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―――放課後・校舎裏。
ここは普通、体育館裏じゃねーの。と思いながらも呼ばれた場所に行く。
「待ってたわよ」
と、お決まりのセリフを七宮は吐く。
「で。何?早くしてくれよ。」
そういうと、七宮はニヤッと厭らしい笑みを浮かべて、私をみた。
気持ちが悪いから、顔を背けると思い切り頬を叩かれ…いや、ビンタされた。
「なん…!」
「あんたの性格の事、言いふらしたのは私よ」
「は…?」
何を言ってるのかと思い、私は笑う。
「実はあんたと保育園時代から一緒だったのは誰だ。
実はあんたにパシリにされていたのは誰だ。」
嘘だろ…?
畿が言った訳じゃない…?
でも…!
「七宮って奴はいない、いなかった!」
「親が離婚したの。橋本だったっけ。
あぁ、汚らわしい男の名字…!口にするのもいや!」
嘘だろ…!
嘘嘘嘘嘘!!!
なんて、私は、最低なことを…!
「ホント、最低だよねぇ、苺ちゃぁん」
その声はこだまして耳に響いた。
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