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「莵さん、どうしたの?目をそんなに腫らして…。
もしかして失恋かしら?」
くすくすと学校保健医が話しかけてくる。
「そんなに…ですか。
つぎ…休みたいです…。」
「あらあらあら!
いつものうさちゃんじゃないわね!
いいわよ、次の授業の先生には私が言っておくから!」
私は、すぐベットにダイブした。
あんなに泣いた跡だと言うのに、目の前の世界はすぐ暗くなっていった。
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『何で何で何で隠すの?ねぇ。』
ランドセルを背負った、小1のころの“私”が云う。
『みんな気持ち悪いって言うの』
下を向いた“私”が云う。
『誰もかもが私から離れていくのよ』
ふらふらと歩いてきた“私”が云う。
『じゃあ誰も信じないで、一人で生きる?』
絶望的な眼差しをした“私”が云う。
『それは無理だ、だから作り替えよう』
前向きな“私”は云う。
『―だから。見つかってしまったら終わりだね。
また、あの頃みたいにいじめられるよ、クスクス』
笑いながら、“私”は云う。
―そして。
最後の“私”は…。
『辛い思いをするなら、死のう。』
と言って、私に拳銃を向けた。
同時に、他の“私”は包丁を持った。
そして―。
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「最悪の夢だな、馬鹿じゃねーの。」
何故か涙は止まらないまま、目が覚めた。
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