民主主義を守る戦い:黄海海戦4
劇場版パトレイバー2を見たので初投稿です
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帝都:東京
「それで、ドイツ帝国海軍の駆逐艦を撃破したんですね?」
「はい、M36式複葉水上戦闘機による魚雷攻撃によって4隻撃沈、2隻を大破させたとのことです。初の航空機による戦闘艦への戦果です。レトヴィザンも無事に第一艦隊に保護されました。後部砲塔などが損傷して一部区画に損害が出ているようですが、乗員の殆どは無事のようです。ドイツ帝国海軍の本隊が到着する前に大破ないし撃沈された駆逐艦の乗員を数十名救助したとのことです」
范さんからの情報によれば日本帝国がドイツ帝国海軍に対して大戦果を挙げた。
無論、国際世論を味方につけるために外務省が英仏米に根回し工作をしているようだ。
その工作による説明ではこうだ。
日本に亡命を希望していたレトヴィザンを救助するべく日本海軍が救援に向かった所、ドイツ帝国海軍がレトヴィザンを一方的に攻撃したため、これに反撃。
ドイツ帝国海軍駆逐艦を撃破し、レトヴィザンを保護したというあらすじを立てている。
「ドイツ帝国海軍駆逐艦も新砲塔ないし新種の砲弾を開発してレトヴィザンに少なからぬ被害をもたらした模様です。後部主砲塔は砲弾が貫通して砲手らが戦死、また捕らえられていた佐官クラスの軍人らを閉じ込めていた懲罰室にも砲弾が命中してクラーミ大佐以下、佐官クラスの軍人は爆死したとのことです。」
「駆逐艦の砲撃で戦艦の主砲がやられたんですか…?いや、まだこの時代の駆逐艦の砲塔はそれほど大きくはないでしょう。となると新種砲弾をドイツが開発に成功して量産配備しているのかもしれないですね…」
「ですね、また日本海軍はM36式複葉水上戦闘機を実戦投入しましたが、予想以上に戦果を挙げましたね…私たちの予想では多くても雷撃による攻撃の成功率は3割程度だと思っておりましたから」
「おそらくドイツ帝国海軍側も攻撃はしてこないだろうと思っていたかもしれませんね、ロシア帝国側からレトヴィザンの撃沈命令を請け負ったドイツ帝国海軍はロシア帝国海軍のみを攻撃するようにしていました。機関銃も配備されていたそうですが、おそらく対空警戒をするまでもないと…そして雷撃に遭って回避行動を行ったときには時すでに遅し…レトヴィザンを守るために駆けつけた航空隊は保護の為に、ドイツ帝国海軍と交戦、これらを撃破した…そうすれば、イギリスやフランスは日本を擁護するでしょう。先に攻撃を仕掛けたのはドイツ帝国海軍だ。イギリスとフランスを味方に付ければ、少なくとも日本が攻撃した大義名分も得られる」
「しかし、ロシア帝国、ドイツ帝国。大韓帝国、上清帝国との戦争は時間の問題となりましたね…あとどの位、準備期間が得られるか…ですね」
そう、すでに賽は投げられた状態だ。
ロシア帝国・ドイツ帝国・大韓帝国、上清帝国…この四ヶ国がアジア方面において最も脅威となる敵であり、その中でも人海戦術を駆使する上清帝国とドイツ帝国から最新鋭の装備を整えたロシア帝国が厄介な存在となる。
そのうえ、日露戦争は史実では朝鮮半島と満州、樺太が主戦場であったが、ドイツ帝国と上清帝国が参加すれば青島や中国北部、南太平洋地域に戦火が拡大するだろう。
そして、アジアの利権を手放すまいとドイツとロシアが野心をむき出しにしてヨーロッパ方面でも戦闘を始めたら日露戦争ではなく、第一次世界大戦の幕開けになる。
それまでに、新兵器を配備しなければならない。
最近周辺国がきな臭くなってきているので、現実がアニメのようになっていくんじゃないかと思います。
対処が遅れたら劇中のようになるかもしれないですね…。




