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高良フェノミナン2nd  作者: カラー
第7章:

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81/82

一年生クリーンナップ

 まぐれの一本が最初に出た。人生最良の当たりと言っていいんだろう。


 ネクストにいた沢村に

「かなりの球威だぞ。苦戦するだろうな」

 と声をかける。

「先頭打者ホームランでカマしたわけか」

 ニヤリと笑うと打席に向かった。


「(ただし幸平を除く)でしたよね?」

 ベンチに戻ると五明はアホなことを聞いてきた。まだそれを気にかけてんのか。

「まだみんな横一線ですから」

 そんなに折井のが見たいものかね。


「どこ見てんの…」

 マネ役の千種に睨まれてしまった。


 直後。

 甲高い金属音が響いた。

 沢村の弾いた打球はセンターを越え、深い当たりとなった。

 いつの間にあんな長打力を…。


 次は気合の入りまくってる市川。

 見るからに本塁打だけを狙っている雰囲気だ。少し力みすぎだろ。

 初球のアウトローを見逃すと次の球を…。

 って沢村が動いていた。


 スクイズ。

 虚を突かれたサードはダッシュが遅れた。まさかあの勢いからバントとはベンチ内の誰もが予想できなかったろう。

 間一髪、セーフ。


 監督の指示か?

 大前監督を見ると驚いた顔をしている。じゃあ市川の判断だったわけか。

 …なるほど中学の優勝チームのエースってのは伊達じゃなかったんだな。


「市川ってああ見えて状況判断が早いんですよ。俺たちもあれに騙されました」

 児島訓はそう解説してくれた。


 さあ次は一年生ながらずっと四番に座る五明だ。ここまで本塁打3本。破格の長打力を見せつけてきた。

 警戒したのかストレートの四球。

 相手のエースの力量はおそらくかなり高い。

 それがこれだけバタつくのも、おそらくは打線の迫力に飲み込まれているからに違いない。

 これでロゼ太郎やブート、黄田がいないんだから…まあ俺が相手チームで投げるならビビるの間違いないはず。


 光太郎が打席に入りかけた頃

「すんません、遅くなりました」

 って声が聞こえてきた。

「よう。おまえら早かったな」

 監督の言葉。

 今日は欠場のはずのロゼとブートがベンチに入ってきた。

「おまえら家業は?」

 沢村が尋ねる。

「あー決勝は特別だからって、早朝だけで解放されたんですよ」

 マリーさんがなんらかの意図を持って二人を送り出したような気がした。


「監督が頼んだんですか?」

 千種が監督に問うと

「一年の夏は今日が最後かもしれねえからな」

 とやはり介在したことを認めた。予選で監督がした唯一の仕事になるかもしれない。


「黄田も間に合うはずだ」


 なんとか勢揃いしそうなわけだ。


 刹那。

 光太郎のバットが一閃していた。


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