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私による近代日本改革記  作者: スカーレッドG
(旧)黄龍の分裂
50/125

黄龍の分裂:改革論

ふと小説の総合ポイントを見てみたら8700ポイントを越えていてビックリ…。

あれ…書籍化のボーダーラインって何ポイントなんですかね?(疑問形)

……□……



西暦1898年(明治31年)7月30日



日本が正式に清国正統政府への支援を行うと発表してから数日が経過した。

街では清国正統政府への支援に対しての評価は半々と言った所か……。

かつての敵国を支援するのは如何なものかと憤る人がいれば、敵国だったとはいえ救いの手を求めてきた者であれば助けるのが筋であると論する人もいる。

各新聞社では清国内戦において社説を通じて様々な読者の意見が寄せられているが、その中でも賛慶新聞社で掲載された匿名の社説では、かなり真意を突いている社説が取り上げられる。

その社説が他の新聞社でも絶賛されていたのだ。



『…且つて敵国として戦った相手だが、光緒帝は明治政府の明治維新を習ってこれを取り入れようとしている。改革を支持する役人達を日本で学ばせ、日本を見本とするように命じるほどに学び、愚策でしかなかった軍事面のみの近代化と旧体制下における役人制度を廃止して、イギリス式の議会制度の導入や選挙での市民への一般投票権などを推し進める。これらは光緒帝自ら決断しており、光緒帝は民の事を想いて心から改革しようとしている。それに対して上清帝国はドイツとロシアから武器と兵器だけを貰って軍事面だけの近代化しか勧めていない。どちらが清国の民の為になるかと思えば前者しかいないだろう…』



光緒帝は戦争が終結次第、25歳以上の国民を対象とした選挙を行うことを発表しており、さらに議会制度の導入により、上海など国際貿易都市で働いている若者の中から国際情勢に詳しい者を集めて国政を担っていくという方針も決定している。

現在仮の清国正統政府の議事堂はイギリス資本によって建設され、現在外国人向けの高級ホテルとして使用されている「ハイトニア」が選ばれた。



ホテルに国会議事堂があるというのも変な話になるかもしれないが、これには理由がある。

それは光緒帝や彼が天塩をかけて育てた改革派のメンバーが暗殺されない為に、イギリス・フランスの共同租界内にあり警備が整っていて刺客が忍びにくい上に、警備が厳重な場所を厳選した結果、このホテルハイトニアを英仏両政府が清国正統政府に対して議事堂兼光緒帝の住まいにするように推し進めたのだ。

改革派は既に二割以上が上清帝国で捕らえられて処刑されてしまっているので、これ以上の知識人の喪失は清国正統政府にとっても避けたいところだ。

光緒帝も、ハイトニアに住むことに同意したので、清国正統政府の政治及び皇帝の中枢はハイトニアに集中することになる。



また清国が分裂して清国正統政府と上清帝国となった現在、日本に住んでいる清国の国民はどちらに属するのかといった問題が生じた。

この問題を巡って横浜では中華街を拠点に居住している華僑同士で、どちらを支持するかでいざこざが起こり、そのいざこざがエスカレートして殴る蹴るの乱闘騒ぎになって最終的には上清帝国を支持する若者が清国正統政府を支持していた若者を中華包丁で斬りつけて負傷させる傷害事件を引き起こしてしまう。騒ぎを駆け付けた警察が21名の逮捕者を出す事態となったのだ。

国内外でも華僑の間では清国正統政府を支持するか、それとも上清帝国を支持するかで揉めているようだ…。

戦争が終結するまで、このいざこざは何回も起きるだろう。



軍事面では日本の連合艦隊は既に出国して現在上海の沖合に艦隊を展開しているようだ。

上海の英仏租借地では今回の内戦によって上海を脱出しようとする市民の為に、民間の旅客船を複数隻動員して人員輸送として動員されているという。

イギリス及びフランス両政府は上清帝国のクーデターを強く非難し、イギリスは上海及び香港租借地防衛の為に清国正統政府への正式な軍事・物資支援を発表するに至る。

特にイギリスに関しては香港租借地が武装した市民で襲撃を受けていることから、軍を出動させている。

上海はまだ平穏だが、すでに外国人居住地では物々しい雰囲気に包まれているという。

今回清国正統政府の議事堂兼光緒帝の住まいとなった高級ホテル「ハイトニア」ですがこのハイトニアという名前は私の親友、いぬこんぎーくさん(Twitterアカウント:@Inukon_geek)の美しい鳥娘さんから名前をお借りして、いぬこんぎーくさんから許可を貰って付けさせて頂きました!

今後、英国の航空機メーカーとして登場するかもしれないです!

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