0-6.スキルチェック2
10/16 改稿:一部修正しました。
▼パーソナル スキル
-----ノーマル-----
▽[NIS(ナビゲーション・インターフェイス・システム)] Lv1/熟練値:5%
…ナビゲーション・インターフェイス・システムを構成するスキル。レベルが上がる毎に機能が増え、能力が向上していく。
▽[メニュー] Lv1/熟練値:2%
…メニュー画面を構成スキル。レベルが上がる毎に機能が増え、能力が向上していく。
▽[自動回復] Lv1/熟練値:5%
…HPとMPが毎分1%ずつ回復する。
▽[探査] ロック中/初期熟練値:8%
…半径25メートルの範囲にあるものの情報をマップで反映させる。
▽[マーカー] ロック中/初期熟練値:8%
…視界・ワールドマップ上から生物・非生物をマーキングを付けることが出来る。自らの半径15メートル以内に入ると、壁越しでも白い輪郭が目視出来るようになる。同マップ内でのみ位置を確認出来る。
▽[鑑定] ロック中/初期熟練値:8%
…視界に映る対象物をAR上で鑑定する。MPを消費して更に情報を得る事が出来る。
▽[視界調節] ロック中/初期熟練値:3%
…視界の光量を調節出来る。
-----レジスト-----
▽[精神汚染耐性] ロック中/初期熟練値:9%
…精神汚染を10%軽減出来る。
▽[物理耐性] ロック中/初期熟練値:3%
…物理ダメージを10%軽減出来る。
▼オブジェクティブ スキル
▽[殴打] ロック中/初期熟練値:6%
…素手または棒状の物で殴りつけた時のダメージ+5%。
ふむふむ。大方字面通りの感じだな。レベルのあるスキルは成長度合いに拠って強力になるんだろう。 NISってのはさっきナビィが言ってたやつだな。
熟練値って、熟練度だと考えて良いのかしら。それに殆どのスキルがグレーでロック中と表記されてる。そういやステータスでも見たな。よくよく見れば、ロック中の表記のあるスキルにはレベル表記がされていなかった。どゆこと?教えてナビィえもーん。
《スキルを獲得した時点ではロックされ使用出来る状態では無い。アンロックするには初期熟練値を100%にする必要がある。初期熟練度の数値を達成するには幾つかの方法がある。》
――えぇ……手に入れてもすぐに使えんのか……しかしてその方法とはなんぞ?
《あなたにはスキル獲得ボーナスとして、時間経過に拠る初期熟練値を獲得する権利が付与されている。これは初期熟練値にのみ適応され、一時間に1%の初期熟練値を得る事が出来る。つまり計100時間、残り90時間07分29秒後にスキルの一つが自動的にアンロックされる。》
――90時間!?
《肯定。残り90時間07分20秒後に更新。一部のスキルはあなたがこの世に誕生した瞬間から計測が始まっている。現在から8時間52分45秒前。》
なんだか急にいっぱい数字言われたので軽く放心状態だ。……ん?八時間?
――最短でアンロックされるスキルは熟練値9%の”精神汚染耐性”だと思うけど、最短が残り90時間だとしたら一時間ずれてない?
《”精神汚染耐性”もあなたの誕生時に計測を開始しているスキルの一つだけれど、事象の経験値に拠る初期熟練値上昇が起こっている為、あなたの誕生時に計測を始めた他のスキルより1%多い状態。》
――事象の経験値に拠る初期熟練値上昇?
《そう。初期熟練度を上昇させる為の二つ目の方法。スキルを獲得する際、行為や事象の過程を経験した経験値に拠ってスキルを獲得するが、その経験値を繰り返し得る事で初期熟練値を獲得する事が出来る。しかし獲得出来る数値は微々たるもの。》
つまり、木刀で素振りをしていれば”剣道”だか”剣術”だかのスキルを得ることが出来るけど、そのまま素振りを続ければ、素振りの経験値が溜まって初期熟練値に還元出来るって事かな?
《肯定。そして三つ目、”喰魔”に拠る自らへの取り込み。同スキルを持つ個体を喰らう事で初期熟練値達成までの期間を短縮することが出来る。》
――おぉ!良いこと聞いた……って。
これまでの話を聞くに、今現在”鑑定”の使えないボクには誰が同じスキルを持ってるかわからないってことじゃん!?
物理耐性の為に何回も崖から落ちるなんて御免被るし、”殴打”の為に壁殴り代行みたいな真似しても、得られる初期熟練値も微々たるものらしい。他のスキルはどうやって手に入れたかわからんし……。精神汚染は考えたくもない。
――はぁ……気分転換に先に他のを見ておこうかな。
一息ついて、他のメニュー項目へと視線を流す。
次はアイテム欄を開く事にする。
ここもタブ形式になっているようで、タブ名が左側に縦に並んでいる。今あるタブは”すべて”と銘打っていて、その直下には+のアイコンが有る。これを押せば新規タブを制作出来るようだ。ちなみに”すべて”のタブには何も表示がされていないので、何も入ってないことが判る。
これ以上は特に弄れる所もないみたいなので次はワールドマップへ移動する。
どうやらこちらも見る限り弄れる所は無い様に見える。と言うのも、表示位置全体が白く、右下の方に小さく円形に色の付いた所があるだけの画面だったからだ。面白くないので何か無いかとぽちぽちとあちらこちらをタップしていると、例の小円付近でポンッ、と弾んだ音と共に表示が拡大した。
小円が少し大きくなり、位置が中央右上付近に変わる。もう一度小円付近をタップすると、またも弾んだ音と共に表示が拡大された。小円の中央には現在位置を示す青い涙型の光点が灯っていた。
どうやら現在位置のエリアをピックアップ表示しているようだが、それでも尚、表示画面の殆どが白で埋め尽くされている事は変わらない。恐らくこの小円は移動に拠るオートマッピングの跡だろう。
もしや、と思って画面上で指をすぼめて開く動作をしてみると、案の定光点の表示が拡大し、縮小している。スワイプしてみると動く動く。感覚的な操作にも対応しているようだ。如何せんマッピング済みの範囲が狭すぎるのでいまいちマップとして機能していないのは愛嬌ですね。
よくよく見るとワールドマップ上部に何やら文字が走っている。どうやらこのエリアの名前のようだ。
~フォレストメイズ:アルヴィエール大森林~
――アルヴィエール大森林……それがボクの生まれた場所か。
まずはここからだ。
読んで頂きありがとうございますm(_ _)m
チュートリアルが思いの外冗長としてしまったので、序章が終わったら幕間に変更するかもしれません。
次回更新は木曜の予定。
次は、ファーストエンカウントです。