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高良フェノミナン2nd  作者: カラー
第7章:

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76/79

山形の試合

 心の準備もしていないだろう山形が心底驚いたように

「バスケ部の俺が先発?さすがにふざけてるって相手に怒られるだろ」

 と、まさかの常識発言。


「相手は優勝候補のひとつだ」

 落ち着いた雰囲気で沢村が整理する。

「ならなおさら…」


「山形くんの見せ場は今日よ!チャンスなんていきなり来るものなの」

 折井は無茶な論理を振りかざし山形を黙らせた。

「…通りでマリに来いとか連絡があったわけだぜ…」


 試合前のミーティング。

 相手は攻守にまとまる県内一有名な野球名門校だ。

「いつもみたいに投げてくればいい」

 田所のアドバイスとも言えないような発言。

 一応全員が練習ではバッピをする。

 少ない練習回数の山形も同じだ。

 俺の入院期間中にも何回かしてると昨日聞いていた。意外にコントロールが良く(スピードは犠牲となってる)、その長身から投げ下ろされる角度は厄介らしい。そして変化球は…とりあえず長い指を生かしたフォークボール。


「ワンバンでもいいから低めに」

 田所の2つ目のアドバイス。

 スピード差があって変化はそこそこ。

「まっ正体はチェンジアップだ」

 …そういうことね。


 ・・・

 名門校の監督らしく対応は早かった。

 試合開始からすぐに球の見極めが始まる。

 一回り目で目を慣らし、2巡目から状況に応じてバッティングしてくるのだろう。


 名門校の監督すら折井の術中にはまった。

 すなわち…山形は始めから打者9人と決められていた。

 労せずしてうちは3イニングを0点に抑えることができた。山形がかなり低めに集めることができたことが理由だ。


 スタンドではマロさんが応援していたこともあるだろう。

 把握していないが…マロさんが来た試合で山形は必ず本塁打を放っていた。今日はまだ三振1つだが。 


 両軍無得点のまま4イニング目へ。

 五明がマウンドに上がる。

「時々市川が乱調気味になるとあいつが出てきたんですよ」

 そう児島訓が解説してくれた。

 リリーフには慣れているらしい。


 五明はいわゆる身体能力で投げるタイプだった。球のキレやスピードにばらつきのあるタイプ。それでもレベル自体高いから、打ち返すには打者にも能力が求められる。

 …そしてなにより、田所が老獪だった。


 ランナーを1人出したが四番打者に対して最後は真ん中のスライダーを見逃させた。

 あ然とする四番。

 この試合のハイライトだった。


 こちらも山形の本塁打(!)を含め長打で得点を重ねる。

 五明も一回り以上相手を封じ…7回にて7対0。

 すなわち、コールドゲーム。

 完勝と言っていい内容となった。


 山形はその夜マロさんから祝福をもらったらしい。

 男泣きに泣いて連絡があったと黄田が後にボヤいた。




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