乱状態になった者たちが次から次へと暴れながらやってくるのだ。

その異様な光景に、兵士達の精神はやつれていき、追い打ちをかけるように野砲から発射された砲弾が前線に配備していた兵士達の頭上で炸裂していくのだ。



現在香港の行政区画や市街地での蜂起した市民の制圧をするのに手一杯だった統治軍は、上清帝国側から侵攻してくる武装民兵の対応は連隊のみで対処するしかなった。

イギリス香港統治軍の司令室には重々しい雰囲気で、部下からの報告を受けることになる。

それらの報告はどれも最悪とも言っても良いほどに…列強諸国との直接的な戦争よりも悲惨な言葉が連なって書かれていた。



『二個小隊全滅、敵の野砲による被害甚大、大至急増援求む』



『自爆兵による攻撃によって補給部隊の損害甚大、物資の至急を大至急求む』



『敵民兵は”高度に訓練された”兵士達であり、連隊だけでは対処不可能。早急に援軍を要請する』



仁義会はロシア帝国で訓練を受けた構成員が多く、上清帝国の建国宣言と同時に入会した軍事訓練も受けていない者たちへ薬物を投与させてイギリス統治軍の前線に突っ込ませて、疲弊した所を正規の構成員と野砲による集中攻撃を行ってイギリス統治軍の前線部隊を追いやっているのだ。

現在、イギリス統治軍は香港北区から追い出されており、大埔(だいほく)区と元郎(げんろう)区で防戦しているが、その防衛線ももうじき突破されるのは時間の問題である。



しかし、まだ希望は捨ててはならない。

いよいよ日本陸軍の先遣隊が今日到着する予定だ。

日本陸軍は実に一個師団もの軍勢を香港防衛の為に動員することを約束しており、このうち新設されたばかりの陸軍第11師団が香港防衛に駆り出されてる事になり、師団長は史実では日露戦争時に難攻不落と言われた旅順要塞を陥落し、明治天皇が崩御された際に妻と共に殉死じゅんしした乃木希典中将が指揮を執ることになる。



先遣隊には乃木中将を初め、日清戦争時に台湾攻略で活躍した連隊などを引き抜いて先遣隊として香港に到着する予定なので、新設されたばかりの師団とはいえ、その実力は確かなものであるのは確実だ。

また、6日には野砲部隊が、8日までには師団全体が到着完了になる予定である。

イギリス統治軍からしてみれば地獄に仏という状況だ。

いま彼らからしてみれば疲弊している前線にいる兵士達に代わって、日本陸軍が前線のアシストを行ってくれるのだ。



そして、彼らは数年前に清国との戦いで勝利している。

上清帝国の武装民兵と清国軍は数でも練度でも違いがあるが、彼らの戦い方には差異があれど相手に対して理解ができていれば香港を守り切れるかもしれない。

そんな希望を第11師団に託しているような状況で、第11師団長である乃木中将は香港の港に到着し、イギリス統治軍の総司令官であるエドワード・ローレス大将が出迎えており、他の将兵よりも一足先にイギリス統治軍の司令部に到着したのであった…。



魚介類濃厚つけ麺スープを温めて、それに蕎麦をぶち込んで食べると中々美味いことに最近になって気が付きました

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