0-13.レベルアップ
終ぞ、前世ではここまで晴れやかな気分に成る事はなかった。例え、一時の気の迷いの類だろうと、この気分を味わえた事に感謝したい。
さて、気分も新たに、レベルアップしたステータスをチェックしよう。一刻も早く強くなって、あの狼魔獣を倒さなくては。
早速メニューからステータスを開く。
名前:-- 種族:地竜 性別:-- 年齢:0
レベル:2
HP:1100(+100) MP:600(+100)
スタミナ:550(+50) SP:120(+10/+100)
満腹度:-- 状態:異常なし
物理攻撃力(STR):200(+100) 魔法攻撃力(MAT):200(+100)
物理防御力(VIT):100(+50) 魔法防御力(MDE):100(+50)
素早さ(AGI):100(+50) 命中力(DEX):100(+50)
賢さ(INT):200(+100) 精神力(MND):100(+50)
運(LUK):200(+100) クリティカル(CRI):100(+50)
属性:赤/青/黄/土/緑/白/黒/紫
耐性:物理耐性 ロック中/精神汚染耐性 ロック中/苦痛耐性 ロック中/ストレス耐性 ロック中/--
称号:白竜/異世界に生まれ落ちた者/喰らう者/瀕する者/悟る者/--
おお!HP・MP・スタミナ・SP以外は初期値の倍値になってる!見る限り、ステータスの上げ幅は50~100が基本なのだろうか。レベル3になるのが今から楽しみだ。そう言やSPなんてのも有ったんだっけ、後で割り振っておこう。ちなみにSPの10Pの増加分はナビィ曰く、一角兎を倒した時に手に入れたそうだ。
他に変わっている所と言えば、耐性欄にロック中のスキルが二つ追加されているのと、称号が二つ増えていた。”瀕する者”と”悟る者”か、心当たりが有り過ぎる……。個々に確認してみたが、どちらもこれと言った効果は無いようなので、ステータスチェックを切り上げてスキル欄をタップする。
▼パーソナル スキル
-----ノーマル-----
[NIS] Lv1/熟練値:(15→)32%
[メニュー] Lv1/熟練値:(15→)18%
[自動回復] Lv1/熟練値:(8→)15%
[探査] ロック中/初期熟練値:(68→)76%
[マーカー] ロック中/初期熟練値:(66→)72%
[鑑定] ロック中/初期熟練値:(67→)75%
[視界調節] ロック中/初期熟練値:(61→)68%
[回避] ロック中/初期熟練値:(56→)65%
-----レジスト-----
[精神汚染耐性] ロック中/初期熟練値:(70→)80%
[物理耐性] ロック中/初期熟練値:(62→)75%
[苦痛耐性] ロック中/初期熟練値:(58→)69%
[ストレス耐性] ロック中/初期熟練値:(56→)69%
▼オブジェクティブ スキル
[殴打] ロック中/初期熟練値:(64→)70%
[爪撃] ロック中/初期熟練値:(60→)66%
[尾撃] ロック中/初期熟練値:(59→)66%
[角射出] (アンロック→)Lv1/熟練値:0%
new[威嚇] ロック中/初期熟練値:4%
――うんうん、大体のスキルは明日中にはアンロック出来そうやな。
”NIS”スキルは倍近く熟練値が上がってるけど、心当たりが無い。知ら無い内にこんなに数値が上がるほど使用していたのだろうか。そのまま目線を下げていくと、一番下には新たに獲得した”威嚇”と言うスキルが有る。これはあれだな、灰色角狼魔獣が上げた雄叫びが入手のトリガーだったのだろう。思い返せばあの時ナビィが何か言っていた気がする。説明文に拠ると、魔力を使って相手の初動を遅らせる効果があるそうだ。
ふと、その上にあるアンロックと言う文字が目についた。
――アンロックしてるやん!そうか、五匹目を食べた時にアンロックしたんやね。
レベルアップもアンロックも寝ている間に終わってしまった……。まあ、コレっきりという物でも無いのだから、次の機会を待てばいいか。
気を取り直して、早速角射出を試してみようか。
角射出とは、読んで字の如く角を発射するスキルらしい。どうやって使うのだろう……?
《角射出を使用可能な状態にする為、一度スキル名をタップして。》
――まだ使えんかったんか……ほいっ。
《安心して、命に別状は無い。》
アンロックしても、未だ使え無い状況だと言うのに肩透かしを感じながら、スキル名をタップする。……えっ今なんて?
《形態変化開始。》
心臓がどくんと跳ねた気がした。
――っ!?
途端、両腕に激しい痛みが襲う。心臓が弾けるかと思う程ばくばくと脈打ち熱を発し始める。
前腕内側の、決して柔らかい訳では無い皮膚が裂けて血が吹き出す。肉が裂ける音と何かが砕けるような音が耳に届く。
同時に、突然の苦痛に口から吐き出された異音が耳の奥で存在感を示す。どうやら悲鳴であるらしいが、未発達の声帯から漏れ出る音は言葉には成ってい無い。
ばきりばきりと脈拍を測る辺りから肘の方まで割れて広がった皮膚が肉を掻き分け、音を立てて別の形へ組み変わっていく。
あまりの痛みに膝立ちで前に伸ばしたまま硬直した腕の前腕の周りには、冬でも無いのに湯気が発ち、視覚では現状がどうなっているかを伝えられ無い。
未だ牙の隙間から漏れ出る悲鳴は止ま無い。全身からは汗が噴き出している。
ぎりぎりと音がしたかと思うと、痛みが引き始め、もくもくとした蒸気が前腕から剥がれる。下げた頭がまず視界に入れたのは敷かれた砂利が真っ赤に染まる様子。相当の量の様に見えた。
次いで、ようやく痛みが収まった前腕に焦点が合う。
痛みを感じた両の前腕下部から肘にかけて、目に見えて盛り上がりが出来ている。肘側は変化薄く、脈の辺りははっきりとした山形だ。
山成の先はペットボトルの蓋程度のサイズに、円形に5ミリ程窪んでいる。穴が開いている訳ではないが、見ように拠っては銃の射出口に見えなくも無い。
察するに、これが射出機構なのだと涙目ながらにそう思った。
《形態変化終了。》
肩で息をしながら、ふざけんな、と悪態をつきたくなるが、疲れ切っていてそんな気力も萎えて行く。ずっと膝立ちだったが、力が抜けて座り込む。ふと見やるとHPバーは三割ほど削れ、スタミナバーは枯渇寸前だった。自動回復が効いているようだが、何だか回復速度が早い気がする。毎秒2%くらいをもりもり回復してる。
回復するに連れ、文句を言ってやりたい気持ちが戻ってくる。
――……ナビィ。
《なに。》
――……こんなんなるなら、先に言ってくれ。
《……あなたの申請を受諾。形態変化には痛みが伴う。気を付けて。》
遅いわ!!
読んで頂きありがとうございますm(_ _)m
次回更新は6日です。
次は、試し打ちとスキルポイントです。




