ルーク
「あーやっときたぁー」
「どんだけ怒られとるんやて、ジュース奢ってもらうでなー?」
校門で赤毛の女の子と黒髪のイケメンが待っていた。
「なんだ、待っててくれたのか」
「あたりまえだろ?早く帰ろうぜー」
このふたり、レイチェルとカイルは幼なじみでいつも一緒にいる。
俺はあまり積極的に人に関わっていく性格ではない。だがふたりは俺に楽しそうにたくさんの話をしてくれる。
俺の両親は目の前で死んだこと、自分だけが生き残ったこと、そして魔法が使えないこと。
この秘密を話したらどんな反応をするのだろう。
最近はよくこの事を考え込んでしまう。
「どうしたー?なんかあったのー?」
「確かに顔色がよくないな、悩みでもあるのか?」
「あぁ、すまない少し考え事をしていてさ。」
「なんだなんだ恋の悩みとかならイケメンカイル様が聞くぞ?」
「あんたじゃ役にたたないでしょー?レイチェルにまかせてー」
「恋とかじゃないから遠慮しとくわ」
「えーつまんなーい」
「ま、まぁ今日はもう暗いしこんど話すわ」
「ん、おっけーおやすみー」「おやすみ」
リュージュは家に帰り疲れていたのですぐに布団に入った。目をつぶり寝ようとしていたその時またみぞおちのあたりが暖かくなり光を放った。
「んーっ。よいしょっと、やぁこんばんはリュージュ君」
光っていた所からリュージュとあまり身長が変わらない男の子が立っていた。
「君は誰?なんで俺の中から?」
「うん、まぁそうだよね、僕はルーク、単刀直入に言うよ?僕と一緒にフェイトを探して欲しい」