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私による近代日本改革記  作者: スカーレッドG
(旧)民主主義を守る戦い
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民主主義を守る戦い:開戦前夜4

最近空気が乾燥している影響で、皮膚が酷くただれて辛いので初投稿です

御前会議の中で、変則商社系列の二ノ宮航空研究所が開発したM36式複水上戦闘機によるドイツ帝国駆逐艦隊の損害について触れられたため、航空機を使用した戦術………。

黄海海戦においてM36式複水上戦闘機から投下された700ポンド魚雷はその威力を存分に発揮し、ドイツ帝国海軍の最新鋭駆逐艦隊を壊滅状態に追い込むことができた。

しかし、同じ手は二度は通じないだろう。

ドイツ帝国海軍やロシア帝国軍からしてみれば恐るべき兵器を持っていると判断し、次からは航空機を優先的に撃破してくるに違いない。

その点も山本権兵衛海軍大臣によって指摘を受けた。



「今回の海戦ではこちらが先制したとはいえ、駆逐艦4隻を沈めたのはドイツ帝国………いや列強各国に大きな衝撃を受けた事でしょう。無防備な駆逐艦が側面から航空機による魚雷攻撃を受けて沈んだとなれば、この海戦の教訓を学び、次からは航空機を寄せ付けないように機関銃をたくさん配備しようと考えるべきです。同じ手は二度も通用しないかと思われます」



海軍は、航空機の有効性を認識はしているが、ロシア帝国との開戦になればロシア帝国海軍やドイツ帝国海軍は航空機対策として機関銃を艦に設置して対空包囲網を練るだろうと予想している。

私もドイツ帝国海軍であれば同様のことを考え、そして実行するだろう。

現に、この場所に向けて出発する直前に青島経由から入った情報では、ドイツ極東艦隊は機関銃を陸軍から集めて艦に搬入しているという。

駆逐艦があっさりと撃沈され、それでいて日本側の損失0であれば尚更対策を練るのは当たり前のことである。



「もし今後、敵艦を狙うのであれば敵が正面の味方と対峙している間に側面に回り込んでから魚雷を目視で投下、その後急速反転して離脱する一撃離脱戦法が有効になるでしょう。敵の航空機から魚雷が発射されたことが分かれば、相手も混乱するはずです。それも正面ではなく背後であれば尚更です。常に艦というのは正面に向かって進んでいく乗り物です。魚雷も同じく投下すれば前方に進んでいきます。後方や側面から投下されたら艦は回避行動を取らなければなりません。そうすれば僚艦との連携がうまくいかないと接触や同士打ちの原因になります。航空機の脅威を知れば知るほど、敵は混乱し取り乱していくのです」



史実では太平洋戦争初期に日本軍の真珠湾攻撃によって航空機による戦艦への航空攻撃の有効性が確立されたが、攻撃を敢行した当の日本軍は艦隊決戦派と航空機優先論派に分裂しており、さらに陸海軍の軍部の主導権争いなどによってアメリカに追いやられ、レイテ沖海戦の際に日本軍の航空母艦「瑞鶴」をはじめとする水上主力部隊は事実上壊滅し、天一号作戦では戦艦大和を沖縄奪還の切り札として投入したが坊ノ岬沖においてアメリカ軍の航空機による魚雷攻撃を受けて歴史上最大最強と謳われた戦艦大和は爆沈し、その巨体は多くの乗員と共に海底へと没したのだ。



どんなに優れた戦艦いえど、水上艦とは違い数百キロで移動してきて波状攻撃が可能な航空機による攻撃には耐えきれなかったのだ。

これは前世の歴史で習い、日本が被った被害によって判明したことだ。

現世はそれよりも40年以上も前だが、この時代は航空機による戦術の確立はまだまだ発展途上の段階だ。

ロシア帝国やドイツ帝国が考えるよりも、より高度な戦術と戦略を考えなければ勝利など得られない。

なので私は陸・海・空の三次元的空間による連携を厳守してほしいと申し出たのだ。

インフルエンザも流行っているようなので皆さんもお気を付けください。

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