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高良フェノミナン2nd  作者: カラー
第6章:戸惑いの季節

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兄妹

「先輩、美也子になにかしたんですか?」

 やや強めの語気で前田さんが俺に質問する。

 そう言われてもな…。

 たぶん昨夜の話に関係したことだろうが、いきなりすぎて想像がつかない。


 中学時代にこんな時は(ほとんどなかったが)優しく髪を撫でてやったものだけど。

 ほんと後のことを考えずに、その時は反射的にその黒髪を撫でていた。

「「「「!」」」」


 他の女子が驚く。

 俺の行為に、そして受け入れる美也子に。


 時間にして20秒もなかっただろうか。

 目を閉じている美也子。

 わずかだが落ち着いたようだ。


 いけね、反射的にしたけどまた千種に…。

『女神様』は笑顔だった。


「怒らないの?」

「兄が妹を元気付けているのをどうして?」

 どうやら千種は俺と美也子の関係を、周りにとって理解しやすい兄妹に落とし込もうと意図したようだ。


 ああ、それが俺も納得できる答えなのかもしれない。


 ・・・

 勢いが削がれて一年女子’sは気まずそうにお互いが視線を惑わす。


「市川くんたちでしたよね?」

 前田さんは気を取り直して奥にいた市川たちを呼んでくれる。

 …って五明も一緒に来ちまった。


 それにしてもずいぶんスポーツ関係多いな。

「2年もでしょ?」

 そういやそうだな。

 特段スポーツコースがこの高校にあるわけではないんだが。

 さては…管理がめんどくさいから一纏にしてしまえ…と企んだな。

 泉田先生の顔が浮かぶ。


「珍しいですね、先輩から来るなんて」

 落ち着いた感じの後藤が質問してくる。

 気質的に中学優勝チームの主将はおそらく後藤だったのだろうな。


 にしても、さてどうしようか?

 そもそも情報収集が目的なのであって、五明本人がいたらなにもできないぞ。


「五明くん、少し時間がほしいんだけど、いい?」

 千種が突然切り出した。

 予想外過ぎるだろ。


 五明は不思議そうにしたが、「はい」と簡潔に答える。

 千種からの申し出を俺と美也子は文字通り目を丸くして、お互いに見交わす。

 およそ千種の行動パターンになかったはずだ。


「それと美也子ちゃん、幸平が逃げ出さないようについてきて」

 え。俺…ヤバいのか?


 そんなわけで当事者たちと(五明は完全に巻き込まれただけだが)一緒に、俺たちはプール近くの死角のスペースへと向かうこととなった。


 あードキドキする(他人事)。

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