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第十七章 魔石 2.ガラス玉

魔石作りは案の定失敗、というかやり過ぎました。販売用としては、ですが。

 ハイファの取りなしで一応実験の許可は下りたからな、駄菓子屋でビー玉か何か買って実験してみるか……ビー玉って、中に模様が封入されていたっけ。これ、水晶玉とかなんとか言い張るのはどう見ても無理があるよな。もう少し透明なやつは……アクセサリーショップにでも行ってみるか。


 とりあえずガラス玉を幾つか買った。ビー玉と違って結構いい値段したな。まぁ、大きいけど。パワーストーンとかいって、宝石だか何だかの原石っぽいのも売っていたが、しばらく考えて買うのを見送った。原石が研磨してあるのは不自然に思われるかもしれんしな。


 買ってきたガラス玉を手にとって、とりあえず鑑定してみる。



【固有名称】なし

【種類】珪酸塩鉱物の球

【属性】なし



 ふむ。別にヤバそうな記述はないな。この段階で異世界云々とか表記されたら、その場で終わりだったんだが。


 ちょっとだけ魔力を流してみるか。



【固有名称】なし

【種類】魔石(仮)? 魔力を僅かに含む珪酸塩鉱物の球

【属性】なし



 いや、(仮)?ってなんだよ、(仮)?って。


 もう少し流してみるか……表記は変わらないな。


 もう少し……変わらないか。


 もう少し……やっぱり変わらないか。


 えぇい、面倒だ。一気にいくか……いや、やっぱり少だけし強めに……



【固有名称】なし

【種類】異世界の魔石 異世界の魔力を含む魔石の球

【属性】空間魔法



 だぁぁぁっ、やり過ぎた!


 だが、おかげでどのくらいがボーダーラインなのかは判った。次はもう少し注意して……



・・・・・・・・



『と、いう苦労を()てできあがったのがこちらです』



【固有名称】なし

【種類】魔石珠 通常よりやや多めの魔力を含む

【属性】なし



『どうだ。これなら変に疑われる事もないだろう?』

『ふぅむ、一応妥当な範囲に収まっておるのぅ』

『だろう? これなら今後の金策にも目処(めど)が立つだろう』


『ご主人様……普通より少し強い……程度の魔石を……ここまで綺麗に……加工した……理由については……何と?』


 あ……。


『あ、い、いやな、単に透明で綺麗だからじゃ駄目なのか?』


『そもそも……これだけ大きく……透明な石は……珍しいのでは?……それと……何者がどうやって……加工したと……説明するおつもりですか?』

『このサイズなら、球形に研磨する前は更に大きかったという事ですな』


『…………』


『ボロが出まくりのようじゃな』


次話では、クロウたちが魔石に変わる売り物を探します。

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